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外国史を学ぶ

私、実は高校時代に世界史を全てしっかり学んだことはなかった。しかし、社会科教員になるためには免許取得に必要な単位の中に必修科目として受けなければならなかったので、大学生時代ではなく30代になって初めて取り組んできた経緯がある。

 特に世界史というのは、非常に難しい学問である。大学でいえば、いわばこのように分かれている。東洋史、西洋史、外国史というのがある・・・。この中でも筆者は、「外国史」ということである講義を履修してきた最後に以下のレポートをまとめて提出したので、そのまま引用する。これはあくまで一つの学びをまとめたものであり、実はたくさん学び続けなければならないこともあり、これから始まる「歴史総合」では日本史と世界史がセットになってくるので、最も重要になるわけで身に付けなければならない。

課題「西欧中世文化の特徴を1200字前後にまとめなさい。」(※ここでキーワードは「学校」「教会」「修道院」を挙げる)

 西欧中世文化とは、まず11世紀ごろからヨーロッパで人口の拡大が起こるようになったことが分かる。このヨーロッパ全体については、はっきりとした統計値はないが多くの社会的増加があったと考えられることが分かる。当時、キリスト教が強い時代であったことからキリスト教文化がある。
 キリスト教文化とは、神の栄光を示すために学問があると考えられ、神学が最高の学問とされている。神学は、教父とくにアウグスティヌスの思想を基礎に、カール大帝に仕えたアルクインらによって始められ、アリストテレスの哲学の影響を受けて体系化されたことの「スコラ学」が出て来るようになった特徴がある。
このスコラというのは、学校と言う意味であり、カール大帝がアーヘンの宮廷や教会を中心に学校を建設して神学者を招聘して学問を奨励したことが「学校」の始まりであるということが分かる。
 また西ヨーロッパ内では、美術史・芸術史においても有名でよく聞くのが「ルネサンス美術」という開花であることを紹介している書籍が多い。この芸術様式では、主にビザンツ様式・ロマネスク様式・ゴシック様式の3種類が挙げられる。ビザンツ様式とは、円屋根とモザイクが特徴である。ロマネスク様式とは、半円形アーチとフレスコ画が特徴である。ゴシック様式とは、12世紀フランスで起こり、尖頭アーチとステンドグラスが特徴である。この3種類がそれぞれ手掛けている教会建築の代表的として、聖ソフィア聖堂やクリュニー修道院やカンタベリ大聖堂があることは、誰もが知っている有名な建造物である。その一方で、教会や修道院には、神学の研究機関としてもあった。ここに神学・法学医学・哲学の4学部を有するなどの大学がこの時代から出てくるようになる。
 中世文化のある時代に生きる人々は、ローマ人であり言語であるラテン語は後に俗化してフランス語・スペイン語・イタリア語となっているが、カトリック教会では重要な学術言語としてラテン語が使用され続けていたという。またイベリア半島のトレドやシチリア島のパレルモなど、イスラーム社会の接点だった場所を通じて、イスラーム文化がラテン語訳され、ヨーロッパにもたらしたことの背景も起きている。これは、古代ギリシアの哲学や数学にもイスラーム文化を介してヨーロッパに流入し、中世の学問の体系化に大きな影響を与えていることがわかる。
 まとめとしてこの中世文化というのは、キリスト教社会が強いイメージであったわけですがここにある「教会」とは、民衆にとって生活をして正しい方向へと導いてくれる聖職者がいる場所であり、また聖職者も世俗との関わりを絶ちつつ、一般人の霊的な生活を支援し、つまり天国へ行けるように生活を指導するような存在として大事にしていた。一方で「修道院」もここでは修道士たちが宗教的な共同生活を行う場所であり、聖職者のように世俗と関わることは一切なかったという2つに分かれた背景が続けられていることが筆者はこのように理解できた。

【参考文献】
高校時代に使用していた当時の教科書「新選世界史B」、2007年、東京書籍
木村靖二ら「詳説世界史探究」、2017年、山川出版社
服部良久ら「大学で学ぶ西洋史ー古代・中世ー」、2010年、ミネルヴァ書房