色褪せない思いド

思い出の店舗

〝ミスタードーナツ〟といえば?

思い出すのは、今はなき故郷にあった店舗だ。今でこそ、ファーストフード店やチェーン店が出来たとある田舎街。縦長の小さな店内には、木のテーブルと椅子、そしてラジオのようなBGM。数十年前の光景が、今も鮮明に目に浮かぶ。どれにしようか決めるのには、毎回時間がかかるタイプだった笑。

小学校の教室で皆で食べた

おたのしみ会といえば、担任の先生が1人に1つ配ってくれたのがミスタードーナツだった。先生の机に箱いっぱい並べられ、じゃんけん大会が繰り広げられる。あの光景は未だに忘れられず、昔懐かしい仲間たちで集まると決まって盛り上がる話題の1つだ。大人になってから、「なぜミスタードーナツだったのか?」当時の担任の先生に同窓会で聞いたところ子ども達が喜び、手頃な価格だったからだとか。

お供えものにも

一昨年90歳で亡くなった祖母は、オールドファッションが好きだった。新しいもの好きで、飲茶セットが出たばかりの頃はどれにしようか嬉しそうに選んでいた。そして、決まって食後にオールドファッションを食べていた。

祖母が亡くなった際、火葬当日に叔父に頼まれオールドファッションを沢山買いに走った。叔父は沢山いれてあげたかったようだが、棺の中には1つだけ。今でも、決まって仏壇にお供えしている。

わたしの中で、色々な思い出が蘇るミスタードーナツ。幼少期の思い出が詰まったお店が今も健在するのは、とても嬉しい。これからは、自分の家族と思い出を作っていく。また10年後にでも、ミスタードーナツの思い出を綴りたい。