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乾為天【卦の解説】

はじめに

今回は易占いの卦である乾為地について解説します。

乾為天の解説

乾とは健、健強で疲れを知らないことです。
すべてが陽爻で構成されている卦でまさに完全無欠状態ですが、頂点に登ったらあとは落ちるだけとも見てとれます。

乾為天について

乾の卦は総論の冒頭、すなわち卦辞に有名な元亨利貞という言葉があります。これを乾の卦の四徳といいます。宇宙、人生、天地、人間というものの存在、生活、活動を四つの徳目に要約したものです。この元亨貞利の元の字はニと儿(ひとあし)からできています。ニは上という字の古代文字で、儿は人間が歩く活動を表しています。元の字は、自然と生物を要約した文字です。
元気という言葉は、人間の分析、分解を超越した総合、統一、全体的な活力、生育の力を言います。その最も究竟的(きゅうきょうてき)なものが太極、元です。
これに気をつけて元気と言います。これは易から出た言葉で、元気が無ければ何もできません。
元の働きは、無限の生成化育でありますから、これを亨(とおる)という字で表します。どんな障害にも負けないでどこまでも進化していくという意味です。天地万物を通ずる生成化育の働きは、どこまでも進行して、停滞休止するものではありません。すなわち亨です。そして何事があっても一貫して変わることのない普遍性を持っているので貞です。利は元亨の動き、作用、その生命力、行為力が躍進する象です。だからとしと読み、鋭いと言う意味です。つまり、天地万物生成化育の働きは、言い換えると元亨利貞であり、一言で表せば乾となります。

※ 元亨利貞、げんこうりていと読みます。

占い

万事順調。占ったことにはよい結果がある。

初九: じっと隠れている龍。行動するな。

九ニ: 龍が地上に現れた。大人に会える

九三: 君子は一日せっせと頑張り、夕方になっても恐れ慎めば、危険はあっても災難には至らない。

九四: 天にまで踊り上がろうとも思うが、やはり深い地中に潜っている。災難はない。

九五: 飛龍が天空にある。大人に会える。

上九: 高く登りすぎた龍。後悔するだろう。

用九: 群がっている龍が見える。首がない。

この卦は天空を舞台として、潜龍→見龍→飛龍→亢龍と変化する龍イメージで一貫しています。


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