見出し画像

春先や秋口の曇天、雨天日はどんな管理がいいの?

通常だと、外気温度も適度で風もなく穏やか、しかしそんな中、天候が一変し嵐のような肌寒い日中に変わったりしますよね。
どんな管理をするのがいいのか。
キュウリ栽培圃場の管理は様々です。

一日程度であれば、さほどその後も大きな生育や収量への影響も大きくはないようです。(こだわるのであれば、その一日の管理もトコトン拘る)
しかし、数日続くとその後の生育、収量には格段の差が見られます。
また、そのような天候のあとは、市場の価格にも変化が見られる傾向に感じます。

8月や9月定植の抑制あるいは短期越冬の栽培であれば、その後の天候は、低温寡日照傾向で比較的下り坂です。
ひょっとすると致命的な管理ミスにも繋がりかねませんので、気をつけたいものです。

では落ち込みが少ない圃場ではどのような管理を心がけているのでしょう。

1.圃場を冷やさない
キュウリの植物としての適温には圃場の温度をキープしたいところです。
暖房機で温度をキープすると植物として活動しやすい環境にあると思います。多くの圃場では20℃。思い切った圃場では22℃くらいのところもあります。
後ほども少し触れますが、高ければ良いわけではないようで、日射しの強さとの兼ね合いもあるのでしょう。
しかし、無暖房で自然にお任せコースだと、その後のダメージも大きいようです。
経費はかかりますが、無加温ならまだしも、加温を前提に栽培するのであれば"営利栽培"として必要経費と考えます。


2.保温カーテンはできるだけ使用しない
暖房機で加温するとなると、どうしても経費削減のために保温カーテンを使用したくもなります。
しかし、保温カーテンを日中使用するとなると、おのずと遮光(日除け)にも繋がってしまいますよね。
ただでさえ曇天や雨天で少ない日射しを、カーテンで更に日除けをしていまうと、植物としての活動が更に進まなくなります。
それどころが、軟弱傾向となり、今後の強い光を受け止められなくなり、更に栽培ロスとなってしまいます。

よほど外気が冷たいときは別かもしれませんが、
できるだけ日射しをとりいれるためにカーテンは開放する
が望ましいと思います。


3.送風も併用する

春先でも3月や4月、秋口でも9月や10月だと、冷えたと言っても真冬ではありません。
ですので暖房機で温度を確保しようとすると、意外と外気温近くまで短時間で温度が上がり、温度は意外と直ぐに確保されます。(当然、圃場の容積に対しての暖房機の容量によります)

そのまま無風だと、外気は冷たいので圃場の温度は徐々に下がり、モヤが発生。暖房機のサーモはだいたい圃場の真ん中にあり、容積が大きい圃場ほどサイドと圃場真ん中の温度差が大きくなります。
サイドは冷えるのでモヤが発生。しかしサーモのある真ん中はまだ冷えていないので、暖房機は稼働せず。稼働するとモヤはなくなるのですが、モヤが慢性的にする場所ではベト病が発症してしまいます。

その対策として、送風も併用すると圃場のサイドから真ん中まで、ダイナミックに空気が撹拌され、圃場全体の温度が平準化されます。

ベト病は少しであればダメージも少しですが、尾を引くと草勢が低下して収量にも影響するので、広がると厄介なものです。


○強制着火は有効
設備通投資として、機械に頼るのもありではないでしょうか。


無加温栽培であれば、なかなか対策が難しいなりますが、開口部を上手く開け閉めし、空気の流れと温度の確保が大切です。
そして何より、ベト病はある程度は付き物として、対応する

また、ベト病の葉を無闇に除去しない。
除去しすぎるとかえって草勢の低下を招いてしまいます。
草勢が落ちなければ、自然と葉は入れ替わるので、古葉になったら通常の摘葉で大丈夫です。

ではまた

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?