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“Where Are You Now” 6/26 神戸

4月にはじまったトゥワーもいよいよ最終コーナーを回った。

今、何処?今日は此処。11本目、神戸。

今回の全国トゥワーがアナウンスされてから最初にピックアップしたのが実は神戸公演。九州熊本在住で唐突に感じられるかもしれないが、このところ関西に赴く機会が多々あって。親しい仲間たちにもそう伝えていた。

今回トゥワーの僕自身の最大のテーマ、目的は行ったことがない会場に行く、だ。


その後、福岡を加えての2本の予定だった。

しかしスケジューリングが思うようにいかない。神戸を諦めると熊本へシフト。それからの日々は本当にあっという間で、九州2Daysから1ヶ月経過した6月のある日、それまで埋まっていた月末のスケジュールが空いた。奇跡的に。

一度断念したからか、それでも気がすすまない。ようやく直前に決意する。

その間の世間の話題は“同級生5人”によるあの楽曲。

あの人も語ったように、良い曲だとは思うし語り継がれるだろう。

楽曲リリース時に夢の中で、直接あの人に感想を伝えた。

「なんかちょっと違う」

うまく言い表せないが、とにかく、なんか違う。佐野元春名義じゃないこともあるだろうが違和感の正体が掴めない。もっとも、そんなスレたことを考えるのは僕だけか。

そんなモヤモヤを抱えつつ神戸の地を目指す。しかし、これほどタイトなスケジュールはそろそろ限界に近づいている。

良くも悪くも、

ぼくは大人になった。


18年ぶりに新神戸駅に降り立つ。あの日もそうだったが、のんびり観光などする間もない。ライヴが終わればすぐまたここへ戻る。

会場は神戸国際会館こくさいホール。

3階席?それがなんだ。みんな席位置気にしすぎる。それがファン心理?もはや、何もいうまい。

10年一昔。10年前の今日は福岡でのライヴ、藤田(顥 Gt)くん新加入のお披露目トゥワーだった。現在では欠かせない存在。もちろん、誰一人。いちばんのご贔屓は沼くん(深沼元昭 Gt)なのに、最近は藤田くんばかり追ってしまう。

もっとも、メンバー全員等しく見てはいるつもりだが。


定刻を回りライヴが始まる。今日を含めあと2本。構成が大きく変わるはずはない。例えばセットリストなんて、ネットサーフすればいくらでも溢れている。他会場で披露された今トゥワー演目の曲が聴けたらいいな。MCも基本線は同じだろうから、ご当地ネタを楽しみに。

今日を除けばあとは千秋楽の東京のみなので、おそらく大多数のファンが一度は今回のライヴ経験済みかと推測できる。彼らの関心ごとは当日の衣装のよう。ライダースなのか?グレーのジャケットなのか?どっちだっていいよとはならないのか、みんなは。

ただ、6年前に“シン化”してからはライタースが代名詞。見たことないファンはやっぱり見たいんだろう。

ちなみに、この日の僕のいでたちは熊本公演、福岡公演参加時のハイブリッド。(その情報要らんわ

いつものようにメンバーがスタンバイするとほどなくあの人が登場。注目の衣装、今夜はライダースジャケット。

九州シリーズから約2ヶ月空いた。この夜は全体を見渡せる、俯瞰してみれる場所。

セットリストは熊本と同じ。前回までとは違うポイントでグッときた。思いが熟成した?

『禅ビート』、長引くウクライナ情勢。背後にウクライナ国旗が掲げられ、ライトもウクライナカラー。福岡以降、どこかの他の会場でも見られたか?

ご当地MCとしては、阪神淡路大震災の翌年、被災したここ、国際会館の代わりに神戸文化ホールでライヴを演ったこと、その3年後再建した国際会館で復興を願ったライヴを行ったこと、その時の想いは忘れていない、などが語られた。当時の神戸ライヴに参加はしてないがそこに熊本地震の記憶が重なる。『La Vita E Bella』毎回胸を打つ。

毎回お馴染み“もっと上げて!”に加え今回は“もっと下げて!”ジェスチャーも。

注目はアンコール1曲目で今夜トゥワー初演奏の『星の下 路の上』。

曲後に赤いヤツ(ストラト)を渡そうとしたローディーさんがいったん制せられる姿も。

この曲は、僕たちのデヴュー曲です。

この一言のために。

『星の下』は追加された曲で、それまでのどの会場よりも1曲多い。そして、元春劇場(次どうする?的な小芝居)も。

同じ曲を同じ順番で演っても毎回違う。それはライヴが生み出すケミストリーで、醍醐味でもある。


これはまったくの余談だが、終演後に新神戸駅へ向かうタクシーでドライバーさんがTHE BANDを聴いていて、

とてもいい感じ〜♪


オフィシャルフォトグラファーのアライさんが場内エスカレーターでホールへ向かう観客の姿を撮ってらしたけど、どこかで使われるのかな?


かつて、故プリンスがブルース・スプリングスティーンのステージを観て、「現役最高のロックンロールパフォーマー」だと言った。

その言葉を現在の佐野元春に贈りたい。

この夜も素晴らしかった。


僕らがいるこの場所で
また今日も一日が過ぎてゆく
また君に会えるのは
いつのことになるだろう
(黄金色の天使 / COYOTE 2007)




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