【麻雀講座】AIで学ぶワンポイント麻雀戦術 Vol.1「共通安全牌を残す」
最近、noteのネタにしようと麻雀AI「Suphx」や「NAGA」の牌譜を少しずつ見始めたのですが、"麻雀AIを徹底解剖"という目的のみだと見る牌譜の量も多くなり、記事にするのに時間がかかってしまって結局noteの更新が滞ってしまうという訳で、ささっと書けて、更新頻度を増やせるシリーズ物として、AIの牌譜から、主に初級者から中級者の上達に繋がるような一打を選んで、定期的に紹介していく企画を始めてみました。
さて、記念すべき第1回目は「Suphx」の一打より
・今回のテーマ「共通安全牌を残す」
牌譜はこちら↓
http://tenhou.net/0/?log=2020122418gm-0029-0000-38f6b05c&tw=2
親のリーチを受けた一発目の南家の選択
安全牌なら[北]と[一萬]の対子があります。
[一萬]は自身の手が進むと将来雀頭候補になりえる為、とりあえず一発目では安全牌の[北]を切ってしまいがちですが、「Suphx」の選択は…
自身の手の進行が遅れてしまう雀頭候補を壊す打[一萬]
その理由は対面の北家の捨牌にあります。
数牌から切り出し3、4巡目には両面ターツの手出しで手が早そうですね。既に一向聴にはなっていそうで、いつリーチが来てもおかしくない状況です。
親のリーチに対して安全牌の[北]を捨ててしまうと、北家からリーチがかかった時に親と北家の両者の安全牌が無くなってしまい、どちらかに放銃する可能性がある危険な牌を切らざるを得なくなってしまいます。
今回は
・親の早いリーチに対して自身の手は、役もドラも無く形も悪い為、形を維持しても和了れる可能性が低い
・北家の捨牌を見るとこちからもすぐにリーチがかかりそう
という訳で、今ならまだ北家は聴牌していない可能性の方が高い為、親だけリーチがかかっている間はまず親だけの安全牌である[一萬]を先に切り、全員の共通安全牌である[北]は温存という守備を意識した一打の紹介でした。
実際、この後すぐ北家からもリーチが入り、[北]を残しておいて良かったという展開になりました。
因みに、「Suphx」の牌譜を数半荘みた印象では、序盤の塔子が足りていない手牌で安全牌を残したりはあまりしないイメージだったのですが、この局は4巡目の段階で3枚切れてる[北]を残して[二索]を切り、次巡[三萬]の受け入れを無くす[二萬]を切っていた為、北家からリーチがくると予測して4巡目の時点で既に対応している模様でした。