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とべ動物園のサルたち⑧「ボンネットモンキー」

ボンネットモンキー
Macaca radiata
 Bonnet monkey
 ヒヒ比較舎の4種に別れを告げると、次はサル比較舎。ここからしばらくマカク属のサルが続く。トップバッターはまるでふざけているようなてっぺん分けの頭を持つ、ボンネットモンキーだ。マカク属の仲間はヒヒの仲間に比べて体が小さいためか、ケージも少し小さめ。そのケージに10数頭が体を寄せ合って窮屈そうに生活している。もっとも、この体を寄せ合う様子はなにも住んでいるところが狭いからではなく、彼らの習性だ。生息しているインド半島の南部の森林地帯には、トラやジャッカルなど彼らを捕食する肉食獣が多く、単独行動にはリスクが伴うための習性だと考えられている。大人のオスがこのようにくっつきあって生活している様子は、同じマカクの仲間でもニホンザルなどではなかなか見られない光景だ。生息地域が、ハヌマンラングール、シシオザルと重なっている為か、マカクの仲間にしては樹上性が高い。1日の9割は樹の上だとか。食物としているのは主に草木の種子や葉だが、トカゲやバッタなどの小動物も大好物で、よく食べる。


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