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ラジオ零れ話:うろこ的文化人類学講座

こんにちは、うろこです。
いつも『漂着する!まだないとラジオ』を聞いてくださってありがとうございます。

26回目のラジオは、うろこが、自身が学生時代に専攻していた『文化人類学』の古典的なテーマである『通過儀礼』についてうろこなりに解説してみました。

音声のみでは聞き取りにくい部分もあったかと思いますので、少し追加で説明を加えてみたいと思います。

ラジオ内で説明してる通過儀礼の3ステップ。
『ぶんりき』『いこうき』『さいとうごう』は、
『分離期』『移行期』『再統合』のことです。
(分かっておられるかとも思いますが、一応補足。)

ラジオ内で私は『通過儀礼』を『それを通過しないと次のステップにいけないもの』と定義しております。

この定義に照らし合わせて、今の現代日本において最も『通過儀礼』と呼ぶにふさわしいものは、『試験』であると説明しております。
(『入学試験』『卒業試験』『入社試験』など)

これは、日本が『貨幣経済社会』であり、『個人主義』であり、『成果主義』であるからだと説明しております。

そういう社会において重視されるのは『学歴』なので、『試験』が重要な通過儀礼になるのは当然の流れなのかもしれません。

しかし、ある人物曰く、いずれ遠からず、資本経済社会は瓦解し、学歴よりも、人柄や人脈が評価される『評価経済社会』が到来すると提言しています。

そんな社会がやって来た時、また『通過儀礼』の内容も変化していくのかもしれません。

ラジオの中では、『巡礼』を通過儀礼の一つに取り入れてみては、ということを話してみました。

突発的なアイデアながら、いい線言ってるのではないかと、自画自賛しております(笑)

ところで、なぜ、私が通過儀礼について話をしてみようかと思ったのかというと、ちょうどラジオ収録の日が、成人式の日の近くだったからです。

通過儀礼の本来の意味を知っている人間としては、20代の頃は、『荒れる成人式』として、全国各地の成人式をニュースで取り上げられ、それを見る度に腹を立てていたのものです。

しかし、最近はなんとなく、成人式で派手な衣装を着たりやんちゃなことをする若者に対して、半ば諦めの気持ちと、半ば「可愛いもんだ」くらいの気持ちで、新成人に対して、自覚を持ってもらうことを期待したりすることはなくなりました。

麻生太郎衆議院議員が、新成人に対して、『パクられたら(犯罪をしたら)、これまでと違って実名が公表されることだけは忘れるな』と発言したことが、ちょっとした話題になりましたが(←主に悪い意味で)、よくよく考えてみたら、今の新成人に『本当に伝えておかなければならないこと』を、削ぎ落として削ぎ落として出てきた結論がコレだった、ということです。

今の新成人にとって成人式は『成人としての自覚を促す場』ではなく、『バカなことができる最後の日』、という感覚だそうです。

そんな感覚の新成人に対して言えることなんて、せいぜいこれしかなかったのかもしれません。

もともとあまり耳障りのいい発言をしない麻生氏ではありますが、私も、もしかしたら今の新成人に言える最低限のことは、同じようなことだったかもしれません。

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