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ハンマータイム何もわからん。

1.はじめに

8月20日、21日、BMO(BIGMAGIC OPEN)が開催されました。久々のオープン制のテーブルトップイベントという事もあり、多くのマジックプレイヤーが横浜に集まり、多くのドラマを生み、大盛況に幕を閉じました。

私は友人と共にチームモダンに参加しました。結果は個人、チームともに3-3ドロップと凄惨たるものでしたが、久しぶりの大型大会は手に汗を握る試合の連続で、大会の楽しさを思い出すいい機会になりました。

本稿は私のBMO備忘録です。初心者のモダンプレイヤー、特にハンマータイムを握ろうと考えている人に向けたものになりますので、普段モダンをプレイしている方々にとっては内容はあまり濃いものではないかもしれませんが、その点はご容赦をいただければと思います。

2.チームモダンでのデッキ選択

2022年8月時点のモダンメタゲームでは、カウンターモンキーが最も入賞率が高いデッキで、4Cオムナスや不屈の独創力、ハンマータイムなどがこれの後を追う形となっています。
4Cオムナスは生物デッキに対してはめっぽう強いのですが、フェッチランドやショックランドを多用するため、マナベースに負担がかかりやすく、チームメイトとの兼ね合いで選択できる人は限られるだろうと予想されていました。
前評判では、ファーストデッキのカウンターモンキーを核として、その両サイドをハンマータイム、ヨーグモスコードが固める組み合わせが一番強いとされており、私たちのチームも紆余曲折あった末この編成に落ち着きました。

前評判が高かった組み合わせ

私はハンマータイムを任されましたが、元々はパワーカードをふんだんにしようした高強度のデッキ、安定性のあるデッキを好んで使う性格であったこともあり、真逆のデッキを握ることで途中で心が折れないかが心配でした。
特にモダンは一つのデッキをひたすら使い込む職人のような方が多く、そういった方々に比肩できるような練度にもっていける自信がありませんでしたが、チームメイトの後押しもあり、まぁ何とかなるだろうと、練習を始めました。

が、何もわからない。



本当に何もわからなかった。




1か月デッキを回しても全く何もわからなかった.…..。



自分の行動の何が間違っているのか、どうすれば改善できるのか、自分なりに仮説を立て、実践を積み、反省を重ねたが、ついにその答えは見えず、本番を迎えた今でもわからないことだらけです。

何かしらのバイアスもかかっているのでしょう。見えてなかった選択肢も多くあっただろうし、試しきれなかったサイドプランも多いです。もっとやるべきことはあったと思うのですが、試行錯誤の時間が全く足りませんでした。デッキをシェアしてフィードバックをしあえるような関係の友人がいれば、また少し変わった結果になったのかもしれません。考えれば考えるほど後悔が首をもたげます。

一人でデッキの調整を行うにあたって最も困った点は参考文献の少なさでした。「夢の巣のルールス」がモダンで禁止され、「神河、輝ける世界」が実装されてから、ハンマータイムについて深く言及された記事やNoteはほとんどなく、集合知に頼ることができませんでした。
(※あくまでも私の観測範囲で文献が見つからなかった、という話なので、もし良い記事があったら教えてください。)

もし、今後ハンマータイムを使うプレイヤーが現れた時、私の試行錯誤の過程を見ることで、少しでも何か気付きを得、何かの一助となればと思っています。本稿はそういった思いの基、作成しています。

前置きが長くなりましたが次項から本題に入ります。

3.ハンマータイムとは

ハンマータイムは「シガルダの助け」や「純鋼の聖騎士」の能力を使い、「巨像の槌」を軽量生物に装備し、早いターンに相手に殴り勝つことを目的としたコンボデッキです。
一見オールインデッキに見えますが、「石鍛冶の神秘家」や「ウルザの物語」、「現実チップ」でアドバンテージを稼ぎながら戦うミッドレンジ戦略も取ることができ、思いの外柔軟な動きが可能な点が特徴です。他方、強いカードと弱いカードが明確であり、初手依存率が高いため積極的なマリガンが推奨されます。
相手への干渉札が少ないことと、特定の役割を担うカードを破壊されると途端に動きが鈍くなるのが弱点です。

サイド後は、これらのアーティファクト破壊や生物破壊に合わせた対策札を投入し、キーカードを守りながら粘り強く戦う戦略が基本となります。

3-1.「白単型」と「白青型」について

2022年8月現在、ハンマータイムには「白単型」と「白青型」、2種類のバリエーションが存在します。
私が本番で使用したのは「青白型」ですが、それぞれに違った強みがあるので簡単に説明します。
「白単型」


サンプルレシピ。

マナベースは非常に綺麗。
平地が10枚採用されており、チーム戦で「カウンターモンキー」や「ヨーグモスコード」などから繰り出される「血染めの月」や「月の大魔術師」に対して2色型よりも高い耐性をもちます。また、「無声開拓地」が4枚採用されており、青白型よりもマナフラッドを受けやすいのも特徴です。
白白のシンボルを用意するために、できるだけシステムランドを取りたくないが、マナフラッドにも弱いため、盤面に残る土地に何かしらの機能を持たせたい、というわがままな願いを叶えてくれる頼もしい存在。

また、「鋼打ちの贈り物」が複数枚投入されており、キーカードへのアクセスが容易になっており、またイラクサ嚢胞を採用することで、疑似的な生物サーチとしても使用することが可能です。ことチーム戦においては、ショックランド、フェッチランドという汎用カードを使わないという点もメリットになります。

弱点は、単色であるがゆえに絡め手を取りにくいという点に尽きます。特に「現実チップ」のよるアドバンテージ勝負ができないため、中・長期戦では青白型より不利がついてしまいます。ソフトカウンターも搭載可能ですが、マナの税収はケアが容易であるため、同じ役割の呪文貫きと比べてやや信頼度は落ちます。ヘイト生物の採用という点で見てもと「ドラニスの判事」は、「アゾリウスの造反者、ラヴィニア」よりも少し使いにくい印象です。


「白青型」

サンプルレシピ
※私がBMOで使用したレシピです。

白単型と強み弱みが逆転しただけですが、メインに「現実チップ」が搭載されており、白単型に比べてややロングゲームに強い構成になっています。
打消し枠ではカバー範囲の広い「呪文貫き」がよく採用されており、「リビングエンド」や「不屈の独創力」をはじめとしたスペルコンボへの体制を上げることが出来る他、相手の干渉スペルを弾いてテンポを取ることも可能です。
サイドの「アゾリウスの造反者、ラヴィニア」はデッキとの相性が抜群良く。他のヘイト生物から一歩抜きん出た存在です。「活性の力」や「激情」「孤独」といったピッチスペルからこちらの生物を守ってくれ、また、「ウルザトロン」「リビングエンド」や「カスケードクラッシュ」といったデッキに対して、相手の最速の3Tより早くに着地し、盤面をけん制してくれます。

弱点はやはりマナベースです。ファストランドがタップインになる可能性があることと、「ウルザの物語」や「墨蛾の生息地」をけん制するためにサイドインした「血染めの月」でうっかり死ぬことがあります。
ある程度はプレイ面でケアすることも可能ですが、やはりどうしても、というタイミングは発生してしまいます。

4.デッキリスト

私は当日、上記の「白青型」を使用したので、簡単にそれぞれの採用理由等を説明します。
まだまだ詰まりきっていないリストの解説となるので、少し疑問が残る点もあるかと思いますが、私の認識を共有し、そのうえでハンマータイムのユーザーから広く意見をいただきたいと思っています。気になる点があればぜひ@mad_k1022までお寄せくださいませ。

4-1.生物構成

メムナイト2、羽ばたき飛行機械4、ジンジャープルート1、ルーンの与え手2、石鍛冶の神秘家4、純鋼の聖騎士4、現実チップ1

一般的な生物構成とほとんど差がありません。これはハンマータイムのデッキを通して言えることですが、このアーキタイプは所謂「強いカード」と「弱いカード」で構成されています。この枚数比に悩まれるプレイヤーはすごく多いです。
例えば、前述の生物構成において、「弱いカード」に分類されるのが、「メムナイト」「羽ばたき飛行機械」「ジンジャープルート」になります。ここをどこまで切り詰めるかが構築のポイントの一つになっています。それぞれについて述べていきます。

「メムナイト」:
パワーが1あるため、ラガバンと相打ちすることが出来ます。
多投することでブン回りの確率を上げることもできますが、タフネスが1しかないためあらゆるカードでついでの1:2交換を取られやすいのが難点です。特に「レンと六番」、「火/氷」、「激情」「スランの医師、ヨーグモス」でコロッとやられてしまうの入れすぎは禁物です。
現モダン環境では「カウンターモンキー」が圧倒的強者であり、ラガバンとのマッチアップは避けられないこと、チーム戦という事で、「レンと六番」を要する「4Cオムナス」と当たらないであろうと考えて、メムナイトは最低限である2枚の構築に落ちつきました。

「羽ばたき飛行機械」:
こちらは4枚の採用。ブン回りを支える一枚。攻守において飛行が優秀だと感じる1枚です。
メムナイトと3:3で採用される構築も見られますが、私はこちらを4枚採用することにした。理由は「羽ばたき飛行機械」がミラーマッチでの即死ルートを一つ防ぐという役割を持っているからです。
「墨蛾の生息地」瞬速で「巨像の槌」を持たせるのがハンマータイムにおける最もポピュラーな即死手段ですが、このルートは一度チャンプブロックが挟まると、ターンの終了時に土地に戻った「墨蛾の生息地」から装備品が外れてしまうという弱点も持っています。
この役割を0マナで遂行できる「羽ばたき飛行機械」は4枚投入するべきだと考え、この構成になりました。

「ジンジャープルート」:
このデッキの中でも特に不要だと感じてい "た" 一枚。できるだけ引きたくないし、不採用で回していた期間が他のカードよりも多いのですが、ウルザの物語から持ってくることのできる速攻生物として、どうしてもこれでなければ代替できない瞬間が多々生じたためやむを得ず1枚のみの採用となりました。劣勢で引くとマジでキレそうになります。

4-2.スペル構成

例によって「弱いカード」について言及していきます。



「バネ葉の太鼓」:
4枚の採用。初手にあれば強く、案外色マナがシビアなハンマータイムにとってはなくてはならないカード。0マナ生物があれば驚異のマナ加速ができる一方、0マナ生物はサイド後によく減らされるため、併せて抜けていくことが多いです。3枚のレシピも多いですが、動きに一貫性を持たせるため、私は4枚の採用としました。

「鋼打ちの贈り物」:
追加の「石鍛冶の神秘家」。核になるカードの追加サーチは欲しいものの、テンポロスするカードでもあり、重ね引くと弱いため、1枚の採用となっています。投入する装備品のバリエーションを増やすことでシルバーバレット戦略をとることができるカードです。環境によっては、「極楽のマントル」「イラクサ嚢胞」「頭蓋囲い」などを入れ、カードの水増しとして使っても強いと思います。

「火と氷の剣」:
マナコストが重く、ワンショットキルに寄与しにくい。しかしながら、トップティアのカウンターモンキーにはクリティカルな1枚。このカード1枚でカウンターモンキーに勝った経験が忘れられず、本番でも採用しました。情の採用です。
ややふんわりしていて、アドバンテージ勝負をしたい相手もいないので、今BMOに出るなら、採用しなくてもいいなと思う一枚でもあります。

4-3土地構成

一般的なリストに異論はない。
白青型の黄金比です。

4-4.サイドカード

「時を解す者、テフェリー」:
パワーカード。やや重くて出しにくいが、クリティカルな相手にはめっぽう強い。
罠の橋だって血染めの月だって何でも手札に戻してくれるスゴイやつ。
最速のリビングエンドには間に合わないのはご愛嬌。
自分の「カルドラの完成体」を戻して石鍛冶で出し直すおしゃプレイもできちゃいます。 

「唱え損ね」:
呪文貫き枠。今回はチームの兼ね合いで譲る形となったが、当てたいところにはこちらでも十分なケースも多く、どちらでも良いかなと言う印象です。2マナ浮きリビングエンドをこいつで咎めましょう。

「アゾリウスの造反者、ラヴィニア」:
Ms.サイドカード。各種ピッチスペルやパクト、続唱から捲れるスペル等幅広い範囲をカバーしてくれるこのデッキになくてはならない存在。あらゆるヘイト生物の中で一番デッキにマッチしています。サイドインする相手にはぜひとも引きたいが、伝説の生物は重ね引きを許容できないので2枚の採用。

「静寂を招くもの」:
こちらはピッチエレメンタルサイクル、不死生物、「残虐の執政官」「原始のタイタン」といった生物に有効な一枚。ただし、「残虐の執政官」「原始のタイタン」のアタック時誘発は防げないのでクリティカルでない場面も多々あります。自分の石鍛冶誘発を消してしまうのでプレイする際には注意してください。

「冥途灯りの行進」:
除去枠。マナが必要になるものの、あらゆるカードに触れるインスタント除去として採用。「ウルザの物語」を対象にすると1マナランデスとして機能させることも可能。
競合として「虹色の終焉」や「流刑への道」が挙げられます。
特に相手と同じマナ数で脅威を取り除ける虹色の終焉は以前から好んで使用していましたが、ミラーマッチではインスタントであることが光る場面が多かったので、BMOではこちらを採用することにしました。

「ハーキルの召還術」:
ミラーマッチ用のカード。ややオーバーキルな気もしましたが、ハンマータイムのミラーは必ず発生すること、チームモダンでは青白ソプターや8castなどカードが被りにくいデッキの使用者が一定数いることを鑑み、採用に至りました。今回は2枚採用でしたが、個人戦であれば0-1が適当だと思います。

「ヴェクの聖別者」:
プロテクションがとにかく偉い1枚。バーンやカウンターモンキーを睨んでの採用。除去体制+アンブロは大正義です。赤黒想起に対してはあらゆる能力が刺さっており、一枚で勝ちうるカードです。

「真髄の針」:
器用なカード。使っている方は強さがわかりにくいが、使われると唸る1枚。
ゲーム中盤に「ウルザの物語」から持ってくるため1枚で十分です。ヨーグモスを牽制する為の採用であるが、最近、カウンターモンキー戦で入れても活躍することが発覚しました。

5.ゲームプラン

試行錯誤を重ねた結果、ゲームプランやサイドのIn、Outは次のようになりました。書き始めるとキリがないので、モダンの主要10デッキに絞って紹介します。
本当に自信がないので、もし自分と意見が違うという方がいる場合は@mad_k1022までコッソリとご意見をください。

私はサイド後にハンマータイムのゲームプランを組み立てるにあたって原則としていることが1つあるのであらかじめご紹介します。
ハンマータイムの対策は①装備品のつけ先となる生物を除去すること、②アーティファクトやエンチャント、特に「巨像の槌」、「シガルダの助け」、「ウルザの物語」を破壊すること によるコンボ阻害に大分されます。①は主にカウンターモンキーが、②はアミュレットタイタンやヨーグモスコードといった「活性の力」を要する緑主体のデッキがこの対策を取ってきます。
①に対しては「石鍛冶の神秘家」は生存しない前提でコンボパーツをもってきて、「唱え損ね」のようなカードで生物を守りながらコンボ完成を目指します。②のデッキは石鍛冶の神秘家の生存率が高いので「カルドラの完成体」を持ってきて、カルドラとヘイト生物でややミッドレンジ気味に戦います。4Cオムナスのような①②両方のアプローチを取ってくる相手には①を優先します。
以下で紹介するサイドボーディングは原則この考えに立脚したものです。

(1) カウンターモンキー
In:ヴェクの聖別者2、時を解す者、テフェリー2、唱え損ね2、真髄の針1
Out:羽ばたき飛行機械2、バネ葉の太鼓2、シガルダの助け1、巨像の槌1、鋼打ちの贈り物1
大量の除去が入っているので基本は1:1交換を繰り返すことになります。メインゲームはウルザの物語のトークンに「影槍」や「火と氷の剣」をつけてマウントを取るゲームを目指します。
サイド後は血染めの月を警戒しつつ、相手の除去とこちらのバリューあるカードとの交換をさせないために、「唱え損ね」を投入。システム生物を除去から守ります。
また、「激しい叱責」があるのでメインほどトークンの信用性は高くありません。
軽いカードしか入っていないため、カウンターモンキー側の「対抗呪文」があまり有効でなく、サイドアウトされるという話を聞いていますので、「時を解す者、テフェリー」の通りが意外によかったりします。大きく育った「帳簿裂き」や「濁浪の執政」をテフェリーで返しながら盤面を構築すると、自分の生存ターンをかなり延ばすことができます。「真髄の針」は一見何に刺すのか見えないですが、これはサイドインされる「仕組まれた爆薬」を刺すためのサイドインです。原則は1:1交換を繰り返す事になるのですが、爆薬で1:2以上の交換を取られるのは致命的なので、先んじて針を刺してしまいましょう。

(2) ヨーグモスコード
In:静寂をもたらす者2、ヴェクの聖別者2、真髄の針1、時を解す者、テフェリー1、冥途灯りの更新1
Out:メムナイト2、エスパーの歩哨4、火と氷の剣1
ヨーグモスが一度でも定着すると一気に不利盤面になります。相手はヨーグモスの早出しをキープ基準にするので、割とすぐ盤面に脅威が揃ってしまいます。ハンマータイムは相手に干渉しにくいアーキタイプなので非常に戦いにくい相手です。
チャンプブロック要因が多く、飛行生物か「カルドラの完成体」を中心としたゲームメイクを組み立てます。月の大魔術師による突然死もあるので、フェッチランドから展開する土地は慎重判断する事。Outするのはヨーグモスの-1/-1カウンターで死にやすい生物6体。
Inするのはヘイト生物、ヨーグモスを止める針、1Tを作り出せるテフェリー、追放除去、-1/-1カウンターに強いヴェクになります。
アーティファクトでないカードを入れすぎると金属術達成に支障が出るので、除去は2枚投入しないことにしています。

(3) レンアンドオムナス
In:アゾリウスの造反者、ラヴィニア2、静寂をもたらす者2、
Out:メムナイト2、鋼打ちの贈り物1、シガルダの助け1
レンと六番」のマイナスで焼かれる「メムナイト」はアウト。同様であるがエスパーセンチネルは最悪1ドローが可能なため続投します。
ピッチキャストを咎めるカードを投入して「激情」、「孤独」によるコンボの阻害をけん制します。正直あらゆる動きに裏目があるため、どういうゲームプランを作るか事前に決めにくい相手です。相手の臨戦体制が整う前にライフが詰め切るのがベストです。

(4) ミラーマッチ
■先手時
In:冥途灯りの行進2、ハーキルの召喚術2、真髄の針1
Out:メムナイト2、鋼打ちの贈り物1、シガルダの助け1、ルーンの与え手1
■後手時
In:冥途灯りの行進2、ハーキルの召喚術2、時を解す者、テフェリー1
Out:メムナイト2、鋼打ちの贈り物1、シガルダの助け1、火と氷の剣1
先に仕掛けた方が有利なマッチ。いわゆる先手ゲー。
後手番は0マナ生物のチャンプブロックで耐えしのぎ、石鍛冶から「カルドラの完成体」を着地させることで相手のアタックをシャットアウトします。
「羽ばたき飛行機械」は相手の「墨蛾の生息地」をブロックするために抜かない。
先手番では先出しの「ウルザの物語」から「ウルザの物語」を刺すための「真髄の針」を持ってくるため、1枚採用。後手番では「ウルザの物語」から出てくるトークンをバウンスし、相手のアタックを強制させるため、テフェリーを1枚採用しています。

(5) 不屈の独創力
In:静寂を招くもの2、唱え損ね2、時を解す者、テフェリー1
Out:メムナイト2、羽ばたき飛行機械1、バネ葉の太鼓1

ベースは除去コンだがソーサリーアクションも多いので、「レンと六番」や「鏡割りの寓話」等相手のメインで土地が寝たタイミングを見計らいコンボを仕掛けることを意識します。
テフェリーは独創力から「セラの使者」が出てきたことがあるので念のための1枚採用です。

(6) バーン
In:ヴェクの聖別者2、唱え損ね2
Out:メムナイト2、羽ばたき飛行機械1、バネ葉の太鼓1

ウルザの物語でクソデカトークンを生成し、影槍を握らせて勝つ。メインでフルタップになることも多いので、その時にシガルダとハンマーを展開して一気に決めることもあります。
「石鍛冶の神秘家」は「強いカード」に分類されるのですが、このマッチにおいては、複数枚引くともっさりして負けるので過信しすぎないようにしてください。

(7) カスケードクラッシュ
In:アゾリウスの造反者、ラヴィニア2、時を解す者、テフェリー2、唱え損ね2
Out:メムナイト2、羽ばたき飛行機械1、バネ葉の太鼓1、巨像の槌1、鋼打ちの贈り物1

圧倒的不利マッチ。と、思っていたが実はそうでもなかった。なんだかんだ言いつつも練習中に6戦やって5-1と好成績でした。撃たれると発狂しそうなカードが多投されているが、向こうもハンマーを握った生物を除去するのが苦手のようで、意外とあっさり勝てたりします。テフェリーが大正義のマッチアップなので、白単型でカスケードクラッシュに勝ててないユーザーには是非カラータッチをおすすめしたい。
サイドから「血染めの月」を出されるので注意が必要です。

(8) リビングエンド
In:アゾリウスの造反者ラヴィニア2、時を解す者、テフェリー2、唱え損ね2
Out:エスパーの歩哨4、火と氷の剣1、現実チップ1
こちらこそが圧倒的な不利マッチ。メインはお祈りぶん回しで勝つか墨蛾の生息地での突然死を狙う。サイド後はクリティカルなヘイト生物や「時を解す者、テフェリー」を早期に着地させ、それを守るゲームプランを遂行します。

(9) アミュレットタイタン
In: 静寂をもたらすもの2、アゾリウスの造反者ラヴィニア2、唱え損ね2、真髄の針1、時を解す者、テフェリー1
Out:メムナイト2、バネ葉の太鼓1、エスパーの歩哨4、火と氷の剣1

かなり不利。通常の回りをしたときのキルターン自体はあまり変わらないものの、チャンプブロッカーが多く、1-2手足りずに負けるイメージです。
特に最近のトレンドである「桜族の長老」と「カルニの庭」が入っている構成は、個人的にあらゆるデッキの中で一番当たりたくないデッキだと感じています。ヘイト生物をサイドインし、チャンプブロックに弱いカードをサイドアウトしています。

(10)青白コントロール
In:羽ばたき飛行機械3、バネ葉の太鼓1
Out:時を解す者、テフェリー2、唱え損ね2、

おそらく不利でないが、あまり良い印象のないマッチアップです。「虚空の盃」、「広がりゆく海」、「孤独」をうまく使われると簡単に負けてしまいます。
生物と置物の両方に触れる虹色の終焉があるのも厳しい。
「現実チップ」や「ウルザの物語」でアドバンテージ差をつけるか、時を解す者、テフェリー+墨蛾+ハンマーで突然死させるかでゲームが決まることが多いです。パワー0で打点になりにくいカードをサイドアウトし、有効な打消しや打消し対策をサイドインします。

6.終わりに

ここまでお付き合いをいただきありがとうございました。
序文の繰り返しになりますが、本稿は私がハンマータイムについて思ったことを一通り書きなぐったものです。これはおかしいだろうと思った点がございましたら@mad_k1022までお知らせいただけますと幸いです。

また、成り行きで使うことになったハンマータイムですが、なんだかんだ思い出のデッキになりましたので、時間をかけて自分でもカードを揃えてみようと思いました。
もし、少しでも記事が良いと思っていただけましたら、200円のハンマータイム募金にご協力いただけると非常にありがたく存じます。

最後に、私事ですが恐縮ですが、今回私はいろいろな友人にご協力いただいたおかげでBMOに出場することができました。足りないカードを貸してくれた方、苦手マッチの相談に乗ってくれた方、夜遅くまで練習に付き合ってくれた方、いつも楽しい遊び場を提供してくれた同じコミュニティのみんな、そしてなにより一緒にチームを組んでくれた、天さんとryuho。本当に感謝しています。
一人ではチーム戦に出ることも、こんなに練習することもできませんでした。この場を借りてお礼申し上げます。

かなりの長文になりましたが、以上になります。
このような自己満足の駄文にお付き合いいただき、本当にありがとうございました。


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