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火沢睽【卦の解説】
はじめに
今回は火沢睽について解説します。
火沢睽の解説
睽とは、そむく、反目することです。上卦の離は火・中女、下卦の兌は沢・少女です。火は上に水は下にと、向かうところが正反対で、しかも女同士のじめじめした陰性ないがみ合いです。嫁と小姑の睨み合い、そんな感じの卦象です。こんな時には大問題に取り組んではいけません。小さなことをこつこつやる心がけが必要です。嫁も姑も一家のなくてはならなぬ成員であるように、万物すべて相互に矛盾する中にこそ、統一があり、進歩があります。矛盾を活きた形でとらえることが大切です。つまり、家庭とか親戚、朋友の交わりに、よくありがちな仲たがいはよくない、仲良くしなければならないと、実によく教えてくれています。
爻辞
初九: 災難を免れる。逃げた馬は追うな。ひとりで帰って来るだろう。容姿の醜悪な人に出会うが、災難には合わない。
九ニ: 主人と街でばったり遭う。災難を免れる。
六三: 車がひかれる様子を見る。牛は角を上下させて喘ぎ、御者は額に入れ墨をされ鼻をもがれた刑余者。初めは良くないが、終わりには良いことがある。
九四: 人とそりの合わない孤独な人が、足を切られた刑余者に出会う。二人とも捕虜になり、危険な目に遭うが、災難は免れる。
六五: 難儀が消える。御霊屋で肉を食べる。出かけて行っても災難に遭わない。
上九: 人とそりの合わない孤独な人が、泥まみれの豚と、車にひしめく幽霊を見、はじめは射ようとして弓を張るが、あとで酒壺を贈る。略奪ではなく、結婚しようとしてのことなのだ。出かけて行って雨に遇えば吉。
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