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【エビスト】4周年リレー放送を振り返る(総体的所見編)


アプリゲーム「8 beat Story ♪」に関する記事です。
エビストの概要については以前取り上げておりますので、そちらを参照いただければ幸いです。

また、今回取り上げる「4周年リレー放送」についても概要と個別の放送回についての紹介を別記事にて纏めておりますので、合わせてご覧ください。


リレー放送と連動して販売されたキャラクターカラーTシャツも購入者の手元に届き、また1月下旬に行われたハニプラ5th ライブのBDが発売を迎え感想がちらほらと上がっている頃ですが、今更ながらリレー放送全体の感想についてまとめたいと思います。相変わらず、備忘録としての性質が強いです(「触れた当初の印象を記憶に留めておいてください」って、何かの機会にエビスト運営さんもおっしゃってましたし?)。


1.エビストの放送企画の中のリレー放送の特徴

エビストはコンテンツとしてニコニコ生放送のチャンネルが開設されており、毎月1〜2回ほど不定期に「エビストニュース」(通称エビニュー)としてキャスト2〜3人を迎えてゲーム情報やバラエティ番組調の企画を放送しています。


エビニューは1時間ほどの本編は無料、その後に配信される20分から30分ほどの「特典放送」を有料チャンネル会員限定の放送とし、その他にもアーカイブ動画の見放題などの特典などにより有料会員と未登録者との差別化を図っています。
ここまでは通常の形態のお話。

2020年2月下旬頃から世界的な感染症拡大の影響により会場に集客してのイベントの開催の予定が各所で次々と立ち消えとなる中、エビストでは直前に日程を発表したインストアイベントとしての予定を更に翻す形で「8/pLanet!! 5th LIVE & 2_wEi 2nd LIVE 記念衣装展 開催記念web トークショー」(通称web トークショー)が実施される運びとなりました。


全10回という回数は、エビストが実施するインストアイベントの回数にいつも慣らされている身としては特段驚くことはないのですが、各回有償チケット制の配信という形態になることにより様々な特徴が生まれることになりました。

・インストアイベントのネックだった開催地から遠いユーザーが気軽に参加できない、あるいは会場の定員の上限があるといった問題の解消
・客席を設ける場合に比べイベントスペースを広く使用でき、カメラの配置等にも制約が少なくなることから企画としての自由度が増す(例えば衣装の背面を含め様々な角度から解説やコメントとともにじっくり映す、というのは通常の衣装展示やトークショーの範疇では実現がなかなか難しい)
・生放送という性質上リアルタイムでコメントができ、通常のイベントとは違う「言葉を伴う」形での反応をキャストへ届けられる
・放送終了後は一定期間タイムシフト、その後は有償での購入にはなるものの後から閲覧しやすい形になる

もちろん会場での空気を共有できない、キャストの方々と直に接することができない、普段のインストアイベントでは会場での参加自体はタダでもできたのに今回は視聴そのものに料金がかかる…などのデメリットもあるものの、これまでのインストアイベントとは異なる形の魅力を打ち出すことができたのもまた事実。
各回1時間ほどの枠の中でキャスト2〜3人が写真と共にライブを振り返り、ライブ衣装についての感想を衣装を手掛けたデザイナーさんのコメントを添えつつ丁寧に語る様子は、web 配信という形態の長所をうまく組み込みつつ普段のインストアイベントの様子を我々に伝えてくれた、実に満足度の高いイベントだったわけです。


こうして実施された衣装展記念web トークショーの特質を引き継ぎ、例年であればライブやトークを交えて行われる周年イベントの代替として企画・発表されたのが「8beatStory♪ 4周年記念リレー放送『想い出とこれから』」(通称リレー放送)でした。


しかし、(大枠の説明は以前の記事に譲るとして)リレー放送には普段のエビニューや衣装展記念のトークショーとは異なる側面も存在しました。
それは、一つにはリレー放送が取り上げる内容がアプリ内のエピソードやキャラクターそのものについてであるということ、もう一つには各回の登場キャストが基本的には1人であり自分の担当キャラクターやエピソードについて向き合う時間が比較的長く取られていたということ。

思い返すと、エビストに限らず声優さんが自分が担当するキャラクターについてより細部の設定を知る機会や、印象について掘り下げて話す機会がファンの目に触れるタイミングというのは、よほど注目された作品のキャストとして雑誌などのインタビューで取り上げられたり、作品単独のライブやイベントのパンフレットに少し行数を割かれる場合程度ではないかと思います。

そこを踏まえると、運営から(キャスト本人にも知らされていなかったものを含む)設定や情報が開示されつつ、担当するキャラクターや登場エピソードについてコメントを加える機会が各キャスト1時間から1時間半にわたって設けられていた…と言い換えられる今回のリレー放送は非常に贅沢な時間の使い方であったと認識させられます。少し誇張の入った表現にはなりますが、我々視聴者はリレー放送を通して「キャストが担当するキャラクターに向き合う時間」を垣間見ることができたのではないでしょうか。つまり、リレー放送は視聴者に情報を提供するだけではなく、キャスト各々がキャラクターを通じてエビストという作品への理解と繋がりを深める過程にカメラが入り込んでいるという趣も備えていたことになります。


2.質問コーナーの功罪

さて、これまで述べたように「リレー放送はキャストのための企画でもあった」という印象を強めも薄れさせもしたのが、放送内の企画である質問コーナーへの投稿の量と内容、そしてそれらの多くに真摯に向き合った結果進行役である主任さんにはほぼ毎回、時にはキャストの面々からすらも苦言を呈されるに至った運営さんの回答でした。

学園アイドルものとSFが混じり合って進行しているエビストのストーリーやキャラクターには、かたやアイドル作品としての各キャラクターの(細部まで設定しようと思えばいくらでもできてしまう)プロフィール、その一方でSF作品としての膨大な背景設定や伏線が、それぞれ用意されていることは想像に難くはありません。

しかしこのリレー放送ではそのどちらに対する質問にもなるべく多く答えていくという運営さんの姿勢がリレー放送序盤から見られたこともあってか、おそらく普段のエビニューの放送にはお便りを送ることがないユーザーの一部(何を隠そう私がその一人です)を刺激し徐々に質問の量も内容も増していくこととなりました。

各回前半のエピソードやキャラクターのおさらいと設定の開示と合わせ、リレー放送は回を追うごとに公表される設定を積み重ねていくことになります。各回の質問募集の締め切り日程の都合もあり、以前の回で公開された情報を踏まえた質問が重ねられることもありました。進行役の主任さんに上手くコントロールしていただけなかったら、「それまでの放送回を見ていないと内容が理解できない」といった事態が視聴者にもキャストにも頻発していたことは間違いありません(この辺りの一種の緊張感や独特の空気は「空乃かなで」について取り上げアンドロイドの設定について深掘りした第10回放送が特に顕著だと思います)。

時には主任さんやキャストの面々から「本当にそんなことが知りたいの?」などと半ば呆れられるかのように反応された質問がなされることもありましたが、そうした質問へも出来る限り対応する運営さんの様子、そして開示される情報に対して驚きをもって迎えたり「今進めてるエビストweb オンリーの原稿加筆修正しなきゃ…」などと嘆いたりするTwitter 上の一部のエビストユーザーの様子は、配信で行われているイベントであるという特質もしっかり内包しつつこのリレー放送を唯一無二のイベントたらしめていたのです。


3.復刻質問コーナーの取り扱い

そうしたリレー放送が無事(?)に終了してしばらく後、5ヶ月ぶりに放送されるエビニューの通常放送が行われること、そしてこの放送回に「復刻質問コーナー」が設けられる旨が告知されます。

この放送は復刻質問コーナー以外にも実施される企画についてツッコミどころが満載の笑いの絶えない回だったのですが、いざ復刻質問コーナーに差しかかると「質問によって放送時間が延びてしまう」「相変わらず質問の量が多い」「もう質問者と運営の二人でやってくれ」などリレー放送でもお馴染みの主任の呆れフレーズが火を吹き、この回に出演されていたキャストの社本さんや天野さんも「恒例の」「問題の」と(台本でそう指示されていた部分もあるとはいえ)苦笑混じりに形容するなど、「一筋縄ではいかない問題企画」という認識が共有されていることが窺えます。

もはやその反応まで含めて視聴者が楽しむ企画と化しているフシさえあり、「いかにリレー放送が異質な企画であったのか」を復刻という形で通常放送の中で再現することにより際立たせることに成功した(?)側面もあったように思うのです。


◯まとめ

4周年リレー放送は、大きく二つの特徴が存在した企画でした。

・キャスト各々が自分の担当キャラクターや登場エピソードに向き合う時間を長く取る時間でもあったということ

・大量の質問とそれに向き合う運営さんの姿勢を進行役の主任さんがコントロールするという構図そのものが企画全体の印象を濃く覆ったこと


この双方の印象が、「エビストという作品のこれまでを振り返る」という企画主旨に留まらずこの放送自体を鮮烈な記憶として残し、そしてキャストにも視聴者にもこの先のストーリーや設定への理解に影響を与えていく…つまり4周年記念リレー放送のタイトルである「想い出とこれから」に遜色ないものとしてこの企画のインパクトと魅力を深めたのだ…というのが私のこの企画全体に対しての感想です。

情勢はまだまだ厳しいけれど、そんな中でも濃い企画を打ち出して我々を楽しませてくれるエビスト。これからもエビスト運営にはどんどんやりたいことをやっていってほしい…そう思いながら今回は筆を置きたいと思います。

それでは今日はこの辺で。Ate logo!

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