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北コースの見どころ②|千保川の跡を辿る

頭上すれすれを通る横断橋。
京町に建つ「のと銘木店」の裏路地を歩いていると、突如として現れます。
地形の高低差からつくられるこの風景はどこか異世界のよう。

色々と調べてみると、このあたり一体はかつて千保川の河岸だったようです。現在でこそ、千保川は高い護岸が施されていますが、かつては船が着けられるようなゆるやかな土手になっていたのでしょうか。
河岸の跡は、航空写真で見るとくっきりとわかります。

↑街区内を南北に走る不自然な境界線(大町付近)

この河岸跡の裏路地には、各家のおしり側が面しており、裏庭を使って素敵な菜園にされている風景も。

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こうしてかつて川底だった一帯は、現在でこそ住宅地になっていますが、それ以前は銅器工場をはじめ、捺染工場、紡績工場、瓦斯事業所など、主要な大工場が立地していました。
特に、捺染業は多くの水を使用するので多くの捺染工場が川沿いに立地し、一時期には日本一の生産量を誇っていました。

そういったことを知ると、高岡の地場産業は千保川とともに発展を遂げたと言っても過言ではありません。

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↑1970年頃の京町。陽光プリントや中越可鍛株式会社などの工場が立地している(ゼンリン住宅地図,1970年)

まちあるき当日(10月23日)は、こうした地形からもまちの構造や歴史を楽しみたいと思います。ご参加お待ちしています。



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