CRAFTSMAN2.0 ~すべてのクラフトマンが、 新しい価値を創造し続けるために~
CRAFTSMAN2.0宣言
伝統的な技と知識をもとに、最良の製品を自らの手で作り出す「CRAFTSMAN=職人」が、どんどん姿を消していっています。
古来、人間は、木や骨から武器を作り、土から器を作り、鉄を製錬して道具を作って、生活を豊かにしてきました。「人類の本質」ともいえる手仕事が失われていっていることに、さびしさを感じる一方で、最良の製品を作っているだけでは時代に淘汰されていく、ということに強い危機感を感じます。
ただ「職人に光を当てください」と他人頼みで待っているのではなく、職人は、自ら発信力をつけて、時代とつながっていきながら、新しい価値を創造し続けていかなければいけません。そのために職人は、職人でありながら、経営者になり、クリエイターにもなっていく必要があります。
僕が考えるCRAFTSMAN 2.0では、職人の本質は変わりません。それはむしろ、職人の可能性を広げるものです。
チーズ職人として
チーズ職人である僕は、おいしいチーズを作ること、そして食材と生産者さん、料理人の方々とのつながりを、もっとも大切にしてきました。そのつながりをより強くしていきながら、チーズによって新しい価値を見出していくこと。それをこれからも続けていきたい。
そのために、職人としてだけでなく、経営者として、クリエイターとしての視点を加え、CRAFTSMAN 2.0を実践していく。さらにそこで得たことを、すべての職人の役に立つようにCRAFTSMAN 2.0を抽象化して、新時代の職人の仲間たちを増やしていくことも必要だと思っています。
CRAFTSMAN 2.0は、多くの職人の可能性を広げるとともに、職人を未来へ残す方法でもあります。僕自身の想いの実現のために、そして日本から職人の手によるすばらしい製品を消さないために。
チーズ職人としてCRAFTSMAN 2.0への挑戦を始めようと思います。
この記事は、藤川真至のnoteに2019年6月29日に投稿されたものを転載しています。
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