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Talker#01 | 釘宮葵(合同会社十色)

合同会社十色は、大宮から車で20分ほどの見沼で「農業体験イベントの企画・主催」と「とうがらし専門農園」を主催する3人組の会社です。今回はそのお一人、釘宮さんに会場でお話しいただきました。


TalkTimeの様子

Talk Time

結局自分はどこにいても自分なんだ

仕事に忙殺されていた20代に、このままじゃダメだと、海外ボランティアプログラムに身一つで飛び込むような、一直線に進む性格の釘宮さん。環境も文化も言葉も違う場所で気づいたことは「結局自分はどこにいても自分なんだな」ということでした。自分の悩み、苦手なことはどこに居ても変わらないこと。そして、自分でも気づかない部分が長所になったり短所になったり。そんな自分と他者で補い合えることを実感し、誰でも誰かのヒーローになれるんだと思ったそうです。

TalkTimeの様子

農業に少しずつ惹かれていった

釘宮:農業への入り口は、友人から農業体験に誘われたこと。仕事の息抜きに、3ヶ月に一回程度参加しながら過ごしていた中で、NPO法人の農業アルバイト募集を見つけたとき「興味あるな」という気軽な思いから、当時はまだ世に浸透していなかったダブルワークを会社に交渉して始めました。 
週1回は福祉農園で農業、それ以外は都内でバリバリとPCを広げて働く日常。2つの働き方の差が激しく、農業の手触りがあるものしかない豊かさ、泥だらけで働くことの魅力に少しずつ惹かれていき、出産・育休などを挟み、気づけばダブルワークで8年ほど経過しつつ、地元に根づいて働きたいという思いをずっと抱えていました。

今やらないと、一生やらないんじゃないかと思った

釘宮:「コロナ禍」の閉塞感が一番の要因でした。
自宅から一歩も出ず、画面の中で次々と流れていく仕事。四角い箱の中に閉じ込められた感覚、部屋を出たら次は母親としての仕事が待っていて、隙間時間が無い状況に知らず知らず心が沈んでいました。「こんな状況を誰が予測したんだろうか。やりたいことは今やらないと、一生やれないんじゃないか」と思い立ち、仕事を辞める決心をしたと語る釘宮さん。
2020年10月に共同しているサカールさんと独立への思いが重なり、勢いよく2021年3月に起業しました。

取材時の様子。お二人のコンビネーションが素敵でした。

見沼の環境を守りたい 見沼で活躍する人を増やしたい

釘宮:農地を持続的に使えるよう、⽣物多様性の観点から、農薬・化学肥料を使⽤しない農法を選択しています。子どもたちと生き物探しを楽しみながら、この生き物がいるから田んぼが守られているんだよと教えたり、今ある環境を次世代へ残していきたいです。
また、ダブルワーク中につながりのできた福祉施設と連携して、多様な方に農作業を依頼したり、育児中の方、高齢の方など多くの方を受け入れられるように、色々な働き方に対応して、多くの方の活躍の場であればと考えています。

見沼の風景(スライドより抜粋)

合言葉「畑はエンターテイメント」

釘宮:農作業は「どろんこ」「生き物」「雑草」など本筋ではないところに楽しみがあります。農業体験のイベントでは、自然って楽しいなって思ってもらえるように工夫しています。子どもだけでなく、お父さんが泥だらけになっているような、大人が夢中になって楽しんでいる姿を見ると嬉しいです。
日本ではあまり生産されていない唐辛子を約50種作っていて、生産地だからこそできる唐辛子の生食を伝えていきたいと思っています。また、日本に住む海外の方向けの国際交流の場ともなればと考えたり、将来的には世界進出を目指していて、世界にも雇用を作って行きたいという野望を抱えています。

泥まみれの様子(スライドより抜粋)
カラフルな唐辛子(スライドより抜粋)

Instagram @toiro.farm


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