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中国茶館の楽しみかた
最近増えてる中国茶館
最近、結婚をした。妻は中国茶が好きなようで、「中国茶館」に触れる機会が突如として増えた。
最近、日本でも増えている「茶館」。中国現地の茶葉をその場で煎じて飲める喫茶空間のことだ。これまで個人的主観では茶館という文化すら知らなかったし、お茶好きのおしゃれな人が行くところの印象で、少し敷居が高い印象があった。日本人にとって市民権をまだまだ得ているとは言えないのが茶館だ。
初めのうちは戸惑いを覚えることもしばしば。子どものころ友人に勧められた洋楽バンドや洋画が理解しづらくて楽しみきれていない感覚に近い。
中国茶館で戸惑ったこと、慣れてくると楽しいよ、という中国茶館ビギナーの感想を書いてみる。
中国茶は値段が高い気がした
日本にある中国茶館では、たいていが600-1500円くらいで1種類のお茶を楽しむことになる。
喫茶店やカフェでコーヒーや紅茶を
楽しむとなると500-700円が相場
といったところで、
高くても1,000円で収まるかなといった印象。
そんな金銭感覚を持った自分からすれば、
なんとなく割高に感じるものだ。
いざメニューが届いてみると、
熱湯の入ったやかんと茶葉、
そして湯呑みや急須などの
茶器一式が届けられる。
カフェでマグカップが届くのとは
違うのだなと感じる。
しかし、同時にお湯と茶葉と愉快な仲間たちがやってきた感覚にもなる。茶葉もいくら輸入品だから割高になるとはいえ、それにお湯がついてくるだけで結構な値段がするものなのだなと感じた。
カフェと茶館は飲む量が違う!
なんとなく茶館はお茶の通のおしゃれなマダムや女子が行くところで、お得感がないものなのかなと思っていた。その割にはカフェよりもなんだか雑多な雰囲気もある。茶館のコストパフォーマンスについてもやまやしていると、とある茶館の店主が教えてくれた。
「お茶は5煎目くらいから本来の品質がわかるものなんですよ。お客様の中には2杯くらいでお腹いっぱいになる人がいるんですけど、すごく勿体無い気がしちゃって。」
あ!そんなに飲んでいいのか。カフェでコーヒーのおかわりと言えば2杯、多くても3杯くらい。それ以上飲むのは卑しい気がして、少し気が引けていた。
茶館はそもそも飲む量が違うし、長い時間話したり、ぼーっとする場所のようだ。そう考えると、気取った茶館のイメージは消え、すごく親しみが湧いてきた。
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茶器に目が行き始める
カフェとは別物の長い時間ゆっくりする場所と考えると、一気に親しみが湧いてきて、店内を見渡す余裕が出てくる。
まずは茶器。茶器がいざずらりと並ぶと、なんだかイギリスのアフタヌーンティみたいにティーセレモニー的なものが始まるワクワクに似た感情が起こる。日本の茶道と似ている部分と異国文化を触れている部分の両方が味わえる。
お盆は茶盤(ちゃばん)と呼ばれ、お湯を入れたり温めるのに使うため2重構造でお湯を捨てられるようになっている。
日本でいうところの急須(きゅうす)も茶壷(ちゅふう)と呼ばれ、100mlくらいしか入らない小ぶりなものが多い。
茶さじも日本だとスプーンの形をよく見るが、中国茶館では耳かきの大きいような形をよく見かける。茶さじにはこだわりの装飾がほどこされ、店の趣向を垣間見ることができる。
出来上がったお茶を入れておく茶海(ちゃかい)も必需品のようだ。
湯呑みもおちょこのような茶杯(ちゃはい)や、蓋がついている蓋碗(がいわん)、香りを味わうための細長い聞香杯(もうこはい)もあったりする。
コーヒー屋の食器と同じで茶器は店の個性が現れる逸品。茶器を見ながら店員さんの性格や人柄に想像を膨らませるのもおすすめ。
気取らない茶館
茶器以外にもお茶うけのお菓子や、アルコールやフードメニューのある店、北京、広東、台湾など中国の地方によっても扱う茶葉の違いや形式が少しづつ違うようだ。ハマりだしたら沼は深いはず。
特に中華街や都会の茶館は茶館慣れした人向けの店が多い印象。地方や個人経営のところのほうが、親切に淹れ方や飲み頃などを教えてくれる。初心者には優しそうな地方の茶館がおすすめ。
友人に「中国茶館に行ってみようよ!」と言われたら、
ひとまず、のんびり5,6杯煎じる気持ちで行ってみよう。
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