VCT Champions ZETA vs LOUD 0-2 2nd map fracture

#VALORANT #VALORANT_match_review #VCT

9月1日に実施されたVAROLANT Champions TourBブロック初戦、ZETA DIVISION vs LOUD のマッチレビューです。

概要

  • ZETAの1:4配置は機能したがLOUDも終盤は対応

  • LOUDはさまざまな配置使い分け、的を絞らせない守り

  • ZETAはエントリーとリテイクの足並みが課題

  • とはいえsaadhak強すぎ

ZETA DIVISION LINE UP

Dep - ネオン
crow - ブリーチ
SugarZ3ro - ブリムストーン
TENNN - レイズ
Laz - チェンバー

LOUD LINE UP

aspas - レイズ
Sacy - フェイド
saadhak -ヴァイパー
Less - チェンバー
pANcada - オーメン

ZETAのVCT Stage1 Mastersでの躍進は記憶に新しいですが、そこからStage2まで使用してきた構成から変えてきました。
これまではヴァイパー・アストラの2スモーク構成だったのに対して、今回はブリムストーンのみ。ヴァイパーが抜けた代わりにネオンを採用しました。
自分の知識不足のため理由はわかりませんが、まずはハイギアとファストレーンを活用したエントリー能力の向上が期待したというのが考えられます。スモークが減りましたが、足りない分は補助的にファストレーンを使用する程度で十分と判断した、という考え方もできるかと思います。
また、以前の構成ではヴァイパーのスキルやアストラのインスモークを活用しながら組織的にディフェンスを行っていた印象でしたが、この構成であれば比較的前でエリアを抑えていくような動きになるでしょうか。

一方のLOUDも前回のMastars2から構成を変更しています。こちらは逆に1スモークから2スモークに変更。さらに、このマップでピック率の高いブリーチではなくフェイドを採用しました。
実はLOUDは過去に1度だけ2スモークの構成を採用しています。使用されたのはStage1Mastersのアッパーブラケットファイナル、のOpTicとの1戦です。この時は2-13でOpTicが圧勝しており、それ以来1スモーク+セージ採用という構成で戦績を上げてきていました。またオーメン採用というところもあまり見ないところですので、どう活用していくか気になるところでした。

アセント同様にROUND1から仕掛けるZETA


ディフェンダースタートとなった前半。ZETAはセットプレイでBメインをプッシュする選択。トレードマークをA中に置いたLaz選手のチェンバーのみをAに残し、残りはBメイン側へと集合します。

フォールトラインとリレーボルトで広範囲にスタンを入れながらスモークで相手を分断。aspas選手をSugarZ3ro選手が、シュラウドステップで前に飛び出していたpANcada選手をDep選手が落とし、さらにペイント弾で後続に大きなダメージを与えます。
お互いのトレードで2on2にはなりましたが体力は大幅にZETAがリードし、最後はcrow選手が設置を止めてZETAが大事なファーストラウンドを取得しました。
フラクチャーはセットプレイに対して守り切るのが難しい部分もあるため、このようなセットプレイでエリアを一気に獲得、あわよくば殲滅しようという動きは強力。ネオンピックの理由も、ディフェンダー側でアグレッシブに行こうという狙いがあったのかもしれません。

ZETAのディフェンダーでの狙いが見え始めるROUND2

続くROUND2でもZETAは変則的な配置を行います。Laz選手のチェンバーのみをBサイトに置き、ネオン、レイズ、ブリーチの3名でAメインを抑えにかかります。ブリムストーンはAのドロップ側をチェック。
4つのエリアを監視しなければいけないフラクチャーでは、普通の配置では戦力がかなりばらけてしまい、すべてのエリアをコントロールしきることは不可能です。
そこで片側のサイトに戦力を集中させてしっかりと抑え、逆側はチェンバーに1pick取らせてランデブーで安全な場所へ引き、人数優位のリテイクで対応する。そんな狙いが見える配置だと思います。

ROUND2開始直後のZETAの配置。チェンバーは1pick後にCTへランデブーする狙い。

この後、Dep・TENNNの両選手でAメインをプッシュし、A本命ではないことを察知したZETAはBへとローテート。LOUDもトレードマークを破壊してアーケード・タワー側からの突入を開始します。

サイト中はLaz選手1名のみ。タワー側を警戒していましたが、LOUDもおそらくショーティーを警戒していたか、タワー側での進行は1テンポ遅れました。結果的にアーケード側からの侵入が早く、タワー側を見ていたLaz選手は1pick取ることには失敗しましたが、足音を聞いてCT側へとランデブー。
同時にDep選手がCT側から飛び込み、Laz選手の方を向いていたLess選手とSacy選手をキル。Dep選手らしい嗅覚を感じたプレーでした。さらにスクリーンが切れるタイミングでLaz選手、crow選手がキルを重ねROUND2を取得。
Aメインをしっかりとれていたことでローテートが間に合い、相手が設置する前に早めにリテイクすることができた、戦略的にも優れたラウンドでした。

武器差のあるROUND3も効果的なプッシュで3本削りに成功

ROUND3でもZETAが仕掛けます。ROUND1ではBメイン、ROUND2ではAメインに圧力をかけて、今度はパラボラとアーケードへアクションを起こし、サブリス側の制圧を狙います。

ラウンド開始直後はLaz選手の視点が映されていましたが、アーケード側ではDep選手がリレーボルトとハイギアでプッシュを敢行。相手をサブリスへと押し込みます。
この間、Laz選手がスネークバイトのダメージを受けながらもヘッドハンターで1pick取りますが、特に素晴らしかったのはcrow選手。
Dep選手が倒されたあと、スモークを活かして相手のブームボットとすれ違い、インスモークでaspas選手をキル。さらにプラウラーの音を聞いて敢えて飛び出しSacy選手をキル。カバーは取られましたが、相手のスキルを逆に利用して油断を誘い、相手の武器を削りに行く好判断でした。

ROUND4も戦略的な囲い込みでZETAが取得

続くROUND4もZETAはA側4名、B側1名の配置。Bを守るこれまでと同様にアーケード側にトレードマークを設置し、Bメイン側を監視。ここでついにオペレーターを購入し、またしても1pickを狙いにいきます。

一方のLOUDは、これまで3ラウンド連続でZETAがプッシュを仕掛けているため、まずは詰め待ちでの立ち上がりとなりました。

このときのLaz選手のセットアップですが、Bメインの入口近くにランデブーを設置しています。これまで通り1pickを取ってからCTに引いていくための配置ですが、トレードマークが破壊されたときに少し下がることで、ランデブーの範囲から出ずにアーケード側にも射線を通せるようになっていました。

また、4人いるA側でも面白い配置になっています。開幕リレーボルトを入れてAメインに圧をかけたあと、Dep選手、TENNN選手の2名でAメインのかなり高めの位置までコントロール。crow選手はこれまで通りロープ側からスキルでサポートする構え。面白いのはSugarZ3ro選手の立ち位置で、パラボラ側は完全に捨ててAメイン後方からドロップを監視する形を取っていました。

Aメイン側に4人固まってコントロールするZETA

Stage2でのNortheptionやPRXなどをはじめ、ここ最近はドロップ側からエントリーしたあと、サイトを突っ切ってAメインになだれ込んで後ろをつく動きが見られますが、無理にパラボラに1名を配置するのではなく、Aメイン側からドロップを監視することで相手の動きを察知できます。スキルが大量に飛んできたときに一網打尽にされる可能性はありますがカバーは取りやすい配置という印象を受けました。

その後LOUDがアーケードのトレードマークを破壊したことでLaz選手はアーケード側を監視。同時にDep選手、TENNN選手、SugarZ3ro選手がAメインをプッシュ。Less選手を地下へと押し込んだ後にBメインを確保します。この時点で、パラボラ側の可能性は残されていますが、ほぼほぼアーケードに集結しているのが確定します。

ナイトフォールをタワー側に打ち込み、いないことを確認してからタワーへと進行するLOUD。Less選手が地下から再侵攻してSugarZ3ro選手を落とした動きは良かったですが、カンティーンからLaz選手がタワーへとしっかり射線を通しており、Bメイン、サイト、ジェネレーターから相手を囲い込む形が作れていました。
このあとLess選手にsaadhak選手が地下を通って合流。Bメインとタワー側で挟むことを狙いましたが、タワーをホールドしていたLaz選手がSacy選手を落とし、相手のスモークを利用してDep選手がメインを抑えラウンド取得。

LOUD側が再びBメインから挟み込もうとする意図は読み取れましたが時を逸した感は否めませんでした。LOUD側が取れているエリアはかなり狭く、ZETAがうまくタワー側に誘導して分断したようにも見えました。

ROUND5はAにチェンバー1人を残しBに4人という先ほどとは逆の配置で、AメインでLaz選手がオペレーターで1pickを獲得。タワーではDep選手がリレーボルト1個で相手の攻めを封じ込め、武器差を活かして簡単にラウンド取得しました。

ここでLOUDがタイムアウトを取得。

LOUDが持ち直したROUND6。ZETAは少しミスがあったか

ROUND6は再びB1の配置。しかし今回はメイン側ではなくアーケード側での1pickを狙う配置。
タイムアウト明けのLOUDは、これまでZETAにほぼ完ぺきにコントロールを許していたAメインを潰しに来ます。

プラウラー、パラノイア、ショーストッパーまでを使って飛び込んできましたが、ここでDep選手が素晴らしいリアクション。リレーボルトを返して後続の足を止め、TENNN選手に気を取られているaspas選手をキル。ここにすかさずファストレーン、ブームボット、スモーク、アフターショックまで入れて、Aメインを完全に止めてしまいます。

足が止まったLOUDはBヘとローテートするしかありませんでしたが、ここでZETAはAのディフェンスラインを一つ下げてしまいました。これでAメインの進行が分からなくなり、Bへのローテートが遅れます。
Laz選手をBに残していたので、1pick取れれば5v3のリテイクができるからBに今寄る必要はない、と判断したのかもしれません。
しかしここでLaz選手がミスショット。加えてcrow選手のローリングサンダーが壁裏のLess選手に入らず、リテイクの足並みが崩れてラウンド取得を許してしまいます。

リテイクに失敗したとはいえ、次のラウンドは先ほどと同様のセットでAメインを完全に掌握。さらにTENNN選手のショーストッパーで一気に2人をキルし、相手をセーブへと追いやります。

ラウンド取られるも徐々に対策を見出すLOUD

このあたりからLOUDが徐々にZETAの守りに対して対策を見せ始めます。ROUND7ではLaz選手がパラボラにいることを確認し、ロープを使ってアタッカースポーンへとローテート。
Laz選手が守っているサイトは1人、かつ見ている方と逆側のエリアはトレードマーク1個だけということにLOUD側が気づいたと思われます。
トレードマークを壊して素早くラッシュを仕掛ければAサイトはチェンバー1人になるので、ZETAの守り方の唯一の弱点ということになります。
そしてほぼフリーでAサイトに侵入し設置完了。こうなるとZETAのリテイク力が試されます。

ROUND8については非常にきれいなリテイクを披露。ファストレーンでDep選手がサイトに走り込むのと同時に、crow選手がフォールトラインを入れてエントリーとロープ下の確保をサポート。
LOUDもポイズンクラウド、ホウントを展開し、ここでの撃ち合いで3v3の少人数戦になります。
ここでロープからSugarZ3ro選手、ドロップからLaz選手が射線を通してクロスを組んでsaadhak選手を落とし、CTからcrow選手がフラッシュを入れてSugarZ3ro選手がロープ下のpANcada選手を処理。最後はLaz選手がサイトのSacy選手を仕留めてラウンド取得。

リテイクは上手くいきましたがROUND9ではLOUDがエコにもかかわらず素晴らしい攻めを見せます。
ZETAはこれまでと異なりAを抑えるLaz選手にcrow選手のサポートを置きました。ラッシュ対策だったのでしょうが、LOUDはB攻めを選択。
ここでTENNN選手が抜かれてしまい、エコとはいえZETAはBサイトで2v5の戦いを強いられます。割愛しますが人数で押したLOUDがサイト内を掌握。最後はLaz選手のクラッチが飛び出すものの、エコでLOUDが撃ち合いの強さを見せる格好になりました。

最終3ラウンド、牙を剥くLOUD

続くROUND10ではLOUDがZETAの守りに対して明確な回答を見せます。
ZETAはアーケード3、パラボラ1でサブリス方面のプッシュを試みます。アーケード側が強めに当たり、パラボラ側のTENNN選手は1pickもしくは時間を稼ぐ役割でしたが撃ち負けてしまい、ZETAはプッシュを断念。
アーケード3名を確認した時点で、LOUDはAメインをLaz選手がホールドしていると読んだでしょう。人数配分が分かればやることは1つ。Laz選手のいるサイトへ、Laz選手が見ていない方からエントリーします。

プッシュに失敗した時点でDep選手がドロップ下に潜り込みましたがaspas選手が気づき素晴らしいキル。Laz選手のオペレーターをスモークで封じ込めます。
結果、人数不利のリテイクではエリア確保も容易ではなくLOUDがラウンド取得。

ROUND11ではZETA側が少し変則的な配置を取ったもののA4、B1チェンバーという形は変わらず。パラボラにホウントを入れて敵がいないことを確認。
この時点でZETAはAメイン側を4名でプッシュし、1キルトレードが発生します。
LOUD側にはAメインプッシュの人数が多いことが伝わったでしょうから、この段階でBがチェンバー1名という読みはしていたでしょう。しかしBメインは取られてしまいましたから、アーケード側はチェンバーが見ているはずです。

しかしここでLOUDが独創的なアイデアを見せます。パラボラにsaadhak選手のみを残しウルトを展開。ZETAはそれを見てAに帰りますが本命はB。Laz選手もアーケード側を外してしまい、Bにほぼフリーで入られてしまいます。

Laz選手の1キルトレードがあり3v3でのリテイクになりましたがモク抜きもありLOUDがラウンド取得という流れになりました。

前半最終ラウンドはLOUDはBメインで詰め待ち。一方でZETAはパラボラ側で3名プッシュの構え。これがかみ合わず。LOUDがBでセットプレイの準備を整えます。LOUDからすればBメインにプッシュが来ていない時点で、おそらくBサイトにLaz選手1人、またはアーケードプッシュをしているはずだと判断したでしょう。そこからプラウラーやパラノイアを入れてしっかりとオペレーターをケアし、サイト内を制圧します。
ショーストッパーをジャッジで撃ち落とすLaz選手のファインプレーがありましたが、saadhak選手が撃ち合いの強さを発揮しZETAのリテイクを文字通り破壊。LOUDが3連続でラウンドを取得しました。

前半12ラウンドを通して見てみるとZETAの4:1の守りはかなり機能しているように見えました。
一方でLOUDも後半になるにつれて

  • プッシュを警戒し

  • Laz選手が1名で守っていると思われるサイトへ

  • Laz選手が見ていない方向から、またはスキルを活用してオペレーター対策をしながら

  • サイトへラッシュをしかける

というポイントを抑えた攻めを展開したように見えました。
そうなるとZETA側はリテイク能力が試されますが、ここで足並みが揃わなかったり、撃ち合いで負けてしまったりでラウンドを取得されてしまったように見えました。
しかし、繰り返しますが、ZETAの守りはよく機能していたように見えました。次戦以降、ZETAの守りを研究してきた相手に対してどれだけリテイクができるかというところが注目ポイントになるでしょうか。

攻めは辛くもアセントと同じ流れに

気になるピストルラウンドですが、LOUDもZETAと同じく1:4守りを展開します。
チェンバー1のBに対してZETAにセットを仕掛け、いい方向にかみ合いましたが、設置後にcrow選手とSugarZ3ro選手の間で連携ミスが見られ、crow選手がスキルを構えた瞬間に敵のピークを許してしまいます。そこから崩れてピストルラウンドを落としてしまいます。

続くエコラウンドではLOUDがパラボラにレイズ、フェイドで索敵しエリアをコントロール。Aメインではオーメンが1wayスモークを入れてコントロール。Bメインはチェンバーが詰め、アーケードはヴァイパーが足止め。多くの情報を得たLOUDが武器差も活かして順当にラウンド取得し、アセント同様にROUND14で並ばれてしまいます。
ROUND15のLOUDは1:4守り。ここでZETAのAセットがA1の配置ににかみ合い、武器差もあってZETAがラウンド取得。

ROUND16、ROUND17ではZETAのBセットに対しsaadhak選手が素晴らしい対応。


ROUND16ではファストレーンで入ってきたDep選手をポイズンクラウド、スネークバイトで後続と分断しキル。
ZETAはラークにLaz選手を残しAへローテートしますが、裏を狙ったところで再びsaadhak選手に阻まれます。
Aへのエントリーは成功したもののその後の少人数戦を落としてしまいラウンド取得。

ROUND17ではAメインコントロールを狙うZETAですが2回の1wayスモーク展開により断念。今度はLaz選手がBメインで1pickっを狙い、本体はアーケード側から進行します。
Dep選手がタワー方面をリレーボルトを効果的に使用して制圧しますが、Less選手が倒されたとみるや即座にヴァイパーズピットを展開してBメインを押さえ続けます。
こうなると射線が減ってリテイクしやすいLOUD。Laz選手も落とされメイン側に展開できなくなったZETAは解除阻止ができないため、いったんサイトを空け、アーケード側から「リテイクのリテイク」を試みましたが、スモークが晴れたタイミングでキルされてしまい失敗します。

ROUND18はエコとなりましたが、ZETAは再びAメインをコントロールしようとします。ブリーチのフラッシュで一度は確保しましたがpANcada選手のパラノイアと1wayスモークが入りすぐに取り返されてしまいます。
今度はパラボラ側からエントリーを開始しましたが、Aメイン側との足並みが微妙に揃わず、Less選手の素晴らしい対応もあって壊滅。

ROUND19と同じ守りに対して、ROUND20はしっかり対策

ROUND19のLOUDは1:4の守りとはなりましたがなんとヴァイパーが1の配置。ここにZETAが攻め込みますがフォールトラインと合わせたエントリーをトキシックスクリーンで無効化されます。
この足止めの間に、エコとなったROUND14でLOUDが見せていたパラボラ側のプッシュがあり裏詰め成功。エントリーはできましたが、LOUDの配置が素早く、タワーとメインしか取れていない状態。
ここでメインを抑えていたLaz選手がpANcada選手のパラノイアを受けて落とされ、エリアを広げにTENNN選手が間に合う前にサイト中を処理され…と、足並みが揃わずLOUDがラウンド取得。

続くROUND20はエコでしたがLOUDは同じ守り。ここでZETAは先ほどの反省を生かして、トキシックスクリーンにDep選手が飛び込み速い攻めを展開。相手のローテートが間に合う前にタワーの取得に成功し、武器差が厳しい中で奮闘。最終的には拾った武器でLaz選手とDep選手がラウンド取得に成功しました。

またしても配置を変えるLOUD、ZETAは対応できず、足並みも揃わない

ROUND21ではLOUDはアーケード3、Aメインチェンバー、A中ヴァイパーという配置。Bはメインにアラームボットを置いてアーケード側3人は前めの配置。
ZETAはスキルを使ってAメインのコントロールを取りに行きますがLess選手のツールドフォースに1pick取られます。
その後はファストレーンとリレーボルトからのDep選手のエントリーにsaadhak選手が対応し、あとはLess・saadhakの両選手が対応して全滅。
ここはDep選手のエントリーに味方が付いていけていませんでした。チェンバーがランデブーで引いたタイミングだったのでDep選手の判断も正しかったと思いますし、saadhak選手さえキルできていればチャンスになっていましたが、結果的には攻めを通すことができませんでした。

リテイク阻止に課題が残った最終ラウンド

最終ラウンドはLOUDはアルティメットを警戒してBサイトは完全に空ける体制。Aメインはこれまで同様にオーメンの1wayスモークとチェンバーのオペレーターで押さえます。
今回はパラボラにsaadhak選手が入り、Bはジェネレーターに3名を固める配置。

LOUDはBサイト空け、Aメインチェンバーの体勢

ZETAはA・Bメインの詰め待ちとベンチ側のラークという配置。詰めては来ていないがメインは取れていないという状況で、唯一取れているベンチへとロープ経由でローテート。パラボラのsaadhak選手が詰めるタイミングとZETAがロープを渡るタイミングがかみ合い一瞬ヒヤリとしますが、アラームボットを壊して下がってくれたことでBセットの準備が整います。

ここでZETAは先ほどのsaadhak選手の配置を考慮して、タワー側からサイトへ入りつつ、saadhak選手が使っていたコンテナ周りにオービタルストライクを撃ち込みます。サイト内はもぬけの殻でしたので空振りに終わりますがサイト内の確保は成功。ここでファストレーンを使いながらDep選手はBメインを確保します。これでBメイン、アーケード、タワーが取れたことになり、これまでよりは取れたエリアが広がりました。

しかし設置ポジションからタワーへ逃げようとしたSugarZ3ro選手が倒され、saadhak選手のウルトでアーケード側の射線を潰され、TENNN選手が孤立して、メインスモークでサイトに入らざるを得なくなったDep選手も倒され…といった感じでカバーをうまくとることができず敗北。LOUDの勝利となりました。

総評:守りは機能。攻めは細かい課題が山積

サイト内でどっしりと守るのが難しいフラクチャーにおいて、チェンバーのランデブーを活かして守る1:4の配置は非常に機能していたように感じました。また、ラウンド開始直後にセットプレイで倒しに行く動きもよく機能していたと思います。
一方で、1人で守っている側にラッシュを仕掛けられると設置まで持ち込まれる可能性が非常に高く、次戦以降の対戦相手はROUND12でLOUDが見せたセットのように、チェンバー1人で守るサイトを積極的に狙ってくると予想されます。そうなるとリテイクがどれだけ成功するかがラウンド取得のカギになってきそうです。
攻めに関しては相手のプッシュ警戒などを考えると、LOUD同様に人数の少ないサイトに1方向からラッシュを仕掛けるのは合理的に思えました。
しかし、saadhak選手の守りをいかに打ち崩すか、Aメインの1wayスモークとオペレーターをどう崩すかというのが戦略的に必要になりそうだと感じました。Bアーケード側からの攻めは成功していましたが、次戦以降は対策される可能性もあり、AメインやBメインからの攻めも確立を高めたいところです。
また、セットを崩されたときの足並みや設置後の動き、リテイク阻止の動きでかみ合っていないと感じられる場面が多々あり、このあたりの連携の修正も求められそうです。

最後に

結局字数は今回も10,000字越え…。BOOM戦の前に間に合いませんでした。
この記事を書いている途中にZETAがBOOMに勝利し再戦が決定しました。フラクチャーは改善が見られましたし、LOUDとの再戦が楽しみです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?