「今日はきんたまのいいのが入ってるんですよ」珍獣屋で虫ときんたまを食ってきた話
こんにちは。お久しぶりのコラムです。前々からツイッターのフォロワーさんと珍獣屋に行く約束をしていたので、一昨日ついに行ってきました。
珍獣屋というのは横浜は桜木町にある、ジビエや昆虫を食べさせてくれる居酒屋さんです。開店前に待ってる間、奥まり感にちょっとドキドキしましたが、中はおしゃれな飲み屋さんといったかんじでした。
フォロワーさんがちょっと遅れるというので先に入って座っていたのですが、ワンドリンク制ということでビールと、あとゴキブリやオオグソクムシなどのパワーのあるラインナップのメニューから、考えて考えて、ウーパールーパーの一本丸揚げを先に注文。カウンターのお兄さんの「ウーパールーパー入りましたー」の異様さ。次点は「ウーパーもう揚げてもいいですか?」
待ってる間ほかのお客さんを観察していましたが、ほとんどが女性客でしたね。異食への興味と適応性は女性のほうが強いってお父さん言ってたなあ……わからんけど。
ほかのお客さんが注文してる時、人懐こい店員さんが「今日はね! ヤギのきんたまのいいのが入ってるんですよね!!」とか言ってるのを聞いてしまう。なにそれ? いいきんたま入ってるとか言われたら逆らえなくない? ツイッターに「やぎのきんたま行くべき?」と投稿するとフォロワー各位から「行くべきです、そして食レポをしてください」との異様に頼もしいお返事。行くか……。
来ましたウーパールーパー。ちょっと自分の話をすると、私は可愛いものが食べ物になってるのが苦手で、チキンライスの猫が卵の布団かけろって言って来るCMとか、あとは野球帽かぶった蟻が「わーおいしいゼリーだ!」とかいってゼリー食ったあと死ぬCMとか見ると体調崩すくらいアレなんだけど、最初にそういうものを注文することであとのもののショックを軽減するためにウーパー行ったんですよ。でもこう見ると普通に食べ物ですね。予約のお客しか注文できないそうなんで、これが目当ての場合は予約必須です。
昔ぬーべーって漫画あったじゃないですか。地獄先生の。あれで、ぬーべーが洞窟に閉じ込められる回があって、ぬーべーサンショウウオ食べて生き延びてた覚えがあるので「サンショウウオは食べれる」ってカワイイは作れるみたいなテンションで認識してたのが強かったのか、フォロワーさんの到着とともにハサミでしっぽ、胴、頭の三つにジョキジョキ切って食べました。まずしっぽから。
「ししゃもだこれ」
ししゃもでした。内蔵は綺麗に抜いてあったので、実質ししゃもより食べやすいかもー。しっぽ胴体といってから最後に頭食べたけど、あたまはさすがに軽く「ぼギュ……デュ」って食感がしました。でも食べられました。もう大丈夫。次行こ次。「すいません、やぎのきんたまください!」
来たわー、たま様来たわー。ネットで検索したとき、もっとまるごとで血管とかバキバキに浮いてるやつだったんでどうかなって思ったけどこう見ると普通に美味しそうなお刺身だよね。食べてみたら癖のあるホタテって感じ。同行のフォロワーさんは(異色経験ありの人横にいるとありがたいよね)以前別の店でヤギのきんたまのルイベを食べたことあるそうなのですが、それと比べたら血なまぐささが強いって言ってました。確かにちょっとくせ強いけど、生姜と大根としそで結構食べられましたね。なんかきんたまってクリームの袋が入ってるみたいな漠然としたイメージがあったんだけど、中身ギッシリ詰まってるのね。これで人生のトロフィーがポップアップしましたよプレイステーションVITAみたいに。「トロフィー:きんたまを食べた女」ですよ。あとは、虫行かないと嘘だよね……ってことで、タガメとグソク迷ったんだけどタガメいくことにしました。
でかない?
「すいません、これ可食部どこですか?」
「全部です」
「まじ?」
ってことで、タガメです。タイに住んでたって前回のコラムで書きましたけど、タガメは食べなかったんですよね。同行のフォロワーさんに聞くと、「オスは洋梨の香りがして美味しいけどメスは土臭い」だそうでえ~オスがいい~キミ男の子? どこ住み? LINEやってる? とか別に言わなかったけど、とりあえず尻からかじりつきました。
「あっ、洋梨~」
ほんとに洋梨の香りがしました。味は超しょっぱい蟹って感じなんだけどかなり鮮烈に洋梨の香りがします。こんないい匂いする子が女の子のはずはない。安心してとりあえず足と羽食べてみたけどめちゃくちゃ固くてぜんぜん食べ物って感じじゃないので店員さんに「美味しいけど外側は固くて無理です」って言って外骨格は残させてもらった……。フォロワーさんが別の店行った時はスプーンで中だけ食べることになってたそうで、だよね無理だよこんな強化外骨格食べるの。あしたうんこのときタガメ式防衛術で肛門切り裂かれたらやだなって思った(大丈夫でした)。あとはフォロワーさんがツクツクボウシ頼んでたのでいっこもらいました。
フォロワーさんが「ナッツとあとブルーチーズの味する」っていうので試してみましたが、ほんとにそうでした。ナッツとブルーチーズとちょっとエビね。おつまみ盛り合わせだねってほっこりしながら食べました。これは養殖とかじゃなくて八丈島でとってきた野生のセミって言ってましたね。樹液しか吸ってないもの、野生でも食べやすいかもなあ。そこらのセミとって食うのはおすすめしないって言ってたけど理由は聞き取れませんでした。
殻ごと食べられるうずらの卵です。殻ごと卵食べる経験とかあんまりないもんでバリバリ行きましたけど普通に超カルシウムってかんじだった。品種改良で殻ごと食べられるようにしてあるそうです。あとはうさぎの内臓カレーとかキジと猪とあとなんかの内臓のつくねを食べたんですが、うさぎの方はレバーの入ってるおいしいカレーでつくねは単に臭いひき肉だったんで詳細は割愛です。
「ラストオーダーなんですけど、素敵なスイーツどうですか? 『異物混入プリン』って言うんですけど……」
それそれ、気になってた異物混入プリン。二人でわけあって食べることにしてスプーン2本もらって注文しました。
ヤケクソか!
ミルワームとコオロギが刺さりまくってる抹茶プリンです。ミルワームとコオロギは無味無臭だったんでほぼシリアルでしたし、抹茶に苦味があるので普通に合ってておいしいプリンでしたね。練乳がかかってたのかな? この白い丸いのなんだろ。
店員さんに聞いたら「あれ? なんだろう? これなんだと思います?」って店員同士で始まっちゃって、聞いてきますって厨房に持ってっちゃった。おいおいなにそれ。
結局のところ、ミルワームのさなぎだそうです。フォロワーさんが食べてみたら、岩塩って言ってました。噛めないくらい固くてしょっぱかったみたいです。
そんなわけで、珍獣屋での異食体験を終わりにしました! うさぎまるごととか、鍋とか量が多くて値が張るやつは大勢で行ってつつくのが良さそうですね。なんていうか、調理されてくると頭が料理って処理をしてしまうのか、「ヤバ虫!」って感じのものでも抵抗なく口に入れられちゃったので、オフ会とか盛り上がると思うのでどうでしょうかねハマのしきたり。また行きたいでーす。
おまけ
フォロワーさん「今日だけはお腹壊して病院とか行きたくない」
マイアさん「わかる何か変なもの食べましたかとか言われても変なものしか食べてない」
おわり。
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