見出し画像

茨城には何もないけど全てがあるよ byカワイさん

あたしはLocal Diger。
今日も誰も知らないローカルを掘り当てる為にニシエヒガシエ。

先日、仕事で茨城に1週間ほど出張で行った。

場所は石岡市と小美玉市の間ぐらい、泊まったのは羽鳥と言う街。

「味家和」と言う激アツな台湾料理(町中華は大好きだけどガチな中華よりは断然あたしは台湾料理派です)があったりスナックや焼き鳥、お好み焼き屋が並んだスポットもあったけど、あたしがベースにしたのは
「居酒屋 なお」と言うお店。

茨城では良く見かけるスタイルだが個人居酒屋とスナックがかけ合わさった様なちょうど良いミクスチャー感のある店だ。

余談にはなるが、あたしの大好きな街にこれまた茨城の水海道と言う街がある。ここにも「寺田屋」(ママはみどりさん)と言うお店があり「なお」同様のスタイルを取っている。

スナックの様なチャージがある訳でもないのに、トークの上手いママが相手をしてくれるし飯もうまい!!!
地方に行く際はこう言うお店を一つ基準にして探してみて頂きたい。

話しを「なお」に戻すが、店内は意外と広くて奥には宴会が出来るような座敷の部屋とカウンターに別れている。
その日はヨークベニマルの総菜で夕飯を済ませて居たので部屋でのんびりしてから20時以降に店に入ったのだが、店内には常連の男性とカウンターにママ一人。
テレビで「帰れマンデー」を観ていた。

席について生ビールを注文したあとママの飲み物が無いようだったので「良かったら一杯飲んでください」と伝えた。

「あら、初めて来た人に一杯いただいちゃったわよ」と常連男性に告げたママはレッドアイを作って乾杯した。(ジーク・ジオン!!!)

カウンターには良い感じに調味料が並び席横にある棚には雑誌や生活感のあるものが収まっている。

ほぼほぼ実家のダイニングと同じ佇まいでなんとも落ち着く。

しばらく3人で「帰れマンデー」を観ながら静かに呑む。(この間に頼んだカツオの刺身がウー・マで驚いた)

なんとなくサンドウィッチマンの話題になって常連男性が「サンドウィッチマンって事務所どこなのかな?」って言ってたので「グレープカンパニーって事務所でサンドウィッチマンが立ち上げた会社っすよ」と伝えると「エージェントはどこなの?」とかなり突っ込んだ質問を受けた。

後に教えてもらってわかったのは会社とは別に芸能界は営業を行うエージェントがあるらしい。
タモリも個人事務所だがエージェントは田辺エージェンシーが行なっているのだそうな(ちなみにグレープカンパニーのエージェントは松竹なんだって。一個賢くなった)

そんな一癖ある質問をしてきた常連男性こそがタイトルの名言を残したカワイさんだ。

何の仕事してるのか得体が知れないがまあ自由な感じで楽しく生きてるのはすぐわかった。

その週の水曜が土用の丑の日だったのもあって話題は鰻の話しに変わったのだが、カワイさんは浅草のフグ料理屋で当日だけ食べれる鰻とフグを楽しむ予定だと言っていた。まだまだどちらの良さもわからないあたしでも魅力がわかる食のコメント力。この人は只者ではない。

そしてカワイさんの繰り出す少々難解でトリッキーなトークでも平然と会話を途切れさせないママもやはり只者ではない。

ある程度のアイドリングトークも終わり

定番となるどこの人?
「神奈川です」

えっ?神奈川?何しにきたの?
「仕事の出張です」

などの定番ラリーを一通り終えるとママが「茨城は何にもないでしょ?」と笑いながら言ったが、
あたしは水海道みたいな街も知ってるので「そんな事無いですよ!茨城はこう言う良い店のある良い街がたくさんあって好きですよ」と返した。

それに対してのカワイさんのあの一言である。

「茨城には何もないけど全てがあるよ」

コレはもう今のところ今年1番のパンチラインである。正に目から鱗の自論をカワイさんは展開する。

「茨城は平均居住率が全国2位だからさ!確かに1番は北海道なんだけど比較対象にならないと言うかさ。平均居住率が高い利点わかる?」

言うまでもないが気にした事ないからサッパリだ。

「茨城は全ての場所に満遍なく人が住んでるのよ。だからこう言う場所や街がいたるとこにあんのよ。」

なるほど!
もう、頷きが止まんない!

「神奈川だとだいたいは横浜に集中するでしょ?有料道路も横浜を経由する様に作られるから必然的に渋滞も起きるしさ。いちおう水戸があるけどみんなが集中する様にはなってないし、県内の全てに昔からの営みがあんだよね。俺は茨城のそう言うとこ好きなんだよ。」

漠然と思ってた茨城の魅力が言語化された。

もうそうなってくるとLocal Digerとしてはいずれは茨城県内行かなきゃいけなくなってくる。

note始めてまだ3つ目の投稿なのにハンターハンターで言う暗黒大陸知ってしまった気分だが、ライフワークとして生涯をかけて消化していくとしよう。

結局「なお」に魅了されて出張中はお世話になった。2日目なんかは座敷で地元のゴルフ好きのオジ様達がラウンドを終えて宴会していた。

コース料理なのかはわからなかったが、ママは淡々と人数分の料理を出しながらあたしと喋ってくれたのだが、それがなんとも小気味良いリズムで心地が良いのだ。

そして漏れなく余った食材であたしの分も「サービスね!」と言いながらチャチャっと作ってくれる。冷奴とチョリソーしか頼んで無かったがコロッケ(このコロッケは多分人生で1番美味いコロッケだった!!!)や冷やし中華(タレがない分ゴマだれかけてくれたがこっちの方がマジだったぜ)と地元の差し入れとママが買って冷やしてたスイカをなんやかんやで4切れは食べさせて頂きお腹いっぱい。

サービスと愛に溢れていた。

みんなもぜひ茨城ディグしてみてくれ。そして良かったら「なお」も行ってくだせえ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?