迫り来る嵐(2019.1.5.公開)
今回は
『迫り来る嵐』です。
中国のドン・ユエ監督作。
舞台は90年代の中国。
連続殺人事件を描くカントリー・ノワール。
主人公は警察関係者ではなく工場の保安部で働く男。
徐々に事件の調査にのめり込んでいく。
後半にいくつ明らかになること、示唆される内容にゾッとする。
ずっと雨が降っているか、曇天の天候が作品の雰囲気を作り出しています。
自分は2017年の東京国際映画祭で鑑賞。
上映後には、ドン・ユエ監督と主演のドアン・イーホンが登壇しQ&Aが行われました。
(映画冒頭での主人公のモチベーションについて)
ドン・ユエ監督
「ある特定と時代背景を背負った小さな男にしようと思った。複雑な面を持ち、その多面的な表情を見せようと思った。ドアンさんと議論を重ねた」
ドアン・イーホン
「とにかくこの人物の複雑な面をどう出すかということを考えた。この人物が持つ雰囲気をどう出すか、ということを考えた。また作品が持つ雰囲気については監督とよく話し合った。」
(天候から感じる閉塞感について)
ドン・ユエ監督
「天候と人間というものには、大いに関係があると思う。主人公の過去、そして未来を暗示していると思う」
(雨の撮影について)
ドン・ユエ監督
「最初から最後までほとんど雨なので雨を降らせるのがとても大変だった。実はこの撮影時、撮影地の季節的に雨季は過ぎてしまっていた。制作サイドが頑張ってくれて良い効果を生んでいると思います」
text by ronpe
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