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おっさんの顔

私は、おっさんの顔が好きだ。

・・・。

誤解を招かないようにしたいが、ここでいうおっさんの定義は私より年上の方々を指すので、今年(2020年)で47歳の私も、私より年下の方々から見れば十分おっさんですが、ここでは私よりも年上の方々を敬意と親しみを込めて「おっさん」と呼ばせていただいております。
さて、なぜ、おっさんの顔が好きなのか。

街ですれ違うおっさんの顔をついつい見ると

「このおっさん、いい顔してるな〜。」

「このおっさん、なんでこんな嫌そうな顔してるんだろう。。。」

「このおっさん、にらみながら歩いてるなぁ。。。」

といった感じです。

兎にも角にも、自分よりも明らかに若い子の顔を見るよりも、おっさんたちの顔を見る方が楽しくて仕方がないのです。

おっさんの顔が語るもの

では、なぜ「おっさんの顔」が好きなのか?

それは、未来の自分がそこにいるから。

『あと数年すれば、このおっさんと同じくらいの年齢になるな〜。』
『あと10年くらいしたら、このおっさんと同じくらいの顔つきになるんだろうな〜。』

と、未来の自分を重ねてみるんです。

嗚呼、楽しい。。。

『数年後、このおっさんのような目つきで歩いているとしたら、いったいこれからの人生で何があったらこんな目つきになるんだろう。。。』

『かっこいいしわを刻んでるな〜。。。どうやったらあんなしわを刻めるんだろう。。。』

『すっごく日に焼けてるなぁ〜。あそこまで焼けるのってどんな土日の過ごし方だったらなれるかなぁ〜。。。』

といった具合で、これから何が訪れるかわからない自分の未来を、街ですれ違うおっさんたちや、電車で向かいに座ったおっさんたちの顔に投影してみるのが大好きなんです。

すれ違い様や電車に揺られている時間ですからホンの数秒だったり数分だったりします。
だからこそ、強烈に印象に残るところがフューチャーされます。
そして、それと同時にこういうことも考えるのです。

『このおっさんの小さい時はこんな顔してたんだろうな〜。。。』

『このおっさんも小さい頃はランニングシャツと短パンとつっかけで日が暮れるまで走ってたんだろうな〜。。。』

『このおっさんも若い頃に燃えるような恋をしていたんだろうな〜。。。』

と、おっさんの若かりし頃を勝手に想像するのが大好きです。

最近では、おっさんのファッションもよく観察します。

『あんな感じの服、俺もあと10年後に着たら似合うかな〜。』

『あの色のズボン、俺もあと10年後に履いたら似合うかな〜。』

『あのスニーカー、俺もあと10年後に履いたら似合うかな〜。』

とまあ、こういった具合です。

そうやってたくさんのおっさん達と仮想共演しながら、自分がそのおっさん達と同じくらいの年になった時のイメージの解像度がこの共演を通してなんとなく高まっていくのを感じるのです。

こんなおっさんがいい!
とか、
理想のおっさんはこんな感じ!
というものではなく、
ブランド品を身に纏っていることではなく
格好いい高級な外車に乗っているわけでもなく
雑誌に出てくるような服を着ているわけでもなく
ガシガシジムで鍛えているわけでもなく

なんとなく

自分がこうなりたいな〜。。。
こんな顔になりたいな〜。。。

そして、そのおっさんは

こんな風に生きているんじゃないかな〜。。。

ということを想像しながら未来の自分づくりの参考にさせてもらっています。

だから、いろんなおっさん達を見ると目移りするんです。

このおっさん格好いいな。
あのおっさんも格好いいな。

このおっさんのここが格好いいな。
あのおっさんはこういうところが格好いいな。

ちょっとした仕草にもそんな格好よさを見出してしまいます。。。

昔のおっさん

さらに昔のおっさん達にはもっとときめく部分を感じます。
すれ違うおっさん達と違って言葉を残していたりします。
言葉は書籍で残っていたりします。
モノクロの無茶苦茶格好いい写真まで残っていたりします。
現代のように軽く裏ピースサインの写真なんか残っていません。

それなりに名を馳せた方であれば記念館があります。
御子孫の方々が館長だったりします。
そして、私は記念館に行くのが無茶苦茶大好きだったりします。
それは、昔のおっさんが自分と同じ歳に何をしていて、そこから先に何をしたのかを知ることができるからです。
そこでまた、自分の未来を重ねてみます。

嗚呼、なんて楽しいおっさん達の人生とのクロスオーバー。。。

未来のおっさん諸君へ

ですから、私より若い方々には(彼らからしたら私もおっさん)、いろんなおっさんの顔を見て

『あのおっさんの顔、好きだなぁ〜。』

と思ってもらえるようなおっさんサンプルをたくさんストックして欲しいのです。

ちなみに、これまで私が歩んできて、数々のおっさん達の顔を見てきて一つ言えることは、

「ワクワクしているおっさんの顔は、いい顔してる。」

ということです。
ワクワクが顔からこぼれ落ちてます。
それは、ただ単に笑っているとかではなく、
怒っていようが、しかめっ面していようが、真剣であることが垣間見えるからだと思っています。

ネガティブに物事を捉えたり
しょっちゅう自己反省したり
偉そうにしたりすることよりも
絶えずワクワクしているおっさんは、本当にいい顔しているんです。

何にワクワクしているのかというと、そのおっさんの未来におっさん自身がワクワクしているからだと思います。

以前、私が勤めていたソフトバンクの孫さんなんかはまさにそんなおっさんです。
そうです。
いい顔してるw

若者達よ!自分の未来にワクワクするおっさんであれ!!

されど、47歳は若い

2013年に会社を退社して独立起業したのが40歳でした。それからあっという間に7年がすぎましたが、とかく47歳なんて若い。
無茶苦茶若い(って感じる)。
でも企業に所属していた時は、40歳で結構おっさんだな〜って思っていました。
そして外に出て思うんです。

40代って本当に若いわぁ〜。
鼻垂れ小僧もいいところだわぁ〜。
世間を知らないにも程があるわぁ〜。

ってな感じです。
だから、私が見かけるおっさん達も、実はおっさんという響きに惑わされて欲しくないのですが、若いのです。
おじいさんではないのです。
おそらく、50代は若い。
そして、60代も若い。
つまり、まだまだ若いんです。

50代も
60代も
そしてその先もワクワクできるおっさんでありたいなと思います。

もちろん、嫌なおっさんもいる

そりゃそうです。人ですから嫌なおっさんもいます。
なんとなく傾向はあるのですが、

・明らかに嘘をついているおっさん
・うまいこと話しでごまかそうとするおっさん
・口だけのおっさん
・自分の言葉で話さないおっさん
・偉そうなおっさん

です。
このおっさん達からはワクワクが全く伝わってこないんですね。
私は。
なんでもいいから
ワクワクできるものを
ワクワクできることを
続けていけるおっさんになりたいなと思うんです。

じゃ、ワクワクってなに?

これは人によって違うと思うのですが、私なりの個人的なワクワクは

まだ、やったことがないことにチャレンジできること

が今のところのワクワクです。
未来が決まっていないからこそ、その未来がワクワクできる。
未来は自分がチャレンジすることでどんどん変わっていくし、
どんどん広がっていく。
人によっては「好奇心」というのかもしれません。
もちろん、新しいことだけ、やったことないことだけをチャレンジすることがワクワクになるわけではありません。
私は大好きな書は、書家としてかれこれ42年続けていますが、これからもず〜っと死ぬ瞬間まで書家として生きていくわけです。

私にとって書家はワクワクできることです。

その時その時の気持ちを
まだ書いたことのない言葉や
まだ表現したことのない線や形を刻むことなんて
超ワクワクです。

何がワクワクって、死ぬ間際に書くであろう絶筆にどんな言葉を刻むのかは、その時にならないとわからないわけですから、スペシャルワクワクします。

そんな自分の更なるワクワクを、
日々すれ違うおっさん達に
これからも求めて
もっと素敵なおっさんになろうと思います。

こんなおっさんになれますように^ ^

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