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わたしたちの話をしよう

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これで生きていけるのかは分からないけれど、とにかく、「わたしたち」の話をするね。そのうえで、もっとできることを見つけ出すために、今のわたしに必要なことだと思うから。わたしたちには…
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#孵化

それでも、いっしょにいよう

ぼくたちの時間だよってきみが言う。 ぼくたちは、いつからぼくたちなんだろう。 ぼくたちは、ぼくたちだから、さみしくても、さみしくないんだよ。 だけど、もっとみんな、いっしょがいいね。 どこかにいるひとりぼっちに、教えてあげられたらいいな。 ぼくたちがいるよ。 あなたはそこでひとりぼっちでも、大丈夫なんだよ。 あなたはいるよ。 いなくならないんだよ。 どうしたら、見つけられるかな。 ひとりぼっちの、あなたがいるなら、ぼくたちはいていいんだって信じられる。 ぼくたちは、ぼく

まだ、たまご

たまごを割る。時々、硬くてなかなか割れないのがあることに感動する。守られている感じがする。だけど、もしそのたまごがヒナの孵るたまごなら、ちょっと大変だろう。そのヒナには、たまったものじゃないのかもしれない。だって、ただでさえ簡単じゃないよね。たくさん時間をかけて、へとへとになって生まれてくる。ひと一倍硬い殻に包まれて生まれてくるヒナは、一大事なのではないかな。 殻は、強く守ってくれる。だけどそこから出て来たいときに、なかなか破れないとすると、果たして、無事に孵れるのか、ここで

いつかまたこの話をするね

光か、闇か、いまいちよく分からない。どちらもあるような、そんな響き。 あんまりキラキラしていない。でも、ぼんやりと明るくて触れば熱い。鋭く光ることもある。キラキラよりギラギラ。それって何だろうね。地底に棲む生き物かなあ。ごわごわしてるんだよね。でも、稲光りみたいな激しさもあるんだよ。蜘蛛みたいなイメージもある。モグラ、ミミズ、薄暗いところが好きな生き物。暗いところで眼が光ってる。眼じゃない?眼がない?じゃあ何が光ったの?魂かな。 ロマンチックな音と、泥臭い音が同居している。ダ