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「な、なんで今日はもう午後なんだ……?」
「喜ぶところじゃないの」
「課題が終わってない」
「お前〜〜はいつもそれだな、この前『もう課題は溜めません……』ってへたり顔で懺悔してたじゃん」
「理性をカートリッジにして入れ替えられればいいのに」
「俺のと入れ替えようとしてる? 拒否よ?」
「なんでやぁ!」
「今話してるうちにも刻一刻と断罪は近づいてくるんだから進めるだけ進めなよ。ギロチンは免れるかもよ」
「断罪は確定? それまでに終わる可能性は信じてくれないの?」
「信じさせたいのであれば俺のところに来ている場合ではなくね?」
「癖に難癖つけるな」
「雑に叱るな。お前あれだろ、むしろ諦めてるだろ今」
「割と午前中から頑張ってたのに全く進まないからこれは負けイベントなんじゃないかって……」
「俺は終わってるんだからその理論はおかしい」
「主人公の負けイベントでもライバルは勝つ場合あるでしょ」
「お前が主人公かよ、俺がライバルかよ。釈然としないな」
「人は全て自分が主人公なんだぞ」
「であれば尚更俺は主人公として課題終わらせてるからお前が終わってないのはおかしい」
「そ、それは確かに!」
「論破されるのが早いな〜」
「もう、情状酌量を狙うしか……」
「俺ができることは何もない……強く生きて死ぬのだ」
「谷底に子供を落とすライオンよりも非情だわ」

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