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アニメ アイドルマスターミリオンライブ第二幕について

ミリオンライブ 第二幕

本日公開されたアニメ、アイドルマスター ミリオンライブの第二幕。筆者も会社を休んで朝一から見てきました。
期待と不安が半分ずつくらいの第一幕が本当に素晴らしく、ああ、これはミリオンのアニメいけるぞ…!と思ったのですが、第二幕は第一幕ほどめっちゃすごい…となれなかったので、自分の思考の整理と気持ちの吐き出しとしてここに記します。
念のため補足すると、めっちゃダメとかではなかったです。第三幕も楽しみです。

第五話

上記で第二幕がと書いたのですが、厳密な話をすればこの第五話と続く第六話は素晴らしかったです。
特に第五話は今まで見た八話の中で一番だったんじゃないでしょうか。
第四話での衝突を乗り越えて、一致団結したミリオンスターズ。大変ながらも楽しい原っぱライブの準備シーンが個性豊かに描かれて、ついに迎えた原っぱライブ当日。三七人の個性が活かされ、どこかグリーのカードを思わせるような風景が描かれます。
特に素晴らしいなと思ったところを書き出していくと。

寝袋のシーン

最初は合宿的な雰囲気づくりのシーンかなと思っていたら、やけに八人の寝袋姿で大事な話をするシーンが続きます。
自分は感が鈍いので最初は何?と思ったのですが、このシーンはもちろん寝袋に包まれた彼女たちを芋虫に見立て、ミリオンのマークでもある蝶になるための準備をしているというメタファーになっているわけです。
ここにちゃんとロコがいて、ロコがその夜見た夢からあのパピヨンマークができるというのがいいなと思いました。

We Have A Dream

原っぱライブで先輩たちの歌を歌うのはお話上も筋が通っているのでなるほどなと思いつつ、いったい何を歌うんだろうかと思っていたらまさかのこの曲で驚きました。
というのもこの曲は先輩の765プロのアイドル達、無印のアイドルマスターがパチスロになった時の曲。メジャーかマイナーかでいえばマイナー寄りの曲です。
最初は何故?と思いながらも聞けば聞くほど納得の選曲。

私たちのこと
知らなくても
これから覚えてよね
「はじめまして」とか
言わないけど
お願い よろしく!

私たちのこと見てて欲しい
人数多いけど
それぞれがとても個性的で退屈しないよ

このシーンのために書いた?みたいな曲があるのはアイマスのこれまでの歴史がなせる業でしょうか。このシーンにはこの曲以外ありえなかったと思います。

手作りの「ぶどーかん」

手作りのぶどーかんは、ミリオンライブの最初の曲、「Thank You!」の歌詞に出てくる言葉。

みんなでつくったの
遅くまで残って
手作りの「ぶどーかん」

ここからミリオンは武道館が聖地という流れができて、4thライブで武道館のステージに立つという流れが大変エモい。
原っぱライブはこの手作りのぶどーかんを劇中でやるというのが重要だったのだと思います。
アニメのミリオンライブに思うのは、本当にミリオンライブ10年の歴史をちゃんと見てくれているんだなという感覚です。紬と歌織がいない状態で手作りのぶどーかんで37人でThank You!を歌い、そこからシアターが完成して紬と歌織の加入。グリマスからミリシタの流れをまさかアニメでやるとは思わなかったですが、グリマスからのプロデューサーの筆者にはやはりうれしかったです。
これまた細かい好きポイントですが、アニメの中ではThank You!の歌詞より前にロコの描いたステージのイメージ図を見たジュリアが武道館みたいだなという言葉をプロデューサーが聞いて曲を発注したという流れがなにかこうループしてるみたいで個人的に大変良かったです。
上記の寝袋もそうですが、アニメのミリオンライブ、展開が非常に有機的というか前のシーンが次のシーンにつながる連続性がすごくしっかりとしている印象を受けます。

第五話が好きすぎて長々と語ってしまったのですが、このくらいにします。

第六話

第六話も大変良かったです。文句はありません。
この回を分解すると、「紬と歌織の加入」「1st teamの歌唱」「デビュー」「志保と静香」みたいな感じだと思うんですが、それぞれ限られた尺の中で描かれていたんじゃないかと思います。
第六話でいいなと思ったポイントは紬が上京後の家を準備していなかったという展開から、未来の家に泊まることで家族の温かさを感じさせ、そこからシアターのみんなが家族という話にもっていったところです。
紬のいろんな魅力を描いてくれる展開で満足度が高かったです。
また、第五話のラストで出てきた志保の父から志保と静香の関係性を父というキーワードで作っていったのも脚本が上手すぎるとなったポイントでした。
1st teamも納得の人選。バックダンサー組の3人+朋花という実力が高そうな組で最初のチームが組まれていたりと、やっぱりいいなと思うところばかりでした。

で、ここからなのですが、申し訳ないんですが、第五話、第六話とうってかわって少し批判的な目線になってしまいます。

第七話

1st Teamが4人だった時点で、残りのデビューは結構せわしないんだろうなというのは計算していました。なので、2チームずつ消化していくというのは納得の流れです。
割と6話までは子供にも見せれるなって感じのアニメだったのが一変、肌色比率が多いアニメになったなと感じましたが、あくまで水着ですし、グリマス時代のともすれば若干下品に感じるほどの描写とかもないのでここはそう感じただけです。なんなら良かったです。
チーム対抗だったけど、途中で仲間だもんね、と協力を開始。最終的に二チーム歌えてよかったよかった。という話です。
じゃあ、第七話何がダメかというと…

危険すぎる番組のセット

いや、もう全体的に危険すぎるでしょう。ターザンのロープが切れるわ、チュパカブラが断崖絶壁から落とそうとするわ、断崖絶壁の足場が崩れるわ。
寄りにもよって断崖絶壁が絶妙に危なく見える書き方なので、笑えるというよりはちょっと引いてしまいました。
いや、わかります。「Do the Idol!!〜断崖絶壁チュパカブラ〜」やりたかったことはわかります。
でも、この描き方だとチュパカブラ、本当に不快な奴でしかなくないでしょうか.…..。美咲ちゃんが実況でチュパカブラ待望の脱落!みたいなことを一定ましたが、本当にそう感じてしまいます。
これって難しくって、たぶんミリシタのイベントのテキストとかでこういう展開があったとしても正直そこまで気になる!ってならないと思うんですが、アニメで見ているとどうしても気になってしまうことと、第六話まであれだけ丁寧に積み重ねてきたのにいったいどうしたの?ってなってしまいました。

で、片方のチームしか歌ってないじゃないか!というのはもちろんあるんですが、今回はEDが外れているのでそこっぽいかなというのはあるんですよね。
もちろんEDを外す形で劇場公開するんだからそこもちゃんと考えておいてほしかったですし、実はTVで放送されるタイミングでもEDじゃないとかだったらそれはガッカリです。

第八話

正直に言うと第七話を見たあとには、第一幕を見る前に戻っていました。このアニメ、大丈夫なのだろうか…と。
残念ながら第八話もその気持ちを払拭はしてくれませんでした。
第七話もそうなのですが、話の主軸はすごくよかったと思います。お客さんたちが全然来てくれなくても、自分たちを変えていくために努力してお客さんを呼び込んで、ライブ大成功!新曲も最強!このみお姉さん大活躍!基本的に文句なしのはずなのです。
じゃあ何がとなると…

ステージの穴

トラブルにより予定していた遊園地中央のステージから端のぼろいステージに変えられてしまうTeam 4th。まあこれは全然お話の中のトラブルとしてわかりやすい展開です。
ですが、まさかのぼろいステージには大穴が。これを見たときに「え、普通に無理じゃん」と思ってしまうのは私だけなのでしょうか。
これは言いたくないんですが、ちゃんとした大人であればやっぱり桃子をあのステージに立たせるべきではないだろうってなってしまうんですよね。となるとプロデューサーもこのみさんもちょっとそれはどうなのってなってしまいます。
そのうえ、このステージの穴、作劇上で必要不可欠な穴なのかというとそうでもないでしょう。
この穴は桃子が登場する(そもそもあんなギザギザの穴から登場するのが危ない)のと劇中劇で奈緒を網で捕まえるときの前振りだけなので、明らかになくてもいい穴でした。
そして、ステージの穴でこの人を思い浮かべる人は明らかに少なくないでしょう。

アイドルをステージ上の穴(こっちは奈落)から救って大けがする人

いや、わかりますよ。地続きじゃないです。決してあのアニメ アイドルマスターと地続きの世界じゃないのはわかっているんです。でも、顔と声がそっくりな人は出ているわけで、同じようなことは多分起きているんじゃないですか?

ミリオンライブのリアリティライン

長々と七話、八話について語ってきましたが、人によっては何を言っているのやらくらいの方もいると思います。だってアイドル達が大怪我をするような展開でもないですし、そもそもこのアニメはすごいライブをするとステージに自分やらまだ会ったことがない人(紬や歌織)が踊っているシーンが見えるアニメです。何をそんなに目くじらを立てるのかという意見もごもっともかと思います。

そして、ミリオンライブのリアリティラインはもともとがあやふやです。
グリマス時代の電波なお仕事の数々、シアターデイズに入ってからは劇場の魂という謎の存在によってタイムスリップするような世界の話です。
こんなのリアルじゃない!なんて言ってられない世界なので、ミリオンライブのアニメをするときに過去の要素を拾おうとすればするほどそのあたりがめんどくさいんだろうなというのはわかるんです。

ただ、せっかく第一話から第六話まで、本当に美しいストーリーを描いていたのに、どうしても第七話と第八話に感じた違和感はノイズにしか思えないのです。

正直第三幕は大丈夫かなと思います。たぶん本筋に戻るのでまた第六話以前までのミリオンライブに戻るんじゃないかと。ただ、第九話、第十話は少し怪しいかもしれません…。

ここまで、少し否定的な意見を述べすぎてきましたが、正直贅沢を言っている部分もあります。
キャラの解釈不一致とかもないです。なんならキャラクターは限られた尺の中でしっかりと魅力的に描かれていると思います。
新曲はどれも素晴らしかったです。Act-3本当に楽しみになってきました。
そもそも未来と静香、翼を中心とした物語には何の文句もありません。

でも、だからこそ第七話と第八話は気になってしまう。というのはやはり贅沢なのかもしれません。

とまあ、ここまでざざっと書いてきましたが、第三幕も楽しみですし、もし見ていない方がいればおススメできるアニメには違いありません。
ここまで読んでくださった方ありがとうございました。

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