東京ジンジャーエール百景 10杯目『東京駅と付け足しのような有楽町』

たびたびSNSで愚痴のように呟いているが、東京生活も2年目に入ったのに芸能人には全く遭遇しないままだった。出会ったのは家の近くのカフェでロケをしていた尼神インターと、信号待ちで隣にいたダイアンのユースケさんくらい。ちっちゃいオールザッツやん。

「プライベートの芸能人に会う」というミーハーな東京生活も期待しなくなっていた10月下旬。いきなりそのタイミングは訪れた。

乗り換えのためウロウロしていた東京駅で、どこかで見たことのある外国人が目に飛び込んできた。

「あれ…サム?サム・ポマンティ?」

サム・ポマンティとは、今年からB'zのツアーメンバーに選ばれたキーボードプレーヤーである。彼のインスタもフォローしていたので、日本にいるらしいことはわかっていたが、目の前に現れる想定なんてしているわけもなく、一瞬にしてプチパニックになった。

尼神インター、ダイアン、B'zのツアーメンバー。いや、飛びすぎ。(尼神とダイアンファンの方、ごめんなさい)

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※左から2人目がサム
※ボーカルなのに椅子の肘かけに座らされてるのが稲葉さん

今までプライベートの芸能人に声をかけたことがない僕がした行動は、とりあえず画像検索。偶然にも同じ方向に向かって僕の5m前を歩いていたので、見失わないようにスマホで「さむぽまんてぃ」と検索(カタカナにしてる余裕なし)。そこで画像を改めて見て、目の前を歩いている男性を確認すると、長身で穏やかな顔が印象的なサム・ポマンティ…のように思えた(長々と書いたが、見かけてからここまで約30秒)。

「声をかけようか」「いやいや、別人やったら恥ずいやん」

緊急ひとり会議が脳内で行われたが「こんな機会二度とない!」と3秒で結論を出し、サムとの距離を詰めようとしたその瞬間。

「エクスキューズミー」

と、アジア系の女性2人組が僕に声をかけてきた。スマホを片手に「We want to go SHINJUKU.」と話しかけてくる。人生最大のボリュームで「それどころちゃうねん!」と(心の声で)言うものの、無視することもできず「このホームではないから、まずは階段を降りてください。でも新宿行きの電車のホームの番号はわからない。ごめんなさい」と早口の中学生英語でまくしたてた。女性たちがとりあえず「サンキュー」と言ってくれたので、前を見ると…サムがおらん!やってもうた!(ここまでで50秒)

駆け足気味でホームを行くと、エスカレーターを降りるサムの姿が。もう別人なら謝るのみ!と急いでエスカレーターに向かい、後ろから声をかけた。

「サムさんですか?」

「はい」

本人だった。

「僕B'zのファンで、今年のライブも行きました。すごく良かったです!」

「そうですか!どこのライブに?」

「さいたまとサマソニです!」

「そうなんですね!」

と、まるで日本語で会話したように書いているが、本当に日本語のみで会話をした。B'zファンにはおなじみだがサムは大変な親日家で、ライブのMCやインスタの投稿などほぼ日本語で行っている。

プライベートの時間に割り込んで話しかけた内容すべてをここに書くことは避けるが、サムの高い日本語能力のおかげで、『イチブトゼンブ』前のソロが素敵だったことも伝えられたし、サムは本当に日本が好きだという話も聞けた。

最後に写真をお願いすると、快くOKしてくれた。

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SNSへのアップも聞くと「もちろん!」と優しい笑顔で了承してくれた。最初から最後までどこをとっても好青年だった。

喋ったのは2分もなかったと思うが、とても特別な時間になった。最後に「頑張ってください!」と言うと、サムも僕に「頑張ってくださいね!」と返してくれた。少しだけ僕の仕事の話をしたからかもしれないが、「ありがとうございます!」じゃなかったところに少し感動した。

願わくば、次にサムを目にするのは、またB'zのライブのステージ上でありますように。そして、僕に道を聞いた女性たちが無事に新宿に着けてますように。

文字数がとんでもないことになったので、有楽町・はまの屋パーラーのオリジナルジンジャーエールは写真だけ載っけておきます。ジンジャーエールもフルーツサンドも美味しかったです(おざなりすぎ)。

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#bz #お笑い #ジンジャーエール