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GUITAR RIG 6解説【フィルタ編】

この記事ではGUITAR RIG6におけるフィルタ・コンポーネントの情報を整理しました。

GUITAR RIG 6を使ってギターの音作りをする際に整理した情報を残しておきます。
マニュアル読もうにも英語苦手な方や、手っ取り早く設定を知りたい方は是非活用ください。



Auto Filter

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概要
 
Auto Filterは、演奏中にリアルタイムに反応させるようなケースに向いている。
 Auto Filterという名前だが、個人的には「Auto Wah」の方がしっくりくる。ペダルを操作しなくてもワウのサウンドが出来上がる。

コントロール
 Sens:
フィルターの感度を調整する。右に回すことで、感度が上昇し演奏に対する応答性が向上する。
 Direction:
フィルターの応答性を決める、2つのモードを選択する。上矢印を選択すると、入力信号のレベル上昇によってカットオフ周波数が上昇する。下矢印を選択すると、入力信号のレベル上昇によってカットオフ周波数が下降する。
 Range:
フィルタのバンド幅を調整する。
 Res:
フィルタのレゾナンス量を調整する。右に回すほどレゾナンス量が高くなり、カットオフ周波数成分がブーストされる。
 Mode:
サウンドキャラクターを決める、フィルタのモードをモーフィングする。
   LP:
ローパスフィルター
   BP:
バンドパスフィルター
   HP:
ハイパスフィルター
 
↓↓↓以下、エキスパートモードでのみ設定可能。(上級者設定)
 Sidechain:
サイドチェーン入力を有効にし、外部入力をフィルターの制御に使用する。
 Attack:
フィルターが入力信号のレベル変化に反応するまでの時間を5[ms]~80[ms]の間で設定する。アタックタイムを長くすると、フィルターの反応がスムーズになり、入力信号に対する感度が低下する。
 Release:
フィルターのリリース時間を設定する。
 Offset:
カットオフ周波数の基準値を設定する。
 Mix:
ドライとウェットのブレンド比を調整する。

モデル機種(元ネタ)
 
なし



Cry Wah

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概要
 
Cry Wahは、人気のワウペダルのサウンドをモデリングしている。

サウンド特徴
 中域のヴィンテージ・ワウ・サウンドから、高域の悲鳴のようなヴォイスまで。 

コントロール
 Wah:
ワウエフェクトの強さを調整する。

モデル機種(元ネタ)
 Dunlop Cry Baby



Doppel-Filter

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概要
 
Doppel-Filterは、ヴィンテージ・モダン両方のフィルタからインスピレーションを得た、デュアル・ステレオ・フィルターである。しっかり設定すればクリーンンなサウンドに、極端な設定にすることでディストーションとして使用することもできる。
 Doppel-Filterの自己発振機能により、型破りなサウンドジェネレータとして使用することも可能。

コントロール
 Cutoff:
カットオフ周波数を調整する。
 Res:
レゾナンス量を調整する。右に回すほど、レゾナンス量が大きくなり、カットオフ周波数成分がブーストされる。
 Mode:
3つの異なるフィルター出力からモーフィングする。
   LP:
ローパスフィルター(12 db/Oct)
   BP:
バンドパスフィルター(6 db/Oct)
   HP:
ハイパスフィルター(12 db/Oct)
 Spread:
左右のステレオチャンネルで、カットオフ周波数にオフセットを与える。左に回すほど、Lチャンネルのカットオフ周波数は増加し、Rチャンネルのカットオフ周波数は減少する。右に回すほど、Lチャンネルのカットオフ周波数は減少し、Rチャンネルのカットオフ周波数は増加する。
 Filter Routing:
フィルターのルーティングを選択する。「下矢印」にすると、A→Bのルーティングとなる。「右矢印」にすると、並列ルーティングになり、AとB両方に入力信号が送られる。
 Mix:
フィルターAとフィルターBのブレンド比を調整する。
 
↓↓↓以下、エキスパートモードでのみ設定可能。(上級者設定)
 FM:
FMの変調量を調整する。「FM Sidechain」が有効になると、この設定は無効になる。
 FM Sidechain:
サイドチェーン入力を有効にすることで、グローバルサイドチェーン信号を使用して、オーディオレート変調がカットオフ周波数に適用される。
 Safety:
フィルターAとB両方のセーフティモードを有効にする。これにより、入力信号が検出されなくなるとすぐにフィルターに自己発振がミュートされる。
 Drive:
フィルターの入力レベルを調整し、サウンドキャラクターとレゾナンスの動作を変更する。高い値にすると、レゾナンスが減衰し、自己発振を起こさずにより歪んだサウンドになる。

モデル機種(元ネタ)
 
なし



DRIVER

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概要
 上級者向けツールだと思います。
 
DRIVERは、多用途なディストーション・フィルターエフェクトである。DRIVERをし寄す売ることで、サウンドに個性や色を追加したり、サウンドの倍音成分を根本的に変化させることができる。

コントロール
 LPF/Notch:
フィルターモードを選択する。
   LPF:LPF(12 db/Oct)。
   Notch:ノッチフィルタ。
 Input:入力信号のレベルを調整する。
 Res:レゾナンス量を調整する。LPFモードではカットオフ周波数成分をブーストし、Notchモードでは中心周波数付近の減衰幅を調整する。
 Env (Freq):エンベロープ・フォロワーからFreqに適応される変調量を調整する。
 Envelope polarity (Freq):エンベロープ・フォロワーからFreqに適用される変調の極性を反転させる。反転すると、エンベロープはダッキング効果と同様にカットオフまたは中心周波数を下げる。
 AM (Freq):AM変調の量を調整する。この変調を活用すると、豊かな倍音と刺激的な音色を作成できる。
 Freq:カットオフ周波数を設定する。
 Disto:ディストーションの量を調整する。
 Env (Disto):エンベロープ・フォロワーからDistoに適応される変調量を調整する。
 Envelope polarity (Disto):エンベロープ・フォロワーからDistoに適用される変調の極性を反転させる。反転すると、エンベロープはダッキング効果と同様にひずみの量を下げる。
 AM (Disto):AM変調の量を調整する。この変調を活用すると、豊かな倍音と刺激的な音色を作成できる。
 Color:ディストーションの音色を調整する。右に回すほど、明るい音色になる。
 Output:このコンポーネントの出力レベルを調整する。

Expert Panel

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概要
 
Expert Panelは、DRIVERのエキスパートモードを有効にすることで表示されるパネルである。エンベロープ・フォロワーの制御と、

コントロール
 Input In/SC:
エンベロープ・フォロワーをトリガーするために使用する信号を選択する。Inを選択すると、コンポーネントの入力信号が使用される。SCにすると、サイドチェーン信号が使用される、
 Smooth:
アタックタイムの設定。右に回すほど、応答時間が長くなりエンベロープの立ち上がりがよりスムーズになる。
 Rel:
リリースタイムの設定。右に回すほど、エンベロープで生成されるモジュレーションの減衰が長くなる。
 Mode Audio/Osc:
DRIVERの「Freq」と「Disto」で、オーディオレート変調用に使用する信号を選択する。Audioを選択すると、入力信号が使用される。Oscを選択すると、内部発振器が使用される。

Audioモードのコントロール

    Input:オーディオレート変調の入力信号のレベルを調整する。
    Clip Cut:オーディオレート変調の入力信号に適用されるクリッピング量を調整する。右に回すほど、クリッピング量が増加し、結果的にアグレッシブなサウンドになる。
    Lag:オーディオレート変調の入力信号のスルーレートを調整する。右に回すほど、スルーレートが減少し、結果的にスムーズなサウンドになる。

Oscモードのコントロール

    Env:内部発振器の周波数に適応される、変調量を調整する。中央位置では変調は発生しない。右に回すほど、変調量が増加する。左に回すと極性が反転して変調量が増加する。
    Rate:オーディオレート変調に使用される内部発振器の周波数を調整する。
    Range Hi/Lo:Rate」で設定する周波数範囲を選択する。「Hi」を選択すると、範囲は約2[Hz]~16[Hz]になる。「Lo」を選択すると、範囲は約0[Hz]~26[Hz]になる。

モデル機種(元ネタ)
 
なし



Filterbank

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概要
 上級者向けツールだと思います。
 
Filterbankは、それぞれの8つのフィルタ帯域内がある。さらにそれぞれのフィルター帯域内では1対のバンドパスフィルターがあり、それを使用してサウンドづくりを行う複雑なフィルタである。

コントロール
 Stretch:
周波数スペクトラム内での個々のフィルタ帯域を分配する。右に回すことで、各フィルタ帯域が広がり、より低い密度でより広い範囲をカバーする。
 Shift:
各フィルタ帯域の中心周波数を調整する。右に回すことで、中心周波数が高くなっていく。
 Filter Bands:
各周波数帯域成分のブーストorカット量を調整する。
 Mix:
ドライとウェットのブレンド比を調整する。
 
↓↓↓以下、エキスパートモードでのみ設定可能。(上級者設定)
 Band Split:
各フィルタ帯域内の、2つのバンドパスフィルタの周波数をさらに離す。
 Res:
各フィルタ帯域のレゾナンス量を調整する。右に回すことで、フィルター帯域がよりシャープで鮮明になる。
 L/R Split:
2つのバンドパスフィルタに、左右のチャンネルで違うオフセットを追加する。左に回すことで、左チャンネルの周波数が増加し、右チャンネルの周波数が減少する。右に回すと、右チャンネルの周波数が増加し、左チャンネルの周波数が減少する。

モデル機種(元ネタ)
 moogerfooger MF-105M MIDI MuRF


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