【ブルリフT ネタバレ注意】 星崎愛央に迫る (キャラ解釈シリーズ Part.1)

注意事項

※幻/澪/帝のネタバレ注意です。未クリア者が閲覧する際はクリアしてから読むか、諸々の覚悟決めて十分に注意して読んでください。
※ブルリフ幻の記憶が非常にあやふやです。幻にはあまり言及しないか、だいぶ素っ頓狂なことを言っている可能性があります。
※スクショはその時の気分で撮っていますのでだいぶムラがあります。撮り忘れも多々ありますが、状況説明を軽くする程度で強行します。見たことのあるイベントであればそれで十分でしょう。見たことがなければ見にいきましょう。

この記事シリーズについて

このシリーズでは BLUE REFLECTION TIE/帝 に登場する各キャラの解釈とか、キャラへの愛とかを垂れ流します。
楽しんでいただけたり参考になったりしたら嬉しいですが、あまりあてにしすぎないようにしてください。

長文になりがちかもですが、暇な時に気楽に読んでくださると喜びます。

解釈していくにあたって、私は彼女たちについてわかった気になっているだけ、と言うことは意識しております。

同感です。by私

今回のこの記事では、ブルリフTの主人公であり我らがリーダー星崎愛央に迫っていきます。

魅力を見つけれる子

愛央ちゃんは他のメンバーとデートイベントなどで接することで他のメンバーに対して理解を深めていきます。

その際愛央ちゃんは相手によって自身の言動を少なからず変えていることがわかります。
例えば美弦さんと妹力を上げて甘えたり、自由に振る舞ったりしますが、詩さんに対しては共感を示したり、質問をすることで詩さんに感情を認識させようとしたりするなどカウンセラーのような行動をとったりします。
それらの言動に共通していることは、どれも相手の魅力を最大限に引き出すような言動だと言うことです。

なので愛央ちゃんは人や物の長所をすぐに見抜ける子であり、いろんなものを愛せる子なのだなと思いました。
T.Lvイベントでは相手の魅力を分析する内心の声が度々現れることからも、愛央ちゃんの分析能力や肯定力の高さがみて取れます。

肯定力の高さが現れているイベントを2つ紹介しましょう。
1つ目、海の家でのデートイベントで、愛央ちゃんが海の家のラーメンについて言及するシーンでこのようなやりとりがあります。

一般的に短所だとされることを、長所だと捉えて好きだと言える人はそこまで多くないと私は考えています。
愛央ちゃんは魅力を見つける能力に関しては相当高いのだと感じた会話でした。

2つ目、詩ちゃんとのキャンプファイヤーのデートイベントにて、星崎さんなら誰とでも楽しめるのかと思っていた、と言われた時にこのような反応を返しています。

私が語ってきたことが否定されてしまいそうな台詞ですが、私はこの台詞は逆説的に愛央ちゃんの肯定力の高さを裏付けているように思います。

何かをつまらないと感じた時、原因はどこにあると考えますか?
情報量の少なさ、展開の乏しさなど、普通の人はつまらないと感じた対象に原因があると考えます。
ただ愛央ちゃんはその原因が自分にあると考え、相手を肯定することができるのです。
例えば自分の感受性の低さなどに原因を見出すことが考えられます。

相手を肯定することにおいて、この選択肢があることは非常に良いことだと考えていますが、同時に原因を自分で抱え込んでしまう危うさも併せ持っています。
ブルリフにおける一つの大きなテーマになっている、原因を一人で抱え込んでしまう、という問題に関しては詳しくは(おそらく)こころちゃんの記事で触れます。

“特別”の特別視

ストーリー内で何度も強調されるように、愛央ちゃんは特別への憧れが非常に強いです。
この原因については様々な考察がなされていますが、私は先ほど書いた魅力を見つける能力の高さに起因する物ではないかなと考えています。

魅力を見つける能力は、言い換えるならば他人に特別を見出す能力です。
普通の人であれば、分かりやすくすごい人にのみ特別を見出します。しかし愛央ちゃんは雫世界での交流を見て推測するに、周りにいる人たちのほぼ全員に特別を見いだせてしまったのだと思います。
そうなると特別であることが普通であり、当然だと考えるようになってもおかしくありません。

実際に愛央ちゃんは凡人という言葉をよく自虐的に用います。
本来であれば自虐とは、自身が普通よりも劣っていることに言及する物なので、平均的であることを表す凡人という要素は自虐たりえないはずなのです。
しかし愛央ちゃんは凡人という言葉を自虐的に扱っています。
これは凡人であるということは平均未満で、特別であることが普通であるという認識を持っている裏づけになるのではないでしょうか。

愛央ちゃんはこの意識を非常に強く持っていますが、現代のネット社会においては割と普遍的な感覚なのではないかなと思います。
SNSを開けば自分より年下で上位互換の創作者なんて無限にいますし、(人によっては)タイムラインにはスーパーエンジニアや超高学歴、強烈なエピソードや個性がたくさん羅列されています。
自分なんてものはそのうちの一つにすら勝てないでしょう。その理由として自分は彼らとは違う凡人であるから、としつつどこか憧れがあるのもまた事実でしょう。

リーダーとして

先述の劣等感を解消するためか目を背けるためか、愛央ちゃんはアニメや映画などに登場する特別をなぞるような言動をとることが頻繁にあります。
ユズちゃんおびき出し作戦の時のスパイのような言動や、「月影」などが印象的でした。

物語の途中から愛央ちゃんはリーダーとして認められることとなり、創作の中の特別の追体験ではなく、実際に自分が特別であることを求められます(実際には求められていませんが、愛央ちゃんはそう感じます)。
この意識は愛央ちゃんが抱いていたリーダー像にも現れています。
7章の独白のシーンが参考になるでしょう。

強いリーダーシップと正確な決断力を自分一人で満たす必要があると思ったのは、特別であることを求められているという意識のためでしょう。

特別な存在

しかしこの後、愛央ちゃんは自分の立場や才能以外の部分に特別を見出し、自分自身は普通であることを受け入れます。

自分と仲間との間にある関係はそこにしかない特別なものでありその関係を誇ることで、自分自身に特別な要素はなくとも星崎愛央は特別でいられるのです。

愛央ちゃんは自分に足りなかった「特別さ」を、特別な仲間たちから貰いました。

自分に足りないものを仲間が補ってくれる、その仲間の足りない部分を今度は自分が補う。
このような関係はこころちゃんのテーマであると同時に、ブルリフT全体を通して描かれているものでもあり、各キャラの特徴と関係性を追うにあたって重要な鍵となります。

自分の軽さ

特別さを手に入れ自信が持てるようになったとはいっても、その自信は特別な仲間が前提となっているものです。
なので仲間と自分を比べた際に、かかっているものが自分の命だったとしても仲間を優先してしまい、問題を自分一人で抱え込むどころか、軽視すらしてしまいます。
この傾向は最後の選択や、フラグメントの抜き取りの時の姿勢などに顕著に現れています。

詩ちゃんと愛央ちゃん、どちらのココロトープに先に行くかと問われた時の返答では、全滅のリスクと自分一人が死ぬリスクを天秤にかけ自分が死ぬリスクをとると即答しました。
これは自分の特別(≒価値)が仲間との絆であり、自分自身の生存には比較的頓着していないことを示している気がします。

特別な少女

自分への軽視が解消されるのは、私は2周目EDだと思っています。

EDに出てくる仲間との再会を果たす時に、愛央ちゃんは気まずそうな顔をしているのです。
この理由については本当にいろいろ考えられるのですが、自分を軽視することは仲間を寂しくさせることにつながる、ということに気づくのが遅くなってごめん、ということなのかもしれません。
何らかの手段で仲間が持っている再会への想いに気づいてはじめて、自分自身を重視することでループを抜け出したということです。

この辺りは情報不足だったり世界の仕組みなどが絡んできたりするので、あまり確実なことは言えません。
詳しくは世界観考察記事で書くかもしれません。

世界による愛央ちゃんの文脈へのフリーライド

もう少しEDの愛央ちゃんの話をします。
私は愛央ちゃんは世界の管理者になったのだと推測しています。
詳細については世界観記事で管理業務の正体も含めて考察いたします。

世界の管理者でなかったとしても一人だけ雫世界でループし続ける存在になったわけで、これは紛れもなく特別であるとも言えます。
特別になりたいと思ってきた少女を、このような形で特別にするのはいくらなんでもひどいです。
いくら本人が望んだからとはいえ、そうせざるを得ない状況を作ったのは間違いなく世界システムでしょう。

たくさん悩んで頑張ってきた愛央ちゃんの文脈を、こうも雑にループに閉じ込めるという形で利用した世界システムには本当に腹が立ちますね。
この件に関しては世界観の考察の記事でより詳しく書きます。

戦闘面での特徴

愛央ちゃんの戦闘面での特徴は一言で表すなら、
汎用的・クリティカル・コンボガード
の3つでしょう。

まずは汎用的な部分です。
愛央ちゃんは(ギアにもよりますが)3種類の属性を使えますが、どれかに特化しているというわけではありません。
またステータスも平均的で彼女の普通さがよく現れていると思います。

そんな彼女が特別を希求する様子が、クリティカル主体の戦い方に現れていると思います。クリティカルとはいわば特別な攻撃です。
最初はクリティカル率も低く、運任せにクリティカルを狙うしかありませんでしたが、学校魔改造やスキル習得を通してクリティカルがどんどん出るようになります。
この戦闘スタイルの成長は、ストーリーで最初はロールプレイなどで半ばがむしゃらに特別になろうとしてたものの、仲間との関係性に特別を見出すことで特別をモノにした彼女の姿に通じるものがあります。

コンボガードは強敵と戦う際にとても頼もしいスキルです。
強敵と対峙したときに頼もしい愛央ちゃん、と言って思い出すのは7章最後の消滅機構との戦いで見せた行動力が挙げられるでしょう。
絶望的な状況でも未来のことを考えられる強さが、強攻撃の後の反撃を見据えたコンボガードのスキルになっているのかもしれません。

ココロトープ

愛央ちゃんのココロトープは特殊です。
モンスターが出現しない、推奨レベルが45、などです(あげればキリがなさそうですが、この2点に絞ります)。
それぞれに関して一応の説明はできそうなので、思いついたものを書いておきます。
愛央ちゃんは非常に神との距離が近い存在なので人間には知りえない何かがある可能性が高い関係上、これらの説明が正しい可能性は低くなります。

愛央ちゃんのココロトープにモンスターが出現しない理由は、ココロトープの作られ方にあると思います。
そもそもモンスターはざっくりいうと、自身の内面に入ろうとする存在を拒むための負の感情、というような説明をされていました。
それがいないということは少なくとも雫世界の仲間を心に入れることを拒んでいないということです。
いくつか可能性は考えられますが、私はココロトープ生成時の状態が関係しているのではと考えています。

愛央ちゃんのココロトープは作られる時に心を繋ぎ止めるために温かい想いに包まれていますが、それ以外のココロトープが生まれた際はその人は孤独で周りは虚無に囲まれていたわけです。
温かい想いに包まれた状態で雫世界の仲間を拒む必要はないですが、周りに誰がいるかも誰かいるかも分からない状態では警戒するなという方が無理でしょう。
この環境の違いがモンスターの有無に影響しているのではないでしょうか。

次に推奨レベルについてです。
まずは45ある推奨レベルが、ゲーム本来の意味での推奨レベルでないことを示しておきましょう。
ストーリー進行順としては愛央ちゃんのココロトープに行った後に詩ちゃんのココロトープの二回目の探索が行われます。
しかし、詩ちゃんのココロトープの第四層の推奨レベルは42となっており、愛央ちゃんの45を下廻ります。レベルが逆行していることから本来の意味での推奨レベルではないでしょう。
推奨レベルが45であることは、モンスターが出現すると仮定したときの本来の強さを表しているのだと考えます。

推奨レベルが高いということは、出現するモンスターが強いということ、つまり内心に入り込む存在を拒む力が強いということです。
推奨レベルの低いココロトープのこころちゃんと、推奨レベルの高いココロトープの勇希ちゃんや詩ちゃんを比べるとわかりやすいと思います。
その原因が彼女の内心に起因するものだとすれば、平凡な自分の内心を特別な人たちに覗かれることへの抵抗や恥ずかしさ、劣等感が主なものだと思います。

また、世界観と絡めた考察をすると他の可能性として、モンスターがいないため愛央ちゃんに近い存在のオリジンルートの推奨レベルが参照された、モンスターはオリジンルートに吸い取られた、なども考えられますが私の力では詰めきれませんでした。
愛央ちゃんのココロトープの外見がラスボス戦のフィールドの背景に似ているなどの情報から、確率としてはこっちの方が高いような気もします。

個人的感想

という感じで愛央ちゃんの性格の各要素は、結構互いに関連しあってたりするんです。以上で愛央ちゃんの性格面での分析は、私の分かる限りでは、大体出揃った気がします。
なので、ここからは私の愛央ちゃんへの感想と愛を垂れ流します。
分析とか解釈とかで追加情報はないはずです。
本当に垂れ流しです。

いろんなものを肯定できる人って私の目標でもあるんですよね。
なので愛央ちゃんは私にとって理想の人ですし、憧れるキラキラ感とか親しみやすさもあって、感情移入するにはうってつけなんです。

分かりますか?このキラキラ感。
しっかり感情移入させた後でこの行動をとるんですよ。私をキラキラ女子の世界に引き込んでくれるようで、本当にありがたいんです。
自分が憧れても入れなかった世界に連れて行ってくれる愛央ちゃん本当にありがたい。

愛央ちゃんの感情の動きとかから考えても、彼女が抱えているのは結構一般的な悩みだったりすると思うので、私に限らず感情移入しやすいキャラだと思います。

でもたまに胸の大きさが強調されるショットとかがあると、勝手に裏切られた気分になります。だって大きさが普通じゃないんだもん……。ずるい……。
最初は暑そうだから夏服にしてあげよって思ったんですが、白系の服って影が目立つので立体構造が把握しやすくなっちゃうんですよね。
そうすると正面からでも大きい胸が目立っちゃって、敗北感が凄いのでずっとデフォ服にしてます。書いてて虚しくなってきました。

人の良いところを見つけて肯定できて、擬似カウンセリングまでできちゃう子なので、彼女というよりは彼氏になってほしいです。理解ある彼くんというやつです。

私は結構詩ちゃんに感情移入するタイプでもあるので、詩ちゃんとのデートイベントで愛央ちゃんに惚れ直した部分もあります。
自分が何を思っているかを、引き出した上で強制せず肯定してくれるので、カウンセラーとしても天才的で好きです。
詩ちゃん風に言うのはおこがましいですが、自分にも感情があったんだ、私も人間でいいんだってなります。

それでいて可愛く自由奔放な行動もとったりするので、愛央ちゃんは的確に可愛くなりたい欲も満たしてくれるんですよね。最高ですよ。

ばあ! なーんてね。

個人的なりたいランキング2位です。
1位じゃない理由は手を伸ばせばギリギリなれそうだからです。なれないんですけれども。
ちなみに1位は陽桜莉ちゃんです。陽桜莉ちゃんの記事で改めて語ると思います。

あとがき

ということで、我らがリーダー星崎愛央ちゃんに迫りました。
彼女の性質が性格や理念まで影響を及ぼしていて、そんな子だからみんなに好かれるということが少しでも伝わっていたら幸いです。

ここまでいろいろ書いておいてなんですが、私の記事に惑わされすぎずに、自分の解釈も大切にしてくださいね。

ここまで読んでいただきありがとうございました!
次回は靭こころちゃんについて書きます!

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