【哀毀骨立】を考える

【哀毀骨立】あいきこつりつ

 父母などの死に遭い、ひどく嘆き悲しむあまり、やせ細って骨ばかりになること。
(豊富な用例でよくわかる 四字熟語辞典 改訂第3版より引用)

 こんにちは、異羽です。
 明文化してたかどうか忘れたけど、これは辞典なので必然的に「あ→わ」の順番で考えていきます。進捗を確認しやすいね。

 さて、哀毀骨立。iPhone先生は一発で変換してくれません。ポピュラーではない四字熟語ですね。
 僕は自他共に死への恐怖が強い方なので、親より早く死にたくないし、僕より早く親には死んでほしくないと常に思ってます。

 というか親にフィーチャーした四字熟語なのに親の字が無いってのは面白いですね。辞典曰く出典は『世説新語』とのこと。本当に知らなくて笑っちゃった。

 僕の親は割と放任なとこがあって、僕が1人で何をやってようが特に何も言ってきません。それが僕の性根に合っているので、思う存分好きなことをしまくっています。
 思えば「大人になったらこういう人になりなさい」的なことを言われた覚えもあんま無く、それ故にずっと「大人とは......?」と自問自問しています。自答できたことないですこれ。
 多分、その答えに一番近いシルエットを持っているのが親のはず。だから僕はもっと両親を見るべきなのだろうなと書いてて思いました。

 僕は新卒であるところに就職したのですが、それを諸事情で辞める時に親へ相談をしませんでした。事後報告。
 その時父親に「何とかなると思ってるだろ」と言われた時にドキッとしました。ウエェ、心を見透かされている、と。
 割に運の良い人生をそれまで歩んできた僕は本当に「行けるべ! 逃げんべ!」で仕事を辞めたので、マジで何も言い返せなかったんですよね。
 放任だったのは表面だけで、その実めちゃくちゃ僕のことを見ていてくれたのだなと当時思いました。
 そして今、実は色々と立ちいかない問題に直面しつつそれを脳の隅に追いやりつつ無理やり楽しく生きている状況です。
 僕が仕事を辞めるかどうか考えた時が分水嶺だったのかもしれません。両親に相談してたら何か変わってたかも。

 大学を卒業してから急に親のことを考える機会が増えて、あぁこれが大人かもしれんなぁとぼんやり考えています。
 考えれば考えるほど、親と喋れなくなるのはやはり寂しい。人間には恨めしき寿命というものがあり、それを誰しもが全うする運命にあります。ので、その日までにどうにかちゃんと、「僕はちゃんと何とかならなかったよ、すごいなあなたは」と言いたい。なんで上から目線なんですかね。
 「何とかなると思ってるだろ」を「頑張る」の一点張りで押し通した手前、僕は自分のこの状況を認めるのが怖いんですのよ。
 恐怖からなるべく逃げて生きてきたのが、こういう時に効いてくる。

 多分ですがこれ、四字熟語を読み深めると共に僕自身の恥とも向き合う機会が増えそうです。
 あぁ、僕は大丈夫なのでしょうか。

 実は数日後、実家に帰る用事があるのでちょっとばかり本音をこぼしてみようと思います。出来るかな〜......自信がないな〜。
 でも良いきっかけと思ってしまえと僕が僕に言っています。しょうがない、頑張るか......。

 「いつまでもあると思うな」と言われて止まない親という存在ですが、その事実を再確認しつつ、ゆったり実家で過ごしてこようと思います。多分日帰りだけど。

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