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泥泥泥日記 7日目

10月1日

かつおさんから頂いた写真
外裏での泥かき

 今日は午後からあみだ湯に持ち込まれた相談案件で、珠洲市外浦(片岩)の泥出しがある。と聞いていたが半日休んでも手持ち無沙汰なので、早めにあみだ湯に来た。昨日から一緒の田中くん、かつおさんも一緒だ。抜けるような快晴。まず薪置き場に積み上がった廃材の山を、丸鋸でばらす作業をお昼一杯まで。常連のお父さんと一緒に。終わらなかったがお昼なので、みんなですずキッチンのお弁当をロビーで食べ、いざ片岩へ。しんけんさん(あみだ湯代表)たちの軽トラを追う。元々あった大谷峠のトンネルは1月の地震で埋まり、今まで使っていた旧道は今回の大雨で寸断されたので、さらに険しい迂回路へと入る。車が一台通れるのがやっとの、ところどころ道が崩落していて、崖になってるようなところを行く。昔住んでいた大谷町が遠い。地震でも孤立した大谷や馬緤は、今回も孤立していた。山と海が近く、崩落したらすぐ土砂が外周道路を潰す。決して地震からの復興が進んでいるとは言えない集落で、その景色をも上書きするかのように、土色に染まっていた。乾いた土を車がたたき、砂埃が舞い目先が霞む。

現場はしおcafeのすぐ裏。もうすでに重機が入っていたが、それが届かないところをスコップで掘る。そこは高いところから低い所へ土を捨てられにあので、重力に抗って、山の方に捨てる。その作業がぶっ続けボランティアにはきつい。今日が一番きついを更新し続けているが、自分は家を失ったわけでも、車を流されたわけでもないので、そうも言ってられない。重機に特化したボランティア団体の方が、手際よく働くのをみて人間て無力だね〜としんけんさんと。相手はしつこく、スケールがバカでかい。それに抗うのにスコップ一本では無力だ。

自然は本当に優しいか。80年ちょっとの人生で、何度地球のあおりを喰らうのだろう。時として平穏で豊かな実りを生みだしてくれる自然は、ある瞬間には牙をむく。人間も人間で、山を切り崩してトンネルを通したり、コンクリートで固めて港をを作ったり、人間の暴力性と自然の暴力性。せめぎ合い。人間のしなやかさと優しさ、自然の動き続ける様。
そんなことを考えながら、重機が着々と仕事をしている。人類の出番ではないようだ。すっかり日が暮れてしまって、帰りあの峠道を帰るのはちょっと怖い。昔一人でここを歩いた夜が、蘇る。寒さと星と。あみだ湯に帰ってきてみんなで風呂と夜ご飯。

京都からゆとなみ社のメンバーがあみだ湯の配管を治しにきていた。
夜遅くまで外作業をして、その仕事ぶりを惚れ惚れとみる。電気湯とゆとなみ社メンバーがあみだ湯に集まって銭湯な夜。


あみだ湯ロビーにて



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外浦


かつお(仁科勝介)さん


ゆとなみ社 さん


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