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自作キーボード(Mint60)を作ってみた

今回初めて自作キーボード(Mint60)に手を出してみたので、noteに纏めてみました。
※この記事も出来上がったMint60で入力して作成しています。

1.自作キーボードに手を出した切っ掛け

テレワーク用に会社から貸与されたノートPCに自前のキーボードをつなげて業務を行っていたのだが、微妙な使いづらさが気になっており、新しいのを購入しようと考えていました。
左右分割型キーボードが前々から気になっていたので、Amazonを見て回っていたが、そもそも数がそんなに無く今一つ決め手になるものが無く購入を迷っていた所、友人から折角だから自作に手を出してみたらという謎の誘いを受け自作キーボードに挑戦してみようと、舵を切り始めました。

2.Mint60を選んだ理由

まず自作キーボードについて軽く調べてみると、基盤やプレートなどキット化されたものは有るが、それ以外にキースイッチやキーキャップの用意しないといけない。Pro Microというマイコンにキーマップを書き込まないといけない等、色々面倒くさそうだなぁというのが最初の印象。
実際自作キーボードには、どんなキットが有るのか、遊舎工房(https://yushakobo.jp/)とBOOTH(https://booth.pm/ja)で調べていましたが、何だかんだと回っているうちに、ゆかりキーボードファクトリーのMint60にたどり着きました。

https://eucalyn.shop/

購入を決めた最大の決め手は、とりあえずこれ買っとけば全部用意されているというわかりやすさと、Pro Microに初期キーマップが導入されている点でした。キースイッチ、キーキャップの種類が選べるのですが、キースイッチをGateron Brown、キーキャップをABS Dark Knightにしました。
またキット以外に半田ごてやハンダなどの電子工作に必要な道具も購入しときました。

3.作成記録

ここからは実際にMint60を作成した内容になります。ちょこちょこ作成途中の写真も載せていきます。また作成方法を1から10まで細かく説明してませんので、作成する際は本家のビルドガイド(http://eucalyn.hatenadiary.jp/entry/how-to-build-mint60)を参照して下さい。

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↑の写真はキットの中身、キースイッチは、購入した物以外のスイッチもサンプルとして入っていました。(色々整理したので送付当時と様子は変わってます、左下のエポキシ樹脂とマスキングテープは別途用意)

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Pro MicroのUSB差込口はモゲ易いという噂が有り、自作キーボードの作成記事を見ていると大体の人が、USB差込口の周りをエポキシ樹脂で固めていたので、実施してみました。

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ダイオードを実装した所。基盤のダイオードを差し込むところに、極性と番号が記載されているので、それをもとにダイオードの線を曲げて差し込んでいきました。写真ではかなり大雑把に差し込んでますが、もっと基盤に密着させる感じで線を曲げて差し込んだ方が良いです。また私は全部差し込んでから半田付けをしましたが、意外に線が邪魔くさいので列ごとにダイオードを挿して半田付けした方がやり易かったと思います。
その後、左右のキーボードを繋ぐためのTRRSコネクタ、Pro Microのキーマップを書き換える時に使用するタクトスイッチを取り付けました。

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ProMicro用ピンヘッダ取り付けの際に、向きに気を付ける必要が有りピンの長さが短い方を基盤側に差し込んで半田付けを実施。

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間をすっ飛ばして、基盤にスタビライザーを取り付けキースイッチを取り付けるためにプレートに仮組したところです。スタビライザーは最初に針金が有る方のツメを基盤に引っかけて、反対側を押し込むとつけやすいです。ただ裏から押し返すと意外に緩まりやすいので、注意が必要。
プレートとキースイッチを付けてるときに何故か浮くなぁと思ってたら、スタビライザーが緩まって浮いていた所為ということが有りました。
この後キースイッチとProMicroを半田付けして取り付けていきます。

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キーボードの裏側にLEDを取り付けるのですが、ビルドガイド内に、

“下から2行目(ZやNキーの行)は下記の通りLEDを実装するのですが、LEDテープにピンが刺さるとキーボードの挙動がおかしくなることがあるため、この行の突き出したピンは切っておいた方が良いです。 (追記終わり)”

と記載が有ったため、最初にLEDの接点になりそうな部分の裏面に紙を張り付けておけば何とかなるだろうと思っていました。しかし最後にキーの入力チェックをしていると裏にLEDが来る列の挙動がおかしかったので、LEDの所為かと思い調べてみたら案の定LEDの所為でした。結局裏の接着面に全部紙を張り付けたら正常にキーが反応したので、LED接着面のテープは外さないで実装した方が良さそうです。マスキングテープで軽く止めておけば、最終的にプレートで挟まるので、問題ないです。

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アクリルプレートを組み立ててケースを完成させた所。アクリルプレートに一部細くて折れやすそうな箇所が有るので、そこに気を付けつつネジを締めていけば完成します。

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最後にキーキャップを付けて完成。デフォルトのキーマップは紙に印刷されている通りなので、それに合うようにキーキャップを探して取り付けていきます。一部印刷内容とキーキャップが一致していないところは、仕様です。代用のキーキャップについては、ショップページのサンプル画像を参考にしました。ProMicroに既にキーマップが入っているので後はPCに接続すれば利用可能です。
ブラウザ上でキー入力を確認できるサイトを使って、すべてのキーが正常に入力できるか確認を行いました。私はこの時に先述の通りLEDが原因による異常挙動を確認し修正しました。私は最後の最後でキー入力の確認をしましたが、出来ればキースイッチとProMicroを半田付けし、LEDを付けたところで、入力確認をした方が面倒が少ないです。

4.Mint60を自作してみた感想

元々工学系の学校に通っており電子工作自体の経験がある為、基盤への半田付け自体については特に苦労はなかったです。(まぁ十数年も前の話なのでそれなりのブランクは有りましたが・・・。) ただダイオード、キースイッチ等々部品点数が多いのが大変でした。何だかんだと、完成までトータル8時間くらいかかってしましました。
基本的にビルドガイドが分かり易かったので、手順が分からなくて製作に詰まるという事はなかったです。

5.自作キーボード使ってみた感想

今更ですがこのキーボード英字配列です・・・。色々と前のキーボードと違うので慣れるまで時間がかかりそうだけど、この記事を作れる程度には慣れてきました。左右分離型の恩恵は、今凄い感じています。今までキーボードは文書作成していると如何しても肩が窄まってしまって、長時間入力していると疲れて来てしまうが、分離型は左右の距離を話して入力できるので、肩が広がって疲れにくいです。

正直コスパ的な面を言えば市販品で安いキーボードはあるので、特徴的な形のキーボードを使いたいとか、場所によってキースイッチの種類を変えてカスタマイズしたい、個性的なキーキャップを使いたいといった希望が無ければ、わざわざ自作に手を出す必要はないですが、自作は自作で面白いなぁと思いました。
もし次に手を出すとしたらテンキー自作キットか、キー数の少ない自作キットを作成してゲーム用の特殊キーボードを作るのも面白いかなぁと考えてます。

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