いしのまきNPOセンターさんにインタビュー




はじめに

こんにちは。今回まちと人とのインターンシップに参加させていただいた笹野弘行です。今回私は、いしのまきNPOセンターさんの保原和久さんへのインタビューを記事にまとめました。いしのまきNPOセンターさんは、NPO法人ができ始めた2001年から活動されており、東日本大震災の時にもご活躍されたNPO法人さんです。

インタビュー

Q.設立に至った経緯をお教えください。
A.NPO法人は、阪神淡路大震災の時に個人ボランティアを受け入れることが困難だったことを背景として、その後、法整備が進み1998年に特定非営利活動促進法(NPO法)が施行されて誕生しました。その後、各自治体によりNPO活動を促進するための拠点施設の設置が始まり石巻市でも2000年に「市民活動を支援するための中間支援組織」として「石巻市NPO支援オフィス」が設置されました。その運営委託を依頼されると同時に設立したのが「NPO法人いしのまきNPOセンター」です。 中間支援とは「NPOのためのNPO」と呼ばれ、石巻市で活動するNPOに対してさまざまな支援を行っています。また、石巻市には「石巻市市民公益活動団体登録制度」が設けられており、現在約200の団体が登録し活動しています。そして、その活動分野は社会福祉(子ども、高齢者、障がい者他)や地域社会(まちおこし、清掃活動他)など50以上に渡り、様々な分野で活動されています。

Q.災害が背景にあって設立されたのですね。東日本大震災の時の当時の状況や活動内容をお教えください。
A.未曽有の大災害ということもあり、全てがうまくはいきませんでしたが、NPOの存在が多くの方の助けになったと思います。当時私たちは、メンバーそれぞれが個別に窓口になって、ボランティアコーディネーターのような役割をしていました。全国各地から救援物資の申し入れがあり、日々大量のトラックで運ばれてくるので、当時メンバーが経営していた市役所1階のレストランを拠点とした物資配りや避難所まわりなどを中心に支援活動を行いました。また、普段から「支援オフィス」を通じて意思疎通や情報共有をしていたので、このような有事の際でも市役所や社会福祉協議会、他のNPOと効果的に連携することが出来ていたと思います。

Q.災害痔に備えNPOセンターさんを地域の方に存在を知ってもらうことは重要だと思いますが、知ってもらうために行っている取り組みなどがありましたらお教えください。
A.まず登録している約200団体の広報として、河北新報という地方紙の石巻かほくと石巻日日新聞の紙面にNPOに特化したコラムやイベント情報などを掲載しています。また、月1回発行する広報誌「んぽん舗(NPONPO)」や「NPOイベントちらし」などを登録団体のほか、市内の全小中学校や市役所、図書館などの行政組織、イオンモールや道の駅など約300カ所以上に配布しています。その他、ホームページやSNS(facebook,Instagram)、YouTubeも定期的に更新しています。


Q.石巻をどのような街にしていきたいか、今後の未来のことも見据えてお教えください。
A.少子高齢化が叫ばれて久しいですが、石巻市も同様に厳しい状況が続いています。このままでは、今まで通りの行政サービスが受けられなくなってくる可能性も充分あるなか、地域自治や共助のシステム構築が喫緊の課題となっています。我々の支援活動によって、石巻で活動するNPOが活性化し、市民の方々にもNPOを身近に感じてもらえて、一緒にNPO活動することが当たり前の街になれば良いなと考えています。

終わりに

今回、いしのまきNPOセンターさんを取材させていただく中で、阪神淡路大震災を機にNPO法人が設立されたことを初めて知りましたが、それがあったことによって、東日本大震災で各NPOの特徴にあった支援ができたことはとても意味のあることだと思いました。私もいつあるか分からない災害に備えようと思います。


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