見出し画像

2024.6.30 よく知らずに観た話題の映画

天気が悪かったせいかかなり嫌めな夢をたくさん見た。
珍しく朝目覚ましの音に全く気づかないうちに夜勤明けの夫が帰ってきてびっくりした。あ、今この家で寝てたのか、と思った。

寝る前にいただき女子りりちゃんに関する投稿を見たからか、りりちゃんの恨みを買うことをして殺される夢を見た。目をフォークか何かでえぐられそうになった。
ここまで明確に人に恨みを持たれて殺される夢は初めて見た気がする。


夜勤明けで疲れているはずの夫に興奮気味に誘われて、金曜日に公開が始まったばかりだという映画『ルックバック』を前提知識のないまま観に行った。
後から知ったが、単行本が出たときかなり話題になった漫画が原作らしい。

学年新聞で4コマ漫画を連載している小学4年生の藤野。クラスメートからは絶賛を受けていたが、ある日、不登校の同級生・京本の4コマを載せたいと先生から告げられる…。二人の少女をつないだのは、漫画へのひたむきな思い。しかしある日、すべてを打ち砕く出来事が…。胸を突き刺す、圧巻の青春物語が始まる。

日曜の昼だったから道がめちゃくちゃ混んでいて、初めて開演時間を10分くらい過ぎて入ってしまって悲しかったけど、幸い本編がほぼ始まった瞬間だったようだ。


とにかく絵も動きもきれいで、エンドロールで声優より先に制作陣の名前が出てきたのもあり、めちゃくちゃアニメとして気合いの入った作品だったんだなと思った。

主人公がけっこう調子のりでいけ好かないキャラだし、私自身が何かひとつの才能にすべてを賭けるような選択をしたことがないから、見終わったときはこの映画で感動できる人もいるんだろうな、いいな、くらいの浅い感想しかなく、一列前で号泣していた人をうらやましく思った。


映画終わりにコメダに入って夫の感想を聞いた。あんまり具体的に知らないけど、夫も絵を本格的に勉強して一時仕事として頑張ろうとした時期があると聞いていた。
やっぱりすごくじんとくるものがあったらしい。

私は勉強一本で頑張った時期はあるけど、芸術的な才能の話とは全然違う気がする。
芸術は受験勉強みたいに自分の立ち位置が誰にとっても明確な数字で出たりしないもんな。


吹奏楽は部活で頑張っていたけど、それにすべてを賭けるほどにはやれていなかったなと思う。
吹奏楽が強い学校への進学に憧れたこともあったけど、それで自分にたいして実力がないとわかったら怖そうだなと心のどこかで思って、早々にわかりやすくてつぶしのきく勉強の方をメインで頑張ることにした気がする。

(そういえばいまだに大学受験の夢はちょくちょく見る。たいして真面目にやらないまま何年もたって試験が迫ってきて、これは本当にだめかもしれない、自分でも真面目にやった自負がないから不安でしょうがない、という心境になる夢。)

音楽自体をめちゃめちゃ好きになったけど、演奏者として極めようという勇気はなかった。
自分なりに真面目に頑張ってはいたけど、あくまで「みんなと一緒に演奏する喜び」で十分だったんだろう。


映画が自分に刺さらなかったことを少し寂しく思いながら、家に帰ってから来場者特典の原作漫画ネームをなんとなく読んでいたら見え方が変わって、ああいい作品を見たな、見てよかった、という気持ちになった。

芸術系の才能という部分を外して、自分の特性に価値を認めてくれる友達に巡り会う幸せを描いた話として見たら、じーんときた。
その部分でさえこんなに染みるんだから、一緒に何かをひたむきに頑張った経験がある人の感動はなおさらだろうな。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?