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巽為風【卦の解説】

はじめに

今回は巽為風について解説します。

巽為風の解説

巽は風を象徴します。この卦は巽がふたつ重なった形で、そよそよと吹きめぐる風です。風は物に出遭えば、柔らかく身をよけて吹き過ぎます。巽とは、遜のことで、へりくだる、譲ることです。風はまた、どんな隙間にでも入り込んでゆきます。どんな仕事にも、どんな人間関係の中にも、柔軟な適応性をもって入り込める人間を表します。しかし、柔軟性は悪くすると無原則性に陥る危険があります。優柔不断のそしりを受けることになりかねません。進退に迷い、決断をためらうことが多いが、すぐれた指導者に従って、誤りなきを心がけねばなりません。謙虚に行動して、よく人の言葉を聞き、人を立て、朋友、知己、恩人などには特に礼を尽くさなけれはならないという戒めの卦です。

爻辞

初六: 進んだり退いたり、グズグズして決断しない。軍人の占問にはよいことがある。

九ニ: ベットの下に入り込む。占い師と巫を雇って、入り乱れて大騒ぎ。吉で災難はない。

九三: 何度も入り込む。面倒なことになる。

六四: 難儀が消える。狩りをして三種類の獲物を手に入れる。

九五: 占問したことは吉。難儀が消え、大いに利がある。初めはよくないが、終わりにはよいことがある。庚より三日前の丁の日、庚より三日前の丁の日、庚より三日後の癸の日が吉日。

上九: ベットの下に入り込み、斧の形をしたお金を失う。占問したことは凶。

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