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わたしたちの話をしよう

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これで生きていけるのかは分からないけれど、とにかく、「わたしたち」の話をするね。そのうえで、もっとできることを見つけ出すために、今のわたしに必要なことだと思うから。わたしたちには…
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2021年10月の記事一覧

いつかまたこの話をするね

光か、闇か、いまいちよく分からない。どちらもあるような、そんな響き。 あんまりキラキラしていない。でも、ぼんやりと明るくて触れば熱い。鋭く光ることもある。キラキラよりギラギラ。それって何だろうね。地底に棲む生き物かなあ。ごわごわしてるんだよね。でも、稲光りみたいな激しさもあるんだよ。蜘蛛みたいなイメージもある。モグラ、ミミズ、薄暗いところが好きな生き物。暗いところで眼が光ってる。眼じゃない?眼がない?じゃあ何が光ったの?魂かな。 ロマンチックな音と、泥臭い音が同居している。ダ

届くよ

準備をしている。 とっておきの僕達を、どこかで待っている誰かに届けたいから。僕達を整える。当たり前だけど簡単じゃない、大事なことでしょう? 僕達にできることは、それぐらいなのかもしれない。だから準備をするよ。 「物語」を、始めるための準備。 僕達の中では、もうずっと前から始まっていることなのだろうと思う。だけどね、いつだって、新しい始まりは待ち構えているんだよ。 僕は、始まりの時間がいつも好きだ。 特有のあの空気が。新しい風が通るあの瞬間が。とても好きだ。 僕達はいつだって

志を抱く

比べて考える必要はないと、一目で分かった。 これは、唯一の形であると。 私はあなたを愛したかったのではなく、「唯一の形」を探していたのだと、理解した。 愛することを知りたかったのではないのだ。私にとって、この胸にあるのは、本当に美しいものを求める心だったのだ。 あなたは美しい。 しかし私があなたを愛そうとすれば、その想いにはどこか隔たりがある。あなたは確かに美しい。 美しいあなたを、愛しげに眺める「そのひと」の存在があって、私はようやく理解した。 私の命は、美しいものに