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夫婦検定 〜次こそは

「(ひとりで)石垣島に行きたい」
と妻は言った。

"オレは家事育児を手伝わへん代わりに、何も言わへんやろ?"
を決めゼリフとして、時折謎にドヤってくる夫は、いつものように
「ええやん。行っておいでや。」
と言った。
(ここぞとばかりに「オレは来月沖縄行くし!」と、自分の予定を告げるのを忘れないのも、いつものことだった。)

数日後、夫が
「ほんで、石垣に何しに行くん?誰と行くん?」
と聞いてきた。

不意をつかれた妻は、言い淀んだ。
「いや、えーっと、なんて言うか…」


今回の旅の目的は、究極の自己愛を得ることだった。
「"わたしに還る"がコンセプトの動画撮影プロジェクトに参加する」
と答えるのを躊躇ってしまった。
妻は"仕事に繋がる・知識が増える"など、いわゆる"役に立つ・利益がある"こと以外にお金(例え自分のお金でも)や時間を使うことに、拭い去れない罪悪感を持っている。

目的も同行者も答えない、怪しすぎる妻に、夫はそれ以上何も聞かなかった。
妻は、助かったと思う反面、本当に私に興味がないのだな、とも思った。

旅の前日、今度は子供が聞いた。
「お母さん、石垣に、なにしに行くん?」

なんと答えようかと考える間もなく、夫が言った。
「いつもオンラインで勉強してる仲間とのオフ会やろ?」

。。。。。。。。。。。。。。


石垣島で出会った素敵なご夫婦にこの話をしたら、奥様が思いがけないことを言った。
「ご主人、助け船を出してくれたんだね♪」

え? たすけぶね?

いやいや、あの人は、
デリカシーがなくて
私に関心がなくて
ちっとも優しくなんてなくて
、、、
理解が追いつかずに頭がグルグルする妻。

素敵な奥様の意見はこうだ。
「夫は妻を全面的に信頼している。理由を言いにくそうだから、代わりに子供が納得するよう答えてくれた」→A

一方、妻はこう思っていた。
「勝手に理由を決めつけて思い込みの激しい人だなぁ。ま、いっか、ラッキー。」→B

真実がどちらかは、夫に聞かなければわからないが、そんな必要はない。
Aと受け取る妻は夫に感謝し、Bの妻は当然感謝などしない。
A妻とB妻の、次の行動が違うのは明らかだ。
感謝のあるA妻は夫に優しい言動となり、気分が良くなる夫は、また妻に優しくなる。。


【思考の現実化】
とは、このことだ。

夫は優しくない
と決めつけている妻には、夫の優しさは見えず聞こえず、それを育む態度も取れない。

やはり人は、自分が見たいように見て、聞きたいようにしか聞かない。

次の夫婦検定には合格したい。。。

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