帯広取材一回目6/12~13
ラジオドラマを描くための帯広取材。
ラジオドラマを書く、というのも初めてだし、取材旅行というのも初めてだし、お会いする方々も初めてだし、車で連れて行ってくれる清水友陽さんと長距離を二人だけで移動するのも初めてだし、という「初めてだし」づくしでなかなか緊張で寝付けない、という中、なんとか眠り、台本をもらっていない状態で舞台の本番をやることになる夢を見るなどし、起床した。
変な動悸がする中、支度を済ませて家を出る。演劇財団事務所集合なので、ついでに朝の中島公園を散歩、アカシアの綿毛がたくさん飛んでいる。6月の札幌だ。お天気もよい。例大祭の「のぼり」も立っている。6月の札幌だ。
セイコーマートでおにぎりとコーヒー、そして珍しく紙タバコを買ってから事務所を訪れ、清水さんの運転する車の助手席に乗り込み、帯広へ向かう。
ここしばらく悩める30代を自称しているので、ここぞ、と言うばかりに悩みの種を清水さんにお話ししたりする。
ラジオドラマって、どう書けばいいんスカ…!も、尋ねる。
ここら辺の内容は割愛。途中、占冠のPAでソフトクリームを食べる。天気が本当に良い。
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その後も悩める30代らしく相談事などをしながら、帯広に入る。
帯廣神社例大祭ののぼりが並んでいた。お祭りシーズンだな。とか感じる。
高速を降りてから入っていった帯広の景色は、だいぶ昔に家族で訪れた時の印象と同じく、地方のまちだな、と思っていたのだが、中心部に近づくに従って、「アレ、全然、元気だ。コイツァ楽しそうだ。見るところもたくさんありそうだ。すごい良いです、帯広。住みよい街。」と印象が変わっていく。そんでもってデカいホテルがいっぱいある。
こんな自分の中の印象の変化、というのも訪れてみてわかるものだし、その変化を体験できるのが面白い。
私も多くの人がそうするように、事前にインターネットで帯広のことを調べて、興味を惹かれたもの(十勝川とか、百貨店・商店街の事でした。)をピックアップしていたのだけれども、今目の前のそこにある街の景色はどうやっても見えてこないのだ。
(参考・百貨店「藤丸」、閉店 https://www.jiji.com/jc/article?k=2023013100957&g=eco)
私は、これからどのようにこの街と出会って、切り取って行くことになるのやら。
心を躍らせながら、本日訪問し、今後もお世話になるFM WINGさんのラジオを聴いていた。流れてきた曲に驚く。ギター侍で一世を風靡したお笑い芸人の波田陽区のうただった。○○ですから〜!残念!懐かしっ。
昼食を食べに、駅前の長崎屋へ。インデアンカレーをたべる。当然美味しい。
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フードコートのすぐ近くにキッズゲームコーナーがある。UFOキャッチャーの音とかも聞こえてくる。いい場所にあるなぁ。
4Fのおもちゃ屋(プラモ屋さん?)には色あせたゲームソフト(ps4,switchなど)のパッケージがショーケースに並んでいて、それもまた良い味を出しているし。2Fでは車が売られているのだった。
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車に乗って、ラジオ局に向かう。ラジオから氷川きよしのズンドコ節が流れてくる。どんな局なのか、とより一層の期待が高まる。
FM WINGに到着。
今後ともお世話になるプロデューサーの松﨑霜樹さん、ディレクターの田中沙季さんと会いどんなことをやっているのかお話をしていただいたり、局内の説明をしていただく。
田中さんは金曜日のお昼に放送している「金曜ポコペン!」という番組のパーソナリティを、夜に伺うことになっているJAZZ BARの「B♭M7」のマスター、佐々木源市さんとご一緒にやっているらしい。リスラジというアプリで聴けるので、ぜひ聴いてみようと思う。
FM WING号に乗って、「FLOWMOTION real shop + cafe and gallery」という喫茶店へ向かう。そのマスターの高坂光尚さんは帯広のサブカルチャーの二本柱(霜樹さん談)のお一人、とのことで、そこで、もう1柱である「GALLERY+SAKANミントカフェ」の大久保真さんとお話をする予定だ、おっと、車が出る時に、ミラーが柱に軽くぶつかるハプニング。軽傷で済む。
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車中では、私の関心ごとであった百貨店・商店街に関する新しい情報を入手する。昼食に訪れた長崎屋、その直営の売り場が7月でなくなってしまうらしい。そして、長崎屋の4Fは高校生の溜まり場。カップルたちが憩っていたりするらしい。百貨店・デパート・商店街といえば特に買い物をするわけでもなく、人が溜まったりする。長崎屋自体がなくなるわけではないにせよ、そうした場所・景色が変わっていくことに想いを馳せる。札幌も中心部では色々商業施設が無くなったり、建て替え工事が始まったり、景色が変わっていく。どこにでも起きる話ではあるのだが、受け止め方はもちろん違うのだ。
ちょっと、面白いな、と思ったのは、大抵のどこの公園でも勝手に火器を使っても良いらしい。なぜなのか。気になる。
さて、到着した、「FLOWMOTION」。長崎屋の近くにある。
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主に大久保さんのお話を伺ったり、尋ねたりをする。
川とか、十勝川周辺で黒曜石が取れるとか、その辺りが興味深く思っていたので、そうしたお話を。
どうやら黒曜石は昔はたくさん取れたりしたらしい。また、別名を十勝石ともいう。いや、これが、別名、なのかどうかは判断が難しい。別称の方が、言葉としては近いかもしれない。大久保さん曰く、昔から、十勝石と言っていたので、黒曜石と呼ぶ、ということの方が馴染みがなかったそう。感覚的には方言のようなものなのかもしれない。
大久保さんは、湿地写真家、としても活動されているそうで、水辺に心惹かれている私としては、さらにワクワク。する。幕別湿原というところがあるそう。気になっている。
帯広の歴史的な話をするに避けることのできない人物がおり、晩成社(マルセイバターサンドのロゴの成の字はここから来ている!)を率いて開拓を行なった、依田勉三、その人だ。
ある一定の年代の人以上は、依田勉三は社会科の副読本で、小学校3年生の時に習う。とのこと。必修なのだという。札幌ではそういう人は誰かいるのかしら。もちろん、依田勉三以外の晩成社の人たちのことも習うとのこと。
どれほど浸透しているか、で、なるほど!と思ったお話しも聞く。
平原祭りというイベントにて、本間さんという街の有名なおじさんが依田勉三のコスプレをして練り歩き、またその姿がそっくりで(特に顔が似ているんだそう)老若男女喝采だったという。
話題に上がったなかで、重要視していきたいキーワード。
十勝モンロー主義。郷土愛。赤いダイヤ。十勝ブランド。
たっぷり話し込んだ後、移動の時間が来たため、後にする。高坂さんとはお話をするチャンスがなかったので、次回必ず。場所も覚えた。コーヒーも美味しかった。
向かった先は、電信通りという通りにある、発祥の地公園。電信通り、というのは最古の帯広の商店街。電線が最初に通った。ということから名付けられた、らしい。
発祥の地は、こんなところにあるのかー!という場所だった。
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ポツン、とある。居住いが良い。
続いて、札内川をのぞかせてもらう。
土手がめちゃ広い。
おそらく皆さんが想像しているより、広い。
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写真より広い。
旧双葉幼稚園。へ訪れる。が、その日は閉館していて入れなかった。
音響が素晴らしいらしく、また重要文化財でもあるそう。
スピッツがシークレットライブをやったのだとか、映画も今、やっているようです。
(https://www.wowow.co.jp/music/spitz/movie/)
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ここで、一旦、FM WINGのお二人とお別れし、清水さんと共に大久保さんがやっているミントカフェへ。その日は、展示の搬入のため作業中でお店自体はやっていなかったのだが、特別に入れさせていただく。トッッッッテモありがたい。
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ちなみにこちらは50年以上続いた、大通茶館というお店をフルリノベーションして作ったのだそう。
2階には、帯広演研さんの劇場がある。そちらも覗かせていただく。かなりのワクワク。素敵な小屋でした。いつか、ここでやりたい・・・と切望。
その後、ホテルにチェックインし、市中散策。
札幌以外の都市を訪ねたときに実はこっそりやっていた趣味のフィールドレコーディング(雑踏だとかを録る)をやりながら、駅前や商店街を歩いたりする。街の音を聞く、というのは面白いのです。
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飲屋街ばかり撮影した。どういう性格の人間なのか計り知れますね。
その後、霜樹さん、田中さんと合流してお食事を。
霜樹さんが札幌で過ごしていた頃のお話しを聞いたり、帯広で過ごしてきた日々のことなど。
FM WINGで収録された番組の録音データもいただく。高校生シンガーソングライターの春ちゃん(「ギョウザ」という曲がすごく良い、と、ミントカフェの大久保さんも太鼓判だった。)が出ているラジオの録音、田中さんと源さんの番組「金曜ポコペン!」内の人気コーナー「ひろことこうじ劇場」の2018年度完全収録盤や帯広信用金庫から出版されている郷土文庫本などをいただく。
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と、ここで、お食事をしたお店のトイレの構造が気になった。
男子の小用トイレを抜けなければ個室に辿り着けない。
霜樹さんもおっしゃっていたが、そういう店舗などが多いらしい。
改善されてほしい、と強く思う。
その後、佐々木源市さん(源さん)のお店、B♭M7に移動。
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普段は全然やらない、という、ベースのソロ演奏を聴かせていただいたり、源さんが大好きだ、という依田勉三についてのお話をたくさん伺う。どこが好きなのか?と尋ねると、色々な事業に手を出しては失敗してしまうところが好き、と仰っていた。翌日、他の方から聞いた依田勉三話では、牛を売ろうとするも、十勝では消費者が少なく、中々売れず、わざわざ函館まで自分の足で移動して売ったり(費用対効果で考えるならあまり効率が良いとは言えない・・・)、など、そんなチャレンジングな泥臭いところだという。
依田勉三の時代に非常に帯広が栄えた、ということでもないらしく、たくさんの地ならしをしたことが後の帯広、十勝の発展につながったのだという。偉大なフロンティアーである。
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2日目
朝、街中を散策しながら、モーニングをやっているホテルを発見し入店。プレートを頂く。
割とおなかいっぱいになる。
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散策の最中、街頭放送で、着物屋さん「着る物屋」のCM(田中さんが担当されたそう)を聴く。街頭放送、商店街には欠かせない。街の音だ。
ホテルをチェックアウトし、北のれんがギャラリーを訪れようとする。しかし、入り方がわからずまわりをぐるぐるする。マップを頼りになんとか発見するも、入り口が開いていなかった。
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創作に活用できるかは未知数だが、大変良さそうなところなので、次回はなんとかして入ってみたい。
その後、「帯広百年記念館」を訪問。学芸員の大和田努さんと会う。
大和田さんは、十勝の地域史について大変お詳しい方だった。(もちろん依田勉三についても)
そこで、ぴったりの資料を教えてもらう。「時を超えて十勝の川を旅しよう」という冊子。web上にpdfがあるので、帰札してから早速ダウンロードしてみた。(https://www.hkd.mlit.go.jp/ob/tisui/kds/pamphlet/tabi/ctll1r00000038me.html)
その場でもパラパラと読ませていただいたが、かなああああり、詳しい。知りたいことがほとんど書いてあるのでは?というレベルだ。でも、そこから考えることもある。思いを馳せるにとても良いガイド。
ちなみに、どうやら本年2023年は十勝治水100年でもあるらしい。
川のあるところ近く、縄文時代から人々が住み暮らし、受け継がれてきた十勝。
ここを訪ねたあたりから、帯広から十勝へと捉える規模が広がったようにも思える。調べることは山積み!でも、中心に置くことは見えてきたような。
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百年記念館の展示も見させていただいた。十勝開拓以前からの縄文土器(川沿いに多くの遺跡があるのだそう。空港のための整地作業中などに今も新たに見つかることが多いのだそう)、晩成社のことについても。
また、百年記念館があった緑ヶ丘公園の付近は、どうやら監獄があったようで、多くの囚人たちによって耕地がなされてきた、という歴史も重要そう。
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百年記念館で、過去から今のことについて、たくさん思いを馳せたところで、一度お別れの挨拶も兼ねてFM WINGへ。
霜樹さんが過去に関わったラジオドラマの脚本をこっそり頂く。
本当にお世話になりました。
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良い作品を作りたい。と心を燃やしながらFM WINGを後にする。
帰りに、見たいスポットを清水さんと共に回っていく。
まずは、十勝川へ向かう。
が、その前にまた素敵なスポットを見つけてしまう。
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レンガ造りの建物や古い建物が意外と多くあるなぁ。
そして、十勝川を見に行く。
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相変わらず、土手が広い。もちろん川も広い。
この十勝川の流れが帯広、十勝を作って育てていったのだ。
しばしぼーーっと眺めていた。
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その後、チョマトー沼という気になっていた沼へ。
道中気になったお店。など。
どでからーめん(https://maps.app.goo.gl/BPAuchvFCqZmApts7?g_st=ic)
畜大練成会。ちくれん。(https://maps.app.goo.gl/BJGb5dWDq4ZD21ia9?g_st=ic )
清水さんと二人でやけにテンションが上がってしまった。
要するに塾なんですけど、名前の響きが良かったんですよね。そして、ログハウスっぽい建物だったので、かなり魅力を感じてしまいましたわけで。
だけど、これが帯広練成会ではないのも面白いな。と。
ちょっと調べてみたのだけれども、北海道内にある練成会、函館、旭川、滝川、北見、釧路、それぞれは札幌もそうなのだけど、地名がついているのに、ここは畜大ーーつまり、帯広畜産大学ーーを冠している。郷土に対する意識が強いのだ、とここからも思う。
さて、そして、チョマトー沼。神社の敷地内にあるのですが、サイズは小さく。ただ、イメージを貰えるような、力のある場所。魅力がある。
きっといわゆるパワースポットなのでしょう。
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![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/108563130/picture_pc_9cb292048b43f81a7f60f61509201a1c.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/108563131/picture_pc_040000feb109d5f4cd0143f8948234c8.jpg?width=800)
写真の説明にも書かれているのだけども、チョマトー沼は、道路を直線化する流れで埋め立てられて現在の大きさになったのだそう。
川もそうなのだけれども、私たちの今の暮らしは自然とどう付き合っていくのか、その試行錯誤の末の形であるのだ。雪国であるなら、それはまたより一層の工夫がある。山間に住むことだとか。
川に関しては、川の氾濫を防ぐため、埋め立て、整地し治水をする。
私たち人間が空を飛ぶ生き物だったなら、どうなったのだろうか。
そんなことはあり得ないからこうなっているし、農耕作を守るためにも必要だったのだ。
自然を守れ!という主義主張をしたいわけでもなく、そういう思想があるということでもなく、水辺の歴史というのは興味深い。当時の人々にとっての治水とは。と、また思いを馳せた。馳せてばっかりだ。
すっかりお昼にもなり、せっかくなので豚丼を食べたい私と清水さんは、帰り道がてらお店を探す。
道中、カーラジオから(もちろんFM WING)
愉快なメロディと共に
「こくぼ こくぼ こくぼ こくぼ こくぼのジンギスカン🎵」と流れてきた。
ミートショップ小久保という芽室にあるお店のものらしく、なかなか衝撃的な歌だ。ハイセンス。
各種サブスクで聴けますので是非ご一聴いただきたい。(https://linkco.re/TV0E1myT?lang=ja)
歌詞はこちら。(https://linkco.re/TV0E1myT/songs/1573987/lyrics?lang=ja )
そして、豚丼屋さんへ。
ぶた屋というお店。(https://maps.app.goo.gl/5s1GpdWqsFFp4NES7?g_st=ic)
お昼時だったので、駐車場もいっぱいながら入ることができた。
一つ一つ焼き上げているのでお時間かかります。とのことだったが、待つしかない。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/108565826/picture_pc_fa52b551772078c5360c3a1b8d6f7694.jpg?width=800)
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一刻ほど待った気がするが、空腹は最高のスパイス。
これだけ美味しいなら、待ってもなんら問題なし。
そして、高速に乗って、札幌へと向かう。
道中には昨日いただいたCDを聴きながら。
まずは春ちゃんが出演していた、春のあいみょん特集。
春ちゃんが、ひでじいというパーソナリティの方にあいみょん愛を語る。
出てくる言葉とその眼差しにすげええええ、と感嘆しながら聞くのだけど、ひでじいさんが振ってくる話題も面白い。さらにそれに答えていく春ちゃん。歌詞に対する解釈とアーティスト像への深掘りが、あまりあいみょんを知らない私にも興味を持たせるほど。(実際、清水さんと別れた帰路にもあいみょんを聴いた。)
私と清水さんは、春ちゃんがシンガーソングライターで、あとちょっとの情報と、餃子という曲がいい、ということしか知らないし、ひでじいという方も存じ上げていなかったので、不思議な気持ちになりながらも、耳を傾けていた。
途中、天気も悪く、数十メートル先しか見えないほどの深い霧に包まれながら、二人の会話を聞いている。少し映画のようだった。
番組の最後には春ちゃんの歌、待ちに待った、春ちゃんのオリジナルソング「餃子」を聴く。
アルペジオを爪弾いて始まる、澄んだ歌声。男の子の耳の形が餃子に似ているのだ、という歌詞。深く、レビューもしたいところだが、これは是非、聴いてみていただきたい。し、私も生で演奏を聴いてみたいと思う。
放送のCDを聴き終えて、ついに「金曜ポコペン!」の、ひろことこうじ劇場を聴く。
今は違うらしいのだが、全て源さんが脚本を書いたのだそう。
1~2分ほどのラジオドラマ。ひろこ、と、こうじ、という夫婦のファニーな会話劇。(市内にある広小路商店街に因む。そして、昔そういうCMがあったのだそう。)
内容は、大変、ファニー。最初の数回はどちらも源さんが演じていたが、やがて、ひろこが源さん、こうじは田中さんが担当するようになっていた。
タイトルコールが「ひろことこうじでヒロコウジ。ひろことこうじ劇場」(スリラーのグロッケンアレンジバージョンのようなものが流れる)なのだが、たまに間違えてしまう源さんがまた愛らしい。
内容としては、その季節、行事の話題を中心にオチでイチャイチャしたり(ひろこの暴走が大半)、予想外の展開になったり、芸人のネタを使ったり、、、そう、自由奔放だ。すっかりファンになってしまい、ニヤニヤ聴きながら、時折大爆笑した。
なぜ、このコーナーが誕生したのか、次回、必ず源さんに聴かなくてはいけない。
気になりすぎている。
聴き終える頃には札幌市内に到着。
建物や歴史、川などに刺激をうけ、最後は人。をたっぷり摂取した。
私はこれからラジオドラマを書いていくことになるのだが、この刺激を収め切れるだろうか。
この記録は魅力紹介、ではなく、何を摂取してきたのか、の記録なのだ。(食べ物も含まれた)
あと2回ほど、こちらの方面を訪れる。
先にも書いたが、帯広、に向かうため、やはり十勝、に一度広げていきたい。
迷走なのかもしれないのだが、どうも避けて通れるように思えないのだ。
FLOWMOTIONで聞いた話で、ふむ、と思考した会話がある。
帯広の周りにある都市から、他の都市に移った人が出身は?と尋ねると「帯広です」と、答えるのだそう。
よく聞く、東京近郊の県の人が「東京です」「東京の方からです」というのと同じことなのか?と思って聞いていた。
しかし、田中さんが「それはちょっと昔の話で」と、付け足す。
今ごろは「十勝です。」
と答えるのだそうだ。
これは、十勝、といえばわかりやすい、とかいうのもあるのかもしれないが、「十勝」という地域への郷土愛何じゃないか、とも思える。
そこのあたりは聞いてみなくてはわからないことなのだが、ないわけではない、と答えることもあるだろう。
畜大練成会、という存在もやはりそこに繋がっていく気もする。
トイレの問題から連想して、観光等インバウンド事業に力を入れる、とかはやらないのですかね?そうすれば、きっと環境を変えていこう、となって整備始まったり、変わっていくこともあるのでは?と、雑な知恵で、霜樹さんにも尋ねてみたりした。
要約すると、そもそも、十勝で成り立つことができるのだ。ここで十分生きていけるからだろう。
一日、二日しかいなかった私でも、確かにそうだ、と納得する。
十勝で生きていけるのだし、観光産業をしなくても、さまざまなものがある。
広小路商店街には、チェーン店がとても少なかった。
近くの飲食店街もそう。
ここで生まれ、ここで立ち上がり、育っていくことが可能だし、それで良いのだ。
同じ日本、北海道、なのだけど、まるでちょっと別の国に来たような、そんな感覚さえ持ってしまった。
あるものがない、ないものがある。
札幌から離れるたびに札幌を思い、街とは。という大きな問を一瞬眺める。
ここで何を書けるか。
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