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2023年3月8日(水) 天野清継さん×Gregg Leeさん×本田珠也さんギタートリオ(於:吉祥寺SOMETIME)

令和5年3月8日(水) 、吉祥寺サムタイムにて開催された 天野清継さん(g) 、グレッグ・リーさん (b)、本田珠也(ds)さんによるギタートリオを聴きに行ってきました。

前回お邪魔した時は余裕のない時間に到着したため写真を撮れなかったお店外観です↓

ランチタイムにもお邪魔してみたい
お店は地下にあります

この日は義母の退院日でした。
退院後も車椅子必須のため、義母の入所している施設スタッフさんが対応車で迎えに来てくださいました。食欲はまだ戻っていないとのことでしたが、顔色はよく、認知症がかなり進みたぶん長男嫁の私のことはもう覚えてないっぼかったのですが、会話もちゃんと交わせてひと安心。

諸々の手続きを午前中に終え、買物・振込・荷物出しを済ませて「さぁ出かけよう」と思った矢先、職場から電話が。急ぎの処理を一件こなして吉祥寺へと向かいました。

吉祥寺駅北口を降りて「サンロード」をまっすぐ歩くこと約3分。洋服の青山そばの小道を左折。
いつものごとく慌ただしく出かけたものの、この日は開場の少し前にお店に到着。

開場までの待ち時間にお店近くの書店でブックハンティング。中央線沿線の書店らしいサブカルチャー本たちがたくさん並んでいてとてもうれしい!
書棚を眺めていたら、大好きな青山南さんの翻訳によるちいさな本をみつけてしまいました↓

お料理を待ちながら
本を読むひとときもまた たのし♪

版元は異なりますが、この本、学生の頃に読んでるはずなんですけどね。いろいろ忘れちゃってて(^。^;)
ワクワクしながら読むことが出来ました。
フィッツジェラルドも久しぶりに読み返してみたくなっちゃったな。

ちなみに大学時代の専攻は芭蕉(国文/近世文学)だったんですけど、なぜか比較文学やアメリカ文学の授業やゼミをたくさん取っていました(^-^;)

まずはジンジャエール↓

花粉症で喉も鼻も乾燥していたので
とてもとても美味しかったです

お料理は「スモークサーモンのマリネ」と「バジルと松の実のパスタ」を注文。

バジルパスタは、松の実の味もしっかり味わえるあっさりめのソース。
バジルソースって、ともすると食後もずっと口の中がバジルバジルしてることが多いのですが、他にいただくお料理やドリンクの味を邪魔しないちょうどな濃さで美味しく戴きました。

バジルと松の実のパスタ

お料理もキレイに平らげて、少し本の続きを読みながら演奏が始まるのを待ちます。

今回の私の席は2階席へと昇る階段手前のレンガで出来たカウンターの端っこ。入口が真正面に見える位置で演奏なさるみなさんが目の前という贅沢な席でした。

ほどなくして半地下のような位置にある控え室からメンバーのみなさんが上がってきました。
ごく自然にそれぞれの位置にふわっとスタンバイ。
一曲目は『Even Steven』。
ああ、好きです。この感じ。
ゆるやかに鳴り始めた甘やかな音に全身で浸ります。

前回も感じたことなのですが、このトリオ、音の鳴っている時、鳴っていない時が良い意味で区切られていない感じがあってなんとも心地よいのです。
お店全体がゆったりと呼吸し、生まれたばかりの美しい音が会場を包み昇華していく…。
大きく豊かな音のうねりに抱きかかえられて、心がどんどん動いてゆきます。

数日前にWayne Shorterが亡くなったばかりだったので、この日は彼のカバーも。
鍵盤も管もなくてどうやって演奏なさるんだろう、と思っていたのですが、とても素晴らしかったです!
ジャコ・パストリアスあり、パットメセニーあり、ウエザーリポートあり、ハービー・ハンコックあり、と今回もマニアックなセットリストで聴きごたえ満点♪

★珠也さんが当日のセットリストをツイートしてくださっています↓
https://twitter.com/mondotamaya/status/1633675434503319554?s=46&t=6ZVrD1HpoNf5-3tqzukfpg

↑めちゃめちゃ攻め攻めな曲たちでしょう?

セットリストを眺めながらオリジナルを聴きつつ、Live当日の演奏を脳内再生して反芻する…という、なんとも贅沢な時間も楽しめてうれしい。

ウェイン・クランツの「Whippersnapper」などの攻め攻めな音が翌日も身体の中に鮮やかに残っていて、仕事しながら脳内でガシガシ再生して思い出してました。
珠也さん、セットリストをシェアしてくださってありがとうございました。

「このトリオ、誰がリーダーとかいうのはなくて、3人で(曲などを)民主的に決めてるんですけど」と天野さんがおっしゃってましたが、その自由な感じはステージ全体から前回も今回も伝わってきました。

曲終わりの拍手がまだ鳴っていても、興に乗ったグレッグさんが次の曲を弾き始めちゃうこともしばしばで、どちらかというとMCは少なめです。
曲紹介がない場面もあったりもするのですが、天野さんがアメリカでの旅のお話をしてくださったり、「グレッグが英語を忘れないようにみんなで英語の発音を教わってる」なんていうおちゃめなお話もあって楽しかった(^-^)

珠也さんのドラムは、力強く鮮烈でいながら細部に様々な彩りが散りばめられていて、音が鳴る度にゾクゾクして聴いていました。

音が繰り出される度に会場全体がどんどん熱を帯びてゆきます。エネルギーをぎゅっと注入したり、クールダウンさせたり。叩く、こする、(ジンバルを)引っ掻く、といった手元も拝見出来て目でも楽しませていただきました。

私たち聴き手が音のギフトを存分に受け取れる場が整えられ、その響きの上で、天野さんのギターが時に甘く艶ややかに、時に激しい稲妻のように力強く歌います。超絶技巧の演奏も、グレッグさんのベースが歌う時のカッティングも、どれも鮮やかに身体の芯にストンと入ってきて。心地よい響きに身も心も翻弄されて、様々な制限から自分の丸ごとすべてが自由に解き放たれていく感じ。ずっと聴いていたかったな。

グレッグさんのベースは、春のそよ風のようにすーっと流れてきたかと思えば、熱い音の渦がギュイギュイうなるひとときもあり。前回はスペースの関係からだと思うのですが座っての演奏が多かったグレッグさんも、今回は天野さんの横に立って演奏。
私の席からはグレッグさんの後ろ姿を拝見する形になるのですが、全身が音楽そのものになっていて、背中や腰でリズムを取る姿が素敵でした。

客席には常連さんらしき方も多く、ジャズ愛好歴がかなり長いであろう大先輩の紳士グループもいらっしゃれば、若いカップルの姿や仕事帰りのスーツ姿の方もいて。
平日夜の開催だったので、1部終了後に帰る方もいらしたのですが(翌日も仕事ですものね…)1部開催中から席が空くのを待って入口外の階段で待つお客様の姿も。
演奏中もお料理を楽しむお客様も多く、お店全体に、自由に音を楽しめるくつろぎの空気が満ち溢れていました。

このトリオでの演奏、次回は6月15日に開催されるとのこと。
ちょっと先の予定になってしまうので、次回までの間は、メンバーのみなさんそれぞれのお邪魔出来そうなライブがあればぜひ聴きに行きたいと思います。次回の演奏がとても待ち遠しい(╹◡╹)

★天野清継さんWebサイト
https://tipi29.wixsite.com/kay-amano

★珠也さんスケジュールページ
http://tamayahonda.blogspot.com/?m=1

(※グレッグさんのインフォメーションページがみつけられませんでした。申し訳ありません。)

★SOMETIME
https://www.sometime.co.jp/sometime/

#天野清継 #本田珠也 #グレッグリー
#吉祥寺 #ライブ

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