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M&Aクラウドの新事業部「M&A Cloud Advisory Partners」を設立しました!!

M&Aクラウドの村上です。
今回、企業成長に向けたM&Aや資金調達、資本業務提携等のアライアンスをハンズオンで支援する新事業部「M&A Cloud Advisory Partners」(以下、MACAP)を設立しました。

「M&A Cloud Advisory Partners」の設立について、弊社代表の及川も想いを綴っているのでまだ見てない人はこちらもどうぞ。

MACAP設立の背景

昨今、スタートアップの増加により、エンジェル投資家やベンチャーキャピタル(VC)の活動も活性化され、より一層日本でも起業のハードルが下がってきております。
一方で、大型の資金調達や大手企業との資本提携等、企業成長を目指したM&Aや資本戦略に関するノウハウや情報の開示は限られています

M&Aクラウドは2018年より、買い手の顔が見えるM&Aマッチングプラットフォームとして「M&Aクラウド」を提供開始し、これまで買い手は350社、売り手は4,000社を超える企業にご利用をいただくなど、国内でも有数のM&Aプラットフォームとして成約実績を積み上げてまいりました。

プラットフォームの提供によりM&Aのハードルが下がったものの、特に売り手側はM&Aが初めての場合、ノウハウや経験がないためM&A戦略の立案、実行に課題を感じるケースも少なくありません

スタートアップM&Aは、足元の売上や利益だけではなく将来成長性・革新性・技術優位性など多角的な視点で捉え、市況やトレンドなどを抑えた上で企業価値評価や契約条件を設計する必要があります

「MACAP」は、その難易度の高さからまだ一般的ではないスタートアップM&Aを中心に、新たな成長を目指したアライアンスをハンズオンで支援し、企業の成長に貢献していきたいという想いから、今回の設立に至りました。

また、事業承継M&Aでは対象会社が安定的なキャッシュフローを生んでおり、価値評価の際にはざっくりEBITDAの5倍程度や、年買法といったわかりやすい手法がありますが、社歴が短く赤字であることが多いスタートアップにはそういった手法は適用しづらいのが現状です。

事業計画をベースにDCFで将来成長性を織り込んだ価値評価をしようにも、事業計画はバラ色であることが常であり、適切な割引率の設定も簡単ではありません。

MACAPでは価値評価や契約条件などを含めたスタートアップM&Aの型を創り出し、発信することで新しい市場形成にも貢献したいと考えております。

記念すべきMACAP第一号案件

「MACAP」の第一号案件として、株式会社ディー・エヌ・エー(以下DeNA)による株式会社スポーツクラブ相模原(以下スポーツクラブ相模原)への資本参加を支援しました

スポーツクラブ相模原が運営するプロサッカーチーム「SC相模原」は、2008年に元Jリーガーの望月重良氏が神奈川県社会人リーグ3部のクラブとして創設後、わずか6年でJ3リーグへ昇格し、さらに今年J2リーグへの昇格を果たした日本では珍しいプロサッカー選手が個人で設立したクラブです。

望月氏といえば、日本代表として2000年に行われたアジアカップ決勝戦で決勝ゴールをあげ、日本を優勝に導いた立役者として印象に残っている方も多いのではないでしょうか。

最近だと本田圭佑氏が2020年にサッカーチーム「ONE TOKYO(現Edo All United)」を設立し、Jリーグ入りを目指すと話題になりましたが、実は望月氏はその12年も前にゼロからSC相模原を立ち上げ、Jリーグ入りだけでなく、J2昇格まで導いております

一方で、望月氏は「SC相模原」を地域コミュニティ活性化の起爆剤とし、Jリーグだけでなく、ACLで優勝できるアジアを代表するビッグクラブにしたいという想いから、チームだけではなく、企業としての基盤強化やホームタウンである相模原市とのさらなる連携に向けて、プロスポーツ運営のノウハウや経験のある企業とのアライアンスが欠かせないと考えておりました。

「MACAP」は、このような背景を受け、2011年12月のプロ野球参入を皮切りに、長距離陸上、プロバスケットボールなどスポーツ事業の取り組みを広げ、チーム運営のみならずスタジアムや街づくりへの発展に貢献するDeNAがアライアンスパートナーとして最適と考え、本ディールを支援させていただきました。

両社は今後、DeNAが「横浜DeNAベイスターズ」や「川崎ブレイブサンダース」を通じて培ってきたプロスポーツマネージメントのノウハウを生かし、「SC相模原」のチームやビジネス力の強化、試合観戦を中心としたエンターテインメント性の向上、ホームタウンを中心とした地域への貢献拡大を目指す、としており、両者が力を合わせることでSC相模原は将来日本を代表するビッククラブに成長できると確信しています

M&Aは「ドラマ」だ

資金調達やM&Aなどのディールは「ドラマ」だとよく言われます。
会社は創業者や経営者の生き写しであり、特にスタートアップを含む中小企業はその人の想いや生き方が色濃く反映されています

また、スタートアップがジェットコースターのようだと言われるように、M&Aのプロセスにおいても何事もなくスムーズに進むケースは稀で、そのほとんどがジェットコースターのようにアップダウンを繰り返しながら進んでいきます。

ほとんどの人にとってM&Aは初めての経験であることが多く、企業価値評価のロジックや株式譲渡/事業譲渡などの譲渡スキーム、アーンアウトやロックアップなどの契約条件は法律、会計、税務などの様々な観点で論点を整理しながら進める必要があり、初めての方が独自で成約まで辿り着くには困難を極めます

そのような論点を1つずつ整理し、慎重に潰していく中でも、特に売り手の場合は一生懸命創り上げてきた会社だからこそM&Aを進める中で様々な感情が湧き上がってきますし、ロジックだけでは進めることができない局面というのもいくつも存在します

そういった局面において、M&Aアドバイザーに求められるのはM&Aに関連するナレッジはだけでなく、どんな状況になっても冷静に現状分析をし、売り手、買い手、専門家(弁護士/会計士)などの関係者をまとめあげる胆力と、クライアントのパートナーとして想いを実現するんだという強い意思が必要になります

どんなM&Aにも越えなければならない壁はいくつもありますが、そういった壁を1つ1つクライアントと共に乗り越え、成約した時にクライアントに「M&Aという選択をとって良かった。ありがとう」と感謝してもらえるのは何事にも変えられない喜びがあります。

MACAPを支えるM&Aプロフェッショナル

MACAPのメンバーは私以外のM&Aアドバイザーとして投資銀行出身の岸、三浦、総合商社出身の福田、源、アソシエイトの神原の合計6名で構成されています。

M&Aアドバイザーは全員前職でM&A関連業務に従事しており、プロフェッショナルファームや大企業でM&Aノウハウを身につけているため、M&Aのバックグラウンドをしっかりと持った精鋭揃いとなっています。

M&Aアドバイザーという職業は、高度なスキルや経験が必要とされる一方で資格や許認可を取得する必要がないため、M&Aアドバイザーのクオリティにばらつきがあり、クライアントが満足するサービスが受けられないことがよく問題になりますが、MACAPは提供するサービスのクオリティにこだわっており、M&Aを生業にしてきた経験豊富なM&Aアドバイザーがしっかりとサポートするので安心してお取引を実行していただけます

また、M&A経験を有しながらもメンバーの平均年齢も30歳前後と若く、ITリテラシーが高いためスタートアップの事業理解が早く、MACAPのエグゼキューションプロセスのテクノロジー化もガンガン進めてくれています。

若手のプレイヤーが少なく、事業承継がメインストリームの中小M&A業界においては、ITリテラシーが高いM&Aアドバイザーは希少な存在だと思います。

加えて、スタートアップは事業承継とは違い、営業利益が安定的に出ていたり純資産が潤沢に積みあがっているわけではなく、社歴も短く赤字であり、売上高やKPIの成長性などに価値が依存してしまうため、事業をちゃんと理解したうえでどう価値評価するのか、買い手/売り手がそれぞれwin-winとなるためにどのようなスキーム、契約条件が適正なのかをより一層見極める必要があり、MACAPではクライアントにしっかりと寄り添い伴走することで最適なソリューションを提供しています

若くてITリテラシーが高く、M&Aに精通しているメンバーが多いことがMACAPの特徴であり、我々がスタートアップM&Aにおいて価値提供できている所以かと思います。

MACAPのストロングポイント

MACAPでは、M&Aクラウドのプラットフォーム事業で培ったテクノロジーやデータを存分に活かした先進的なアドバイザリーファームを目指しており、前述したプロフェッショナル人材が揃っているという強み以外にも、大きく以下の2つが強みとして挙げられます。

・テクノロジー/データドリブン
・部門関連携によるシナジー

テクノロジー/データドリブン

プラットフォームでは日々売り手と買い手がマッチング・交渉・成約をしております。
一例を挙げると、そこで培ったマッチングデータや買収ニーズなどを基に、業種やワードを指定すると買い手候補リストを半自動で作成する機能が実装されており、M&Aアドバイザーはその機能を使うことで簡単に売り手向けに買い手候補を提示することができます。

また、「Zapier」というiPaaSを使ってSlack、Gmail、Salesforceを連携させて情報の受け渡しや通知を自動化したり、Salesforceに蓄積したデータを「Redash」というBIツールを使ってデータを抽出/分析するということを、エンジニアではなくM&Aアドバイザー自身が率先して行っています

部門関連携によるシナジー

社内ハッカソンを行って開発チームと一緒に考案した機能を実装したり、プラットフォーム事業部のカスタマーサクセス部門と日々情報交換して、案件の授受や案件に対する最適なチームの構築、新サービスの組成などもしております。

このように他部署や開発チームと常に連携しながらテクノロジーを積極的に活用することで、部門間シナジーを発現させながら全社一丸で戦えていることが競争力の源泉の1つになっているのだと強く感じております。

セクショナリズムや個人のインセンティブ文化が強いM&A業界において、ここまでテクノロジードリブンかつ部門の壁を越えた結束力を持った組織をつくれている弊社は稀有な存在だと自負しております。

MACAPで活躍したい人集まれ!

MACAPでは、資金調達やM&Aを通じてスタートアップを中心としたたくさんの経営者と一緒に仕事ができるので、将来起業したい、CXOやVCでキャピタリストとしてスタートアップ業界で活躍したい、という方には最適な環境だと考えています

特にM&Aだけでなく、資金調達支援ができるのでスタートアップファイナンスの経験が積めることと、何よりプラットフォームを持っているため、プラットフォームで蓄積されたデータ、ノウハウを活用し、テクノロジーを導入してM&Aをアップデートしようという文化が根付いているのが従来のアドバイザリーファームと一線を画している部分かなと思います。

単なるM&Aブティック、ITスタートアップではなく、M&A×ITが融合した先進的なファームであり、新興市場であるスタートアップM&Aを開拓しているので、純粋にめちゃくちゃ刺激的かつ面白いです。新しい価値を生み出すって楽しい

MACAPが目指す未来

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MACAPでは、スタートアップM&Aのオピニオンリーダーとして企業成長をハンズオンで支援し、スターアットアップM&Aという新しい市場形成に貢献していきたいと考えています。

MACAPで活躍してくれるメンバーには、資金調達やM&Aを通じてスタートアップへの理解を深め、自己成長を実現し、その後起業したり、CXO、キャピタリストとしてスタートアップM&Aの当事者になることで「M&Aクラウドマフィア」としてより市場の活性化に貢献してくれると嬉しいです

リクルート出身の起業家がたくさんいるように、M&Aクラウド出身の起業家、CXO、キャピタリストがスタートアップ業界を席巻し、「イケてるスタートアップには絶対M&Aクラウドの人いるよね」というような世界が作れたら最高だと考えています。

もちろん弊社には「テクノロジーの力でM&Aに流通革命を」という大きなミッションがありますし、10兆円企業となるべく全社で日々奮闘しておりますので、弊社でとことんやり抜いていただくのも歓迎です。

これからもM&AクラウドならびにMACAPの応援をどうぞよろしくお願いします!!

株式会社M&Aクラウド
MACAP事業本部 本部長 村上 祐也
東北大学を卒業後、東京大学大学院へ進学。在学中にスイス連邦工科大学チューリヒ校(ETH)へ留学。大学院を卒業後、新卒で野村證券株式会社へ入社。 インベストメント・バンキング部門にて、インダストリアルズやコンシューマー、ヘルスケア業界の企業に対するM&AやIPO等の提案やエグゼキューションに従事。 2019年1月にM&Aクラウドへ入社。M&Aクラウドでは数億円〜十億円超の資金調達やM&Aを手がける一方で、M&Aアドバイザリー事業部の立ち上げを担当し、事業の拡大に伴い2021年2月にMACAP事業本部を設立。

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