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沢地萃【卦の解説】

はじめに

今回は沢地萃について解説します。

沢地萃の解説

萃の原義は草が群生していることで、転じて、人や物が集まるという意味に用いられます。どういう人物を集めるとよいかという人材登用、抜擢、組織、行動の卦です。地の上に沢水が集まり、草木が茂り、人が集まり、交易が行われます。ちょうど砂漠のオアシスです。旅行く者はオアシスに遭って、天の恵みに感謝します。この卦は、現在の繁栄は天や祖先の霊の恩寵であり、それに感謝することを忘れて自分の力を過信してはいけません。と戒めます。また、沢水が地上に集まる形から、洪水あれども豊作、あるいは湖・温泉を示すと考えることもできます。昔から、鯉、龍門を登るの象ともいわれ、入試、就職、人事異動などには大吉の卦です。

爻辞

初六: 捕虜を獲るが、結果が良くない。そのため取り乱したり憔悴したりするが、もし哭き叫んだりしようものなら、部屋中の笑いものになろう。心配することはない。出かけて行けば災難を免れる。

六ニ: 長期の占問には吉。災難を免れる。捕虜はお祭りの生贄に使うのによい。

六三: 悩んで嘆息するばかりでは何の利もない。出かけて行けば災難を免れる。ただ、少し面倒なことがある。

九四: 大吉。災難を免れる。

九五: 責任ある地位にいて心労するが、災難は免れる。捕虜にならず大吉。長期の占問としては難儀が消えよう。

上六: 嘆き悲しんで、なみだとはなみずがしとどに流れ落ちるが災難は免れる。

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