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誰もがそれを知っている (2019.6.1. 公開)

明日(2019年6月1日)いよいよ「誰もがそれを知っている」公開ですね。
僕はまるゆさんに教えてもらって、この映画の配給元のロングライドのモニター試写会員に登録しているのですが、運良くこの映画の試写会に招待されました。

この映画は
イランのアスガル・ファルハディー監督作です。
僕がいうまでもないですが、ファルハディー監督といえば
「別離」、「セールスマン」で2度のアカデミー外国語賞を受賞された監督です。
トランプのイランなどに対する政策に抵抗して、アカデミー賞の授賞式を欠席したことでも有名になりましたね。
僕は「彼女が消えた浜辺」以降の4作(本作を入れて5作)しか見ていませんが、今最も好きな監督の一人です。

ファルハディー監督の好きなところは色々とありますが
あえて2点挙げるとしたら
一つ目は、「サスペンスとその国の文化や日常を非常に高いレベルで融合していること」

もう一点は「殆どの作品で多くの登場人物が出てくるが、それら登場人物の関係性を直接的な表現で示さないにも関わらず、それぞれのセリフから関係性が徐々に分かってき、最終的には登場人物の名前だけでなく性格までも深く理解できる」点です。

後者は、登場人物の関係性が分かってくるということ自体がサスペンス的であるとも言えます。
また、サスペンス的要素があるので、話への興味が続くだけでなく、そのサスペンス的展開は宗教だったり信念だったりその国の因習・文化だったりを浮き彫りにすることも多く、サスペンス要素の結末も非常に考えさせられます。

本作も傑作でした!
本作は、ファルハディー監督の長年の希望であったスペイン(マドリッドの近く)でのロケで
しかも主人公には、ペネロペ・クルスとハビエル・バルデムという実生活で夫婦の二人の共演と見所は多々あります。

ちなみに、タイトルの「誰もがそれを知っている」は監督の指定であったそうです(セールスマンなども指定されたタイトルらしいです)。
色々とこだわりが強い監督ですね。

おススメです!

文責 matsu

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