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アイナナはいつだって幸福に本気だ

本来は毎年年末に読書記録記事を書けたらなと思ってnoteを始めたのですが、今年は5選も選べるほど本を読めてなく、かといって何も書かないのもなと思いそういう話を書くことにします。
もともとはアイナナの7周年にあわせて書こうと思っていた内容なのですが、周年の時期にスケジュールが逼迫しており、新ブラホワを目の前にしてやっと書き始めた次第です。
アイドリッシュセブン、7周年おめでとうございます。

アイナナの作り出すエンタメが褒められるとき、人気が上がったから・予算が増えたから・技術力が上がったからこういうことができるようになった、そこに成長を感じる、昔は……という文脈をよく目にします。それはそうなんですけども、いやいやアイナナは最初からずっとそのときできること以上のサプライズを用意してくれて、何年先も続くことを見据えて、ファンを幸福にすることに本気だったよ、と度々思っています。
私は2015年の9月にアプリをDLして以来、ずっとアイナナのことを見てきました。ストーリーの更新をリアルタイムで追い、アプリ内イベントもこぼさず参加し(報酬の全回収はできなかったくらいのことは全然ありますが)、可能な限り現地イベントにも足を運びました。2016年3月の電撃祭も観覧に行ってます。いろんなことがありましたが、アイナナを好きな気持ちは変わりませんでした。

大仰なタイトルを付けましたが、これは7年間絶え間なくアイドリッシュセブンを追ってきたマネージャーの視点で、アイドリッシュセブンってこういうところがすごいんだよねというのを讃える記事です。古参マウントを取る気はさらさら無いんですが、7年の継続した記憶でしか見えなかったものもあるのではないかと思い、記録からはなかなか掘り起こせない体感の部分を書けたらなと思います。

長いので、目次から気になるところだけお目通しいただいても構いません。あと、写真がそこそこあります。

1.コンテンツ独自のYouTubeチャンネルの存在

大神万理チャンネルのこと

そもそも、2015年時点で一つのコンテンツがYouTubeに独自のチャンネルを持っているということが、私の知る限りではなかったように思います。

あった? 動画コンテンツにそれほど詳しくないので私が知らないだけだったらすみません。今のようにYouTube時代になる以前はアニメやゲームはおろかミュージシャンやアイドルでも、制作会社や所属レーベルのチャンネルから動画がアップされていたらいい方で、独自のチャンネルを設立してるのは珍しいことだったように思います。

そんな時代において、アイドリッシュセブンしかないチャンネルを立ち上げてプロジェクト発表から今に至るまで脈々と動画を積み上げてきたのは、ずいぶんと先を見据えたコンテンツ作りで、他にはないアイナナの強みだと思います。

モンジェネMVがくれた実在性

また、アプリがリリースされた時点ですでに看板アイドルのMVが用意されていたのも大きな偉業と思います。ふつうは売上が乗ってきてからとかアニメ化してからやっと動く。キャラクターを動かす、ましてやダンスをさせるにはお金がかかるから。
でも、IDOLiSH7記念日となったプロジェクト発表の6月10日にはもう歌って踊ってる。IDOLiSH7は私たちが目にする前からIDOLiSH7なんです。

これってすごいことじゃないですか? マネージャーの誰もが出会う前から彼らは歌とダンスを準備していて、生活をしてきたという時間の軸が生まれるってことです。彼らの人生の奥行きが語られずともそこに「ある」わけです。Re:valeやŹOOĻは登場してからMVが出るまで結構な時間が開き、TRIGGERですら公開までに4か月あったわけですが、歌って踊ってるMVが最初から一つでもあれば、まだMVが公開されていないグループにもそういう活動をしているという説得力が生まれる。今よりCGや動画作りが拙くても、芋拾いダンスでも!
と思うので、「NO DOUBT」や「Bang!Bang!Bang!」が公開された時も自然な成り行きに感じたというか、「やっと動いた」というよりは「ついに見れた」という感覚だった覚えがあります。

ついでに、モンジェネのMVがどこかのステージで踊ってるだけの映像だったら世代的にMMDじゃんとか言われたと思うんですが、イメージカットが差し込まれていることで実在のアーティストのMVみを持たせてくれたのもたいへんありがたいなあと思います。

もうひとつついでの余談で、私も最近知ったのですが、モンジェネMVの文字装飾(世界中旅をしてくように~Alright! Here we go!)に使われてる音楽記号、今の16人のが全部使われているそうで……。あの時点ですでにアイドルは16人!モチーフの音楽記号はこれ!まで決まってたんだと思うとなんかこう言葉を失うし、16人全員出るまでコンテンツが続いて本当によかったな……と思います。



2.企業案件のお仕事

撮り下ろし

アイナナが企業案件でいただくお仕事ですごいのは、必ず撮り下ろしビジュアルを用意されることだと思います。
完全撮り下ろしではなかったのはTOWER RECORDカフェさんとカラオケの鉄人×JOYSOUNDコラボ・イトーヨーカドーでのワンダ購入施策?(この二つはビジュアルが共通)だったはずです。いずれも2016年までのお仕事です。

これは考えてみればそれはそうなんですが、実在のアイドルなら、案件ごとに撮られてるはずなんですよね。広告写真の使用権は企業さんが持ってるんだろうし……。こういうのって撮影費用は企業さん持ちなの……? どうなん? 業界の人間ではないので憶測でしか語れないんですが、既存ビジュアルの使い回しが無い分、アイドルたちがお仕事をしているというのが実感として味わえて嬉しい。ありがたいことです。
単なるアニメ・ゲームコンテンツとのコラボ販促ではなく、ちゃんと実在のアイドルとしてお仕事を受けている姿勢が感じられます。

追い切れるバランス

森永乳業さんのプレス資料やJR東海ツアーズさん・近江兄弟社さんなどの次年度続投から見るにアイナナによる販促効果はなかなかのものだったとお察ししますが、そのわりには企業案件受けすぎてて困る!みたいな状況にはなっていないように思います。
また、品切れになっても追加受注を受け付けてくれたり、Maison KOSÉさんのように後送枠を用意してくださっていたり、または一番高価だったSONYさんのハイレゾヘッドホンでも分割払いの手段を講じてくださっていたりと、欲しいなと思った人が諦めなくて済む状況には必ずしてくれていました。

これは憶測にすぎませんが、数々のオファーが舞い込む中で、「アイドルたちをアイドルとして扱ってくれること」「撮り下ろしビジュアルを用意する予算をかけてくれること」「購入したい人が必ず購入できる施策を講じてくれること」くらいは条件にしてオファーを受ける数を絞ってるのではないかと思います。

かつ、適度な年間本数・スケジュールに留めてくれるので、マネージャーたちは全部追いたければ追えるし、その分購買率は安定するので企業も儲かるのではないでしょうか。Win-Win!
和泉兄弟とTRIGGERが成功してるので、そのうちRe:valeとŹOOĻにも単独でお仕事来ないかなあ。待ってます。

ハツコイリズム展

これが本当にすごくよかった!ので、数ある企業案件の中で特例ではありますがちょっと詳しくご紹介します。
「Feel ハツコイリズム展」は2019年12/12〜12/15、表参道のSO-CAL LINK GALLERYにて開催された展覧会です。DHCさんのお仕事としてはこれが2度目で、クレンジングオイルの販促+「ハツコイリズム」とタイアップした実写映像+「ハツコイリズム」をイメージしたオリジナルの短編小説が文庫サイズの冊子として付くなど展覧会以外の施策も盛りだくさんでした。

何がいいって、まず、ギャラリーの外からはアイドルたちの姿が一切見えないところです。

Feel ハツコイリズム展の外壁
待機列から極力人が映らないように撮ったのでこれくらいしかなかった。ごめん。

外壁はおろか、のちにお見せするキービジュアルのパネルも背を向けていて外からは見えず、ギャラリーから出てくる人たちもDHCさんの通常のショッパーを提げているので、はたから見たら「DHCがハツコイリズム展っていうなんらかの販促イベントをやってるんだな」としか見えなかった。表参道という立地からか、足を運ぶマネージャーたちもいかにも学校・会社帰りですという出立ちに収めていたように思います。
会場内は写真撮影可・動画禁止。この企画のための実写映像と小説の世界観をモチーフに、見応えのある展示の数々を用意してくださいました。

ごあいさつ 本日は、DHC×IDOLiSH7のスペシャルイベント「Feel ハツコイリズム展にお越し頂き、誠にありがとうございます。 楽曲「ハツコイリズム」をイメージした恋愛短編の世界をより深くみなさまに体感して頂くため、今回のイベントを実施いたしました。 IDOLiSH7さんの優しい音楽と、言葉の世界。鼓動が刻む、あたたかなハツコイが、どうかみなさまに届きますように。 1♡♬ 僕らは、素顔に恋をする。 Presented by DHC song by IDOLiSH7
ハツコイリズムを1♡♫って訳すの天才なんだよな
「ハツコイリズム」を音楽プレイヤー画面のようにレイアウトしたパネル。陸くんがジャケット。
このジャケット欲しいが?
インスタ風のボード。7羽の鳥にナギがコメント。「鳥が7羽、まるでワタシたちのようです」
インスタ風のブースにぬいぐるみを置ける。
ぬい撮りスポットも充実。
奥の大窓には「ハツコイリズム」の歌詞が原稿用紙風にレイアウトされている。床には水面に花びらが舞っているようなオブジェクト。
DHC×IDOLiSH7タイアップ曲としてハツコイリズムのポスターが掲示されている。
本の形の窓の中に短編小説の文章を使用した映像が流れている
文章の上に花びらが舞う映像
こちらは映像。短編小説の一部がいい感じにエモく流れる。
映像が流れる窓は机にはめ込まれており、周りには映像に登場したマグカップや小説、写真、メンバーカラーのオフジェクトなどが配置されている。
承前。机にも小説の文章が書かれている。
広告に使用されたキービジュアル。7人が波打ち際に立って笑顔を向ける。
キービジュアル。会場奥に入ってくるっと振り返ると見える。水面に映る足の演出が天才…
キービジュアルが鏡に映った写真
これはなぜか壁にあった鏡に映ってたのがなんか良くて撮ったもの。人が捌けるのを待ってたら隣のマネージャーが同じことを考えていて、なんか…いいですよね!と通じ合った。

ついでに当時渋谷駅地下に掲出されていた広告はこう。そこそこ人がいたからか全体を綺麗に撮れているものがなかった。無念……

素顔で恋する、恋愛短編。「ハツコイリズム」恋愛短編「ハツコイリズム」は、IDOLiSH7の楽曲をイメージしたオリジナルの物語です。
写真と小説の文章がレイアウトされている。写真にはメンバーの影が映りこむ。
商品の広告企画なので、クレンジングオイルもしっかり写真に写っている。

通りがかったおそらく何も知らないだろう男女組が「ハツコイリズムだって〜」と言いながら通り過ぎて行って、この曲名天才だなと思いました。初見でも目に留まりやすくキャッチーでかつありふれてない。天才
掲出場所はのちに語る2019年のブラホワ広告と同じ通路でした。あの年のマネージャーは何度も足を運んじゃったね。

ロケ地のこと

企業の広告や周年ビジュアルなど、各地でロケを行っているのは有名です。私もいくらか足を運んでいるのですが、どこの方もこちらが言わずともアイナナで来たんだなと察して優しく接してくださいました。(一応書き添えておきますが、私はロケ地に伺う際はアイナナのモチーフグッズすら一切表に出さず普通の格好で赴いています。バレないときもある。バレてるときはたぶん公開されてすぐに行ったときなので時期でバレてる。)

ファンに対してロケ地の方が優しく接してくださるというのは、それだけアイナナが誠実にお仕事をしている証拠なのではないかと思います。

もんじゃ麦さん

VISUAL BOARD TOURでお世話になったもんじゃ麦さん。7周年前後にアイナナコースをご用意してくださっていた。ありがとうございました…!
撮影時からは通り一つ分移転したそうで、訪れるマネージャーたちに「実際に座ってた席はなくなっちゃったんですけど大丈夫ですか?」と聞いていた。記念撮影用の手作りボードがいっぱいある。撮り損ねたけど5部仕様のもあった気がする……

OFF/旅名古屋のパンフレットに掲載されていた瀬戸焼のお店「make my day」さんの小皿

OFF/旅 愛知のパンフレットに掲載されていた瀬戸焼のお店「make my day」さんの小皿と箸置き。「ガイドブック見ていらしたんですか?」「載ったお皿はこれですね~」と声をかけてくださった。のちにメンバーの音楽記号刻印入りのお皿を販売。購入しました。ありがとうございました!

DHCの広告第1弾(白衣と丸眼鏡のやつ)のロケ地の終日フラワーさん。写真撮っても大丈夫ですか?と伺ったら広告のやつですか?と聞いてくださった。ハーバリウムを購入したのですが、広告を見越して急遽白系のものを増やしてくださったそう。ありがとうございました……!

ロケ地の話をしたついでですが、仕事として関わった方々がアイナナに好意的であるというのは、ただ良質なコンテンツを提供しているというだけではない信頼が持てるなと思います。
声優さんや楽曲提供者さんを始めとする関係者さんも、お仕事なので好意的な言葉を使って告知・宣伝をするのは当然なんですが、それだけではない感情が汲み取れるのをたびたび目にします。

一織とBMIをそろえて単独ライブに挑んだ増田さん(いいんですか?)。あまり自分の担当キャラクターの話をされないのにナギくんの誕生日に「June is Natural」についてのブログを書いた江口さん(いいんですか?)。REUNION直前にアイナナ案件ではない生放送番組へナギくんの髪色・メンバーとお揃いの数字ネックレスを表に出して出演した江口さん(いいんですか!?)。リリース当初お二人の番組「あべながのッ!」でアイナナの話をしまくっていた代永さん・阿部さん・準レギュラーのさとたくさん。街頭大型ビジョンでの「DAYBREAK INTERLUDE」の放映を車の中から見に行った佐藤さん。自由に話せる場面になると豊富な語彙により誰よりも感情が重くなりがちな壮馬さん。リヴァライ直前にYouTubeチャンネルを開設し連日配信を行い今でも百の話をしまくる保志さん(大丈夫なんですか!?)。キャスティング前からアイナナが好きで「すみません!推しは天です!」と正直に白状した広瀬さん。REUNIONが楽しかったら話を受けようと決意して無事ソロアーティストデビューした西山さん。個人名義で登壇したDJイベントにて「空港でやるなら絶対かけたかった」と「WiSH VOYAGE」をかけてくださったkzさん。1stライブの前日に一緒にラーメン屋に行き、モンジェネを踊りながら帰ったIDOLiSH7。なにより、依頼を受けたわけでもなく自主的に「朝の寮にいるIDOLiSH7のSS」を執筆し今でも固定ツイートにしている都志見先生。

掘り返しにくいところとマジでそれいいんですか?となったエピソードだけを列挙しましたが、こういった事例は挙げきれないほど多く、どなたも言葉の端々からアイナナのことが大好きなんだなあというのが感じられます。
web上のトレンドやそのときの話題性は施策の打ち方やタイミング、運でいくらでも変わるものですが、内部の人がアイナナを大好きでいるというのは、揺るがない真価なのではないかな、と思います。

3.広告施策

広告ではなくエンタメを届ける

基本的にアイナナは、アプリ自体の広告を出していません。
と思ってたら第2部配信に合わせた広告の写真が出てきたんですけども……

サンシャインシティ入口の大型モニターにアプリのCM映像が流れていた
しかもけっこうでかかったわ
シネマサンシャイン池袋の壁面に縦型の大きな広告
サンシャイン60通り、今は亡きシネマサンシャイン池袋の壁面

あとは池袋PARCOの壁面大型モニターでWiSH VOYAGEのMVと音ゲー画面を使ったCM?が流れてたような気がするんですが、いつも遠くからチラ見するタイミングでしか見かけられずあれが何だったのか未だに分かりません。幻覚ではなかったと思うんですけど……

そうじゃなくて、「アプリやろう!」という新規客層のための広告はほとんど打っていなくて、いつもマネージャーへのサプライズを仕掛けていて、それが話題になって結果として新規客層を取り込めているね、って話です。VISUAL BOARD TOURでお顔が気になって検索したところからハマった、という方や、アイナナは知ってたけどCROSSING×US!でこんな広告の出し方するんだ!と気になって始めたというお話を聞いたことがあります。

VISUAL BOARD TOUR大阪。人通りが多い通路だったのでろくに撮れた写真がなかった。
気になる方は検索してください
同じくハロー東京

マネージャーたちってすごくフットワークが軽くて、ボードのビジュアルはwebで見れるしグッズも現地では先行販売なだけで後日全国発売されるのに、何も言われずともなぜか各地に旅立っていました。オフショットに出てくるお店にごはん食べに行って色紙見に行ってという目的もあるにはあったけども、それにしてもよ。まだライブもなかったし現地イベントに飢えてたのか……?
このときマネージャーたちが勝手にアイナナ旅行してたからOFF旅に繋がったんじゃないかという憶測も飛び交っていましたが果たして。

CROSSING×US!新宿のTRIGGER
CROSSING×US!新宿のTRIGGER

ただ広告枠を取って使うだけじゃなくて、まずファンが喜ぶことを第一に持ってくるところ、粋だなあと思います。他人事みたいになっちゃったな。

あとはなんといっても2019年のブラホワの広告! 随所で褒めちぎられているので詳しくはそういうレポートをご参照いただければと思いますが、あれは本当にアイドリッシュセブンの広告だなんて分かる人にしか分からないやり方で、粋中の粋でしたね。

2019.12.17 TUE~ 舞台の幕が上がる。この数分間、君を夢中にしたい。
12月16日一日限りの広告
右端に小さくアイナナとブラホワのロゴ
アイドリッシュセブンだということを確かめられるのはこれだけ。
白く染め上げろ
はめ込まれたモニターではMVの一部が再生された。
黒く塗りつぶせ
相手側のグループのMVが再生されているときはグループロゴだけが表示される
向かい側はCROSSING×US!のIDOLiSH7でした

17日朝の幕の段階とその前の街頭ビジョンは仕事の都合がどうしてもつかなくて行けませんでした。無念……!
街頭ビジョンの縦読みとかこの日替わり広告とか、プロモーション業界の方にもすごく話題になっていた覚えがあります。

そして来る2022年新ブラホワですよ。

#さあ白黒つけようか
心も気分も状況の毎日変わる。クタクタになって笑顔が軋むこともあった。複雑で多面的、完璧じゃない僕らだけど 準備してきたもの全部ありったけの力で届けるから。顔を上げて。声を上げて。いまキミを笑顔にしたい、ただそれだけ。
2022年12月31日、最高に熱い大舞台が始まる。栄光は、あなたの手の中に。 さあ白黒つけようか

いやもう最高だな。最高だなを言うためだけに写真を貼りました。
もう楽しいもん。今年のブラホワも楽しみですね!

コロナ禍に見えた優しさ

見出しなので優しさっていうやわらかい言い方にしたんですが、あれはさすがに徳が高すぎるのでは?

新型コロナウイルスが蔓延した2020年4月、本来ならアニメ2期の広告が渋谷109前面に掲出されるはずだったところ、東京のロックダウンが実施され、日の目を見ることができなくなりました。
ただここですごかったのが、街に人が出ないからと各社が広告を取り下げ空き看板だらけになる中、アイナナは「メッセージ広告に差し替え」という手段を取ったところです。

かつ、掲出予定だった広告デザインもアニメHPにて公開しています。
これがどういうことかというと、広告枠もデザインも払い戻さず、ましてや新しいデザインを発注・印刷しているということです。

もうすごくないですか? 2次元コンテンツに限らず、これができる企業がどれだけあるんだって話ですよ。
急遽その決断ができるだけの運営の風通しの良さと予算の余裕、一緒に仕事をしてくれる関係者を買い支える姿勢が見えて、企業として信頼できる一幕でした。

また、辛いことも多くあったロックダウン期を楽しいものにしようとする企画だとか、

言うまでもないことですが、1stライブのダイジェスト映像公開もすごい決断だったと思います。(1時間越えで何がダイジェストだ!と言われていた)(当初は期間限定になってたけどいつの間にかその文言はしれっと消えてた)

これを見てアイナナにハマったという方も多いですし、勧めるにも楽曲フルサイズで十分すぎるほど見てもらえるので、とんでもない英断でしたね。本来は有料のコンテンツなので真似したくてもそうそうできないことだとは思うんですが、マネージャーたちはもうペイしてるし、それ以上にいろんな人に見てほしいもんな。

ついでの余談なのですが、コロナ禍に陥ってからのプロデューサーレターの締めの文章を引用します。

最後に、新型コロナウィルスへの対応のために最前線に立たれている多くの医療従事者の皆様はもちろん、教育、物流や生活必需品、公共機関でのサービスを提供いただいている皆様、そして、さまざまな立場で日々の暮らしや家族を支えてくださっている皆様に感謝と大きなエールを。
本プロジェクトの行動がこの難局を乗り越えていく一助になれましたら幸いです。

プロデューサーレター#20より

これ、一見テンプレ的に見えますが、定型文よりもはるかにいろんな立場の人に言及して、可能な限り全ての人に届くように書かれているんですよね。
私は家族が「公共機関でのサービスを提供」している者に当たるんですが、災害や有事の際の○○に感謝を!というエールにいつも組み込まれていなくて、公共機関だってどんなときもサービスが止まらないよう身を粉にしてるんだけどな、と思っていたので、涙が出るほど嬉しかったです。本気で泣いたんですけども。
利益や名声のためではなく、どんな人にも声援を届けられるようにと本気で考え抜いてくれているんだなと思いました。
新型コロナウイルスの流行り始めの時期は本当に辛かったし、今でも続いていますが、おかげさまで希望をもって生活できています。ありがとうございます。

4.1stライブ~LIGHT FUTURE

感情が重くなってきたところで、最後にこの話をしようと思います。
Road To Infinityについては世の中にレポートが溢れているので割愛しますが、当時の体感の話をするなら、みんな誇張抜きで1年くらいずっとライブの思い出話をしていました。
人って、身に余るほどの幸せを急に与えられると、処理しきれなくてちょっとずつずっと喋ることになるんだな……。
それもこれも、ライブだけじゃなくて、その後の流れもあってのことだと思うので、そこを紹介します。
まずはライブ前から。

西武池袋駅のナナライ広告
西武池袋駅の広告。~ライブ当日の1週間くらい?

池袋駅には大型広告、西武線沿線のARスタンプラリー、ラッピング電車など、初めてのライブを盛り上げる施策がこれでもかと打ち出されました。
そういえば、ラッピング電車からアニナナを知って見てくれた鉄オタの男性も話題になってたな……。

最高潮にわくわくしながら当日を迎えて、とうとう迎えた1stライブがあれで、これ以上ないくらい幸せな気持ちになって。でもひたすら1stライブに向けて盛り上げてくれた分、どこか「この先どうなるんだろう」という不安がありました。最高の二日間を体験してしまって、こんなことが二度も起こりうるものか、もしかしたらこの先のイベントでここが最高点なのかもしれない、と感じていたのかもしれません。今でさえ当たり前になりましたが、初めてすぎて慣れていなかったので。
これは当時を知っているマネージャー仲間の誰に聞いても同じような話になるので、きっと多くのマネージャーが共通して抱いていた感情で、運営もそれを見越していたんだろうと思います。
そこで、ライブから間を開けず次の日の朝に流れてきた情報がこれです。

LIGHT FUTURE陸のビジュアル
LIGHT FUTURE天井の吊り下げ広告

1stライブというひとつの大きな目標を超えてもまだ未来があるよとすぐに教えてくれた3周年のティザー広告。
一言も事前告知なんかなくて、朝に通勤で通りがかったマネージャーが気付いて情報が拡散されました。通勤電車で泣き出すからやめてほしい。ありがとう。

仕事帰りに見に行ったんですが、写真撮ってるマネージャーたちたぶんみんな泣きそうだから、俯きながら、しずしず……という空気だった覚えがあります。これも2019年ブラホワと同じで、アイドリッシュセブンのロゴも小さく、なんならアプリ遷移のQRコードも無し、シルエットしか出てないのでマネージャー以外には何かのタレントの広告なんだなとしか分からない、本当に私たちだけのための広告でした。
(たくさんの人が写真を撮ってるのが気になって何も知らないのに通りすがりに撮ってたサラリーマンとか男子高校生の姿は見た。)

どうしてここまでしてくれるんだろうと思った。答えは簡単で、アイドリッシュセブンは本気でファンを幸せにすることをとことん考え抜いているから。

恥ずかしながら、私はこの瞬間まで、アイナナのことを信じ切れていませんでした。もちろんアイナナが作り出すエンタメはどれも最高だし、話題性を得るためだけや他所の人を傷つけることや中途半端で不格好なことをしないプライドのあるコンテンツだとは思っていたのですが、それがいつまで続くのかとかいつまで楽しめるのかとか、未来のことまでは信じ切れていなかったように思います。
でもこのときから、アイナナはファンを幸せにすることに本気で真剣で、悲しい思いをする人を可能な限り無くせるようにと努力しているんだな、と信頼できるようになりました。そういう根っこの部分に信頼があるから、私はアイドリッシュセブンのことをずっと大好きでいます。

私はこれからもずっととか永遠にとか、保証のない言葉をあまり使いたくない方なのですが、アイナナのことはずっと幸せな思い出として残るし、ずっと大好きでいるような気がしています。そう思わせてくれることが、アイナナの描く「永遠のアイドル」のひとつの答えなのではないかと思っています。

改めまして、7周年おめでとうございます。日付変わって今日はもうBLACK or WHITE LIVE SHOWDOWNの放送日ですね。何を見せてくれるのか、楽しみに待っています。