弱点・抵抗力と「効果を計算しない」の不思議

炎エネルギーが6個ついた「レシラム&リザードンGX」が、「鋼鉄のフラインパン」がついた「ルカリオ&メルメタルGX」に「ダブルブレイズGX」を使った場合、与えるダメージは何点でしょうか?

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レシラム&リザードンGXのダブルブレイズには次のテキストがあります。

このワザのダメージは、相手のバトルポケモンにかかっている効果を計算しない。

これをそのまま読めば、「鋼鉄のフライパン」のテキストは無視され、300点×弱点2倍で600点のダメージとなるように思えますが、実は違います。
「相手のポケモンから受ける技のダメージが-30」の部分のみが無視され、弱点がなくなる効果はそのまま適用されて、与えるダメージは300点となります。
これそのものは有名な話なので、知ってる人も多いですが、その理由については説明が難しいため、「ポケカでは『かかってる効果を計算しない』は弱点と抵抗力に関する効果には適用されない。そういうものだ」という理解になっている人が多いと思います。

ここでは、なぜそのような解釈になるのかをもう少し掘り下げたいと思います。

このワザのダメージは、相手のバトルポケモンにかかっている効果を計算しない。

このテキストですが、これは勘違いしている人がたまにいますが、あくまでダメージ量を増やしたり減らしたりする効果を無視するということでしかありません。
ダメージ計算の際に適用されない効果については無視できません。例えば、きぜつしたときに誘発する効果は無視しません。
ですから、ジャイアントボムの効果はダブルブレイズGXでは無視できないということですね。

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繰り返しになりますが、あくまでダメージを増やしたり減らしたりする効果だけを無視します

そして、「弱点・抵抗力」はかかっている効果ではありません。ルール上の処理であり、「ポケモンに×2、-30の効果がかかっている」わけではありません。
ですから、ダブルブレイズGXでは、抵抗力の減算処理は無視できません。

ここまでの整理で理解された方もいらっしゃるかもしれませんが、「弱点・抵抗力をなくしたり追加したりする効果」はダメージを増やしたり減らしたりする効果ではないのです。

鋼鉄のフライパンの効果は「ワザのダメージを-30する」と「弱点をなくす」の2つですが、ダメージを増やしたり減らしたりする効果は前者だけであり、「弱点をなくす」ほうはダメージを増やしたり減らしたりする効果ではないので、無視できないのです。

こう考えると理解しやすいかと思います。

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