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「うーーーーん」
「はいっ、話聞いて貰いたがり太郎くん」
「ひでぇネーミングだ! 的を射ている」
「射てるんかい。で、どうしたの?」
「この前親の趣味の話になったんだけど」
「何その趣味って」
「車いじり」
「っぽーーーーい」
「でしょ、父親っぽいよな。で、そこで思った」
「読めた」
「俺っぽい趣ちょ読めたって挟むのやめて」
「お前っぽい趣味か〜」
「だめだスタート切ってないのに本題入った」
「諦めな」
「諦める」
「とりあえず、お前の趣味はなんなの」
「アクアリウム」
「ぽくなーーーーい」
「親父にも言われたそれ」
「で、新たな趣味を作ろうと」
「そう。え、相談してんの俺なのに主導権握られてない?」
「んー、お前ってなんか収集癖ありそうだよね」
「そう?」
「部屋にコレクションズラーッみたいな」
「おー」
「つまりあれだ、プラモ」
「金かかるから却下で」
「お前に出せる案はない、終結」
「金かからない趣味がいいんだってばー!」
「アクアリウムは!」
「初期投資で長らく楽しめるからいいの!」
「ずりー」
「なんか……ないかな……」
「散歩」
「フツーーーー」
「二度目の終結を迎えました」
「っぽいか!? 散歩って顔か!?」
「……っぽくはなーーーーい」
「でしょうよ」
「もうアクアリウムでいいよ。それっぽいそれっぽい」
「それっぽくても俺っぽくない!」
「っぽい言葉が飛び出したので、終結〜〜」

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