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【福山と共に歩む事を決めた“福山シティFC”について】interview📝

2019年11月18日、福山シティフットボールクラブの【福山の次なる100年へ~地域課題解決型クラブへの挑戦~】と題された、クラブの新ビジョン発表会が行われた。

福山シティクラブは今後どのような歩みを見せてくれるのか。現在福山シティクラブにて、選手兼フロントスタッフを務めている、藤田啓介さんに話を伺ってみました。

――新ビジョン発表会にて、【地域課題解決型クラブ】という指針を発表されましたが、具体的にはどのようなビジョンを描かれているのですか?

「福山シティクラブの目的は、スポーツを通して福山を活性化させ、福山の知名度を向上させる事です」

―ーなるほど。スポーツの力をもって福山の価値を創造していくと?

「そうですね。希望に満ちていて、活力ある福山を創成したい。だからこそ、地域の方々が中心となり、地域の方たちの‘生きがい‘となるようなコミュニティを目指します。」

――あくまでもスポーツは手段であり、大きな目的は福山を創成するという事なんですね。

「はい。しかし、サッカーのみならず多種多様なスポーツを楽しんでもらう為、Jリーグ・百年構想にも準じた『総合型スポーツクラブ』を目指します。私たちが提案するのは、『健康的でスタイリッシュなライフスタイル』です。スポーツの種目間を超えた交流を図り、市民の方たちがスポーツを『する』『見る』『支える』文化を醸成する事の出来るコミュニティ作りにも取り組みたいと思っています」

――なるほど。では、どのようなスポーツ種目を普及されるプランなんですか?

「サッカーはもちろん、バスケットボールやバレーボールなどのトップスポーツから、ファンスポーツと呼ばれる、カラダづくり教室やランニング教室、フットサルクラブも取り入れ、『多種目・多世代、多志向』を目指していますね」

スポーツのチカラを利用して、福山を創成する事が出来るのか。多世代、多志向の人達が多種目なスポーツを楽しんだからといって、福山は創成されるのだろうか。

「私たちは、更に先を見ています。ただサッカーでJリーグ昇格を目指すのではなく、スポーツを通じた福山の未来そのものに懸け、チャレンジしているんです。人材育成や文化活動にも取り組んで、今福山が抱えている課題を共に解決していきます。例えば、いま福山では全国的な知名度不足や、若年層流出による経済危機を抱えています。それらを『地域課題解決型クラブ』として、共に解決していく。そのような市民参加型クラブを目指します」

壮大なビジョンではあるが、この理念に僕は強く同意できる。何故なら、サッカーというスポーツはあくまでも「遊び」であるという事。その「遊び」を全力で楽しむ為には、一定以上の社会生活が担保されていなくてはいけない。こんな今だからこそ強く思う。社会生活があってのスポーツであり、「遊び」なのだから。

――では、「地域課題解決型クラブ」として再出発した福山シティクラブですが、どのような変化がありましたか?

「県一部リーグ所属でありながらも、福山シティFCの始動日にたくさんのメディア関係者が来てくださり、高い注目度を感じましたし、そこに選手兼フロントスタッフとして参席できたことが印象に残っていますね」
「その他にもたくさんあるんですが、その中でも『500人プロジェクト』を行った天皇杯初戦ですね。昨年はリーグ戦の来場者が『1人』だけという試合もあった中で、『300人』以上の方が応援に駆けつけてくれ、それだけでもかなりグッとくるものがありました」


――集客の面で変化があったんですね。

「もちろん集客の為のアプローチを行った結果です。試合の直前にサッカー少年団である井原FCさんの練習に訪問させていただき、僕も参加したんですが、子供達に『ジャガイモ』とあだ名をつけられて(笑)一緒にサッカーを楽しみました。すると、試合当日に井原FCさんの選手、保護者50人程度でしょうか。応援に駆けつけてくれて。一緒に応援歌を歌ったり、『ジャガイモ頑張れー!』と叫んでくれたりしましたね。自分たちの取り組みが、このように実ったのもあり、本当に力になったし、多くの人前でプレーするのは気持ちがいいなとその時思いましたね」

――その集客では、数字を伸ばす為にどのような取り組みをされていますか?

「一つ目は、チラシ配りですね。練習前に福山駅で行ったり、県外で試合をした後は選手スタッフ全員で大型ショッピングモールにお邪魔して、チラシ配りをした事もありました。企業様や店舗様に足を運ぶ事もあります」
「二つ目は、SNS配信です。カウントダウン動画などの様々な企画をTwitter、Instagram、フェイスブックを運用し、積極的に配信しています。又、選手が自主的に個人のアカウントを活用し発信もしています」


――藤田さんは集客活動において、大事にしているポイントはあるんですか?

「ありますね」

――どんな事でしょう?

「もちろん多くの方に来て頂けると有難いんですが、今の段階では目先の『数字』を追うのではなくて、集客の『質』にこだわっていきたいと考えています」

――集客の『質』とはどういった事でしょう?

「最初はその数こそ少なくても、リピーターの口コミだったり、自分たちの存在価値を適切に拡げていきたいと考えているという事です」

――まずはコアなファンを作り出すという事でしょうか?

「そうですね。何故集客をするのか。福山シティFCの存在価値は何で、どうすれば共感してもらえるのか。福山シティの試合を観戦する事によって何かを感じてもらい、また行きたいと思って貰えるように我々は取り組まないといけません。選手一人ひとりの試合に臨む姿勢、イベント時のファンサービス、スタッフの立ち振る舞いを通して福山シティのアイデンティティを表現したいですね」

――ありがとうございます。では、ここからは藤田さん自身にフォーカスして話を進めていきたいと思います。そもそも藤田さんは何故、選手兼フロントスタッフとして従事するようになったんですか?

「昨年からこのクラブに在籍させてもらっているのですが、一昨年の12月中旬頃に福山シティFC副代表である樋口さんのTwitterで選手募集をしていてメッセージを送った事が始まりです。僕は現在25歳ですが、大学卒業と同時にサッカーを辞めてから一度も運動をしてませんでした。東京で営業の仕事をしていたのですが、サッカーに関わった仕事をしたいなと思いながらも忙しいと理由をつけて、ほとんど行動を起こす事はせず、つまらない人間になっているなと感じていました」

――なるほど。そこから何かきっかけがあったんですか?

「その当時、彼女だった妻に別れ話をされまして、、(笑)」

――え、、(笑)

「つまらない人間になっていた僕が嫌になったんだと思います。でも、そのおかげで変わりたいと思うようになりましたよね。そのタイミングで樋口さんの投稿を見つけ、夜中でしたが即DM。次の日退職届を出し、代表の佳大さんと面談をして、当時2年半運動をしていない、フロント業に興味がある僕を採用して頂くことになりました。今思えば全てが直感でしたね」

――凄いスピード感ですね。そして今年から、兼ねてから希望していたフロント業にも携わるようになったんですね。フロントとしてはどのような業務を任されているんですか?

「フロント業での担当は大きく3つあります。①営業②広報③ホームタウン活動ですね。営業では法人セールス、個人セールス、サポート飲食店。広報ではTwitter配信やwebサイト更新、ポスター掲載店を探し回ったりしています。ホームタウン活動では、少年団訪問をさせて頂いています。また、選手の仕事フォローや最近では、グッズの配送、グッズサイトの管理、などもしています」
「一日のスケジュールはだいたいこんな感じです」

7:00SNS配信
9:00TR開始
11:00TR終了
12:00SNS配信
13:30-パートナー営業
15:00-パートナーフォロー
16:30-パートナー営業
のぼり置いてもらう、WEBサイト更新など
19:00-20:30少年団訪問
20:00-SNS配信

――業務の幅が多岐に渡りますね。フロントとしての藤田さんはどのような事を意識しながら日々取り組まれていますか?

「他の選手達よりも福山の人達と接する機会が圧倒的に多いので、僕の印象が福山シティFCの印象になります。活動内容によって接し方は多少変わりますが、礼儀や身だしなみ、僕自身のファンになって貰う事、愛される人材になる事を大事にしています。自分自身が福山シティクラブの等身大となって、クラブの気持ちを伝えるようにしています」

――手ごたえを少しずつ感じるようになってきたと?

「現場もフロントも優秀な人たちばかりで、学ぶことがたくさんあります。まだまだですが、やれることも増えてきて、何より楽しいです」

ーーでは最後に、福山シティクラブ並びに藤田さんの目標をお聞かせください。

「2023年、地域課題解決型クラブとして、福山市の皆さまの週末にJリーグがある日常を。スタジアムに多くの人が集まり、イベントやグルメを楽しみ、笑顔が溢れる場所。実現させます。また、藤田啓介無しでは、今の福山シティクラブは無かったね。と言ってもらえるように頑張ります」

これからも藤田さんは、福山シティクラブの顔として、福山の為に日々奮闘し続ける。

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