私の青春がひとつ終わった話。

2018年9月6日。
私は東京ドームに来ていた。

目的はひとつ。そう、関ジャニ∞のライブだ。

私と関ジャニとの出会いは2014年8月。
もちろんその前から関ジャニは知っていたが、本当に「知っている」程度。私にとって関ジャニは数あるジャニーズグループの中のひとつだった。

2014年は関ジャニにとって10周年の記念すべき年で、それに伴い「十祭」というライブを行っていた。そして、元々関ジャニが好きな友達がライブに誘ってくれたのがきっかけだった。

最初は「誘われたから行く」という気持ちで、すごく乗り気なわけでもなく、「ただ楽しめれば良いなー」という気楽な気持ちだった。

しかし、いざ行ってみると、さすがジャニーズ!思っていた以上に楽しい時間で、さらに10周年の記念のライブということで、普段はやらない他のグループの曲を歌ったり(村上くんがサクラップを関西弁でやったり)、ER(エイトレンジャー)のコントがあったり、ファンの投票で決まった人気投票のランキングの曲をやったりと、普段と違うライブであったため、関ジャニの曲をそれほど知らない私でも、とても楽しむことができた。
楽しい時間はあっという間に過ぎ、ライブ終わり。私はすっかり関ジャニ∞のファンになっていた。

そこからの行動は早かった。
まずは公開中の「ER2」の映画を観に行き、その帰りにER2のCDを購入、渋谷すばるのラジオを聴き始め、ファンクラブに入った。
そうして、どんどん関ジャニにハマっていった。

関ジャニの中でも、私が特に好きなのが「渋谷すばる」だ。(あえて敬称はつけないでおく)
彼の歌唱力はさることながら、私は彼の面白さの虜になってしまった。
その面白さが特に発揮されるのが「ラジオ」だ。

彼のラジオの特徴のひとつは、放送できないくらいの「下ネタ」。ジャニーズのアイドルとは思えないくらい下ネタを話すので、時には30分番組の半分くらい規制音なのではないかという回もあった。
そして、本人ももちろん面白いのだが、メールを送ってくるリスナーもかなり面白い。というか、変な人が多い!それも1人や2人ではなく、毎回誰かしら変な人が居る。類は友を呼ぶなのかはわからないが、そんな思いっきり下ネタを話すアイドルが好きというファンは変わってる人が多いのだろう(もちろん私も含めて)。

そんなラジオでも、音楽に関してはとても真面目だった。
30分番組の中で毎回ほぼ3曲かかるのだが、その3曲は全て本人がセレクトした曲。基本は洋楽や懐メロなどが多く、他のジャニーズはもちろん、自分達の曲もCDが発売する前後くらいしかかけていなかった。そして、何より音楽の話をしているときの彼はとても楽しそうで、本当に音楽が好きなんだなぁという感じがひしひしと伝わってきた。

幸運なことに、2014年の秋にファンクラブに入って以降、応募したライブで私は一度も落選することなく、参加することができた。

どのライブも面白く、本当に素晴らしいライブだった。そして、これからもそれが続くと思っていた。

xデーは突然やってきた。
週刊誌の「渋谷すばる脱退騒動」。内容をしっかりみたわけではないが、メンバーの不仲説などが原因とのことで、実際にどうかはわからないが、ファンの私から見たらそれはありえないと思っていた。思っていたのに。

突然送られてきた公式からのメール。
「11時から会見をする」というような内容だったと思う。嫌な予感がした。

「渋谷すばるがジャニーズ事務所を辞める」それに伴い、「関ジャニ∞は6人で活動することになる」
それを知ったのは仕事の休憩中だった。

普段公式の場で話すのが苦手な彼が、(自分が主役の映画の宣伝で朝の情報番組に出た時に、一言も話さなかった)しっかり、はっきり、自分の言葉で話している。この気持ちは本物なんだなと思わざる終えなかった。

しかし、会見をみたところで、それが実際に起こるとは全然考えられなかった(考えないようにしていたのかもしれないが)。だが、そんな気持ちとは裏腹に時間はどんどん過ぎていく。

レギュラー番組や音楽番組で、彼の出演が最後というものが、どんどん増えていく。好きだったラジオも終わってしまった。その番組をみるたびに「本当に終わってしまうんだ」という寂しさもありながら、それでもどこか現実的でなく、淡々と受け入れている自分がいた。

そしてついに最後の出演である「関ジャム」が終わった。
もう彼が関ジャニ∞としてメディアに出ることはないのだなぁと思った。けれどやっぱり現実的ではなかった。

そして2018年9月6日。私は現実と向き合うことになる。
東京ドームで行われるのは関ジャニ∞「6人」でのライブだ。

最近のライブは転売しづらくする目的もあり、座席番号が会場に入るまでわからない。会場でチケットを発券するためのQRコードが直前に送られて来て、それとともに入場ゲートだけが知らされる。私のゲートはアリーナもありえるゲートだった。

いざ、券を発券した。座席番号を見た途端、私のテンションはおかしくなった。
それは初めてのアリーナ。しかも前から10番目だった。
その事実に浮かれながらも座席に着いた。
「今回はすばる担がアリーナ当たることが多い」嘘か真かTwitterでそんなつぶやきを見た。
まさかそれが現実になるとは、アリーナはもちろん嬉しいが、一番見たかった人がいないというなんとも複雑な気持ちを抱えてのライブであった。

結論から言うと、ライブは最高だった。歌割りも違和感なく歌っていたし、いつもと変わらずトークも面白い。そして何よりメンバーをとても近くで見ることができて、幸せな気分だった。

こんな良い席で最高のライブだったからこそ、最後にしようと思った。

もちろんこれからも関ジャニ∞を応援していく。
好きなことに変わりはない。
だけど、やっぱり私は渋谷すばるが好きだったのだなと改めて思った。

くさいことを言うが、「私の青春」だった。

とか言って、ひょっこりまた戻るかもしれない。
それでも今はこの決断を尊重したい。

ありがとう、私の青春。


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