赤い彗星_京急はオタクのロマン
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赤い彗星_京急はオタクのロマン

私は悲しい。

この大学にはたくさんのオタクがいるのに、鉄道に興味を持つ人間が非常に少ない。

鉄道こそロマンの塊だ。エモーショナルを感じたい人間は鉄道が一番だ。

日本は世界的に見てもかなり発達した鉄道網を持っている。おそらくイギリスとタメを張れる。そんな日本で鉄道にほとんど触れず死ぬのは愚の骨頂、イタリアでピザを食べず、ドイツでプレッツェルを食べないも同然である。
今回は、そんな日本が生んでしまったカオスな鉄道路線の一つを紹介したい。鉄道にロマンを感じろ。


京浜急行電気鉄道______________

品川から羽田空港、横浜、三浦半島各地を結ぶ関東の大手私鉄である。

 京急の歴史は長く、1899年に創業した路面電車が発祥である。東武鉄道並に古い歴史を持つ由緒ある鉄道会社なのである。
 ここまで聞くと、関東外の人からは「はいはい、レトロな路面電車紹介したいのね」と言われてしまいそうだ。
 違う。今の京急は全く違う。
 この120年で京急は住宅地や山間部を110キロオーバーで駆け抜ける赤い駿馬と化けた。
 誰が呼んだか、鉄オタからついた二つ名は「赤い彗星」…確かに120キロで暴走する赤い電車はアレを彷彿とさせる。
 考えてもみてほしいが、自分の家の裏に特急が走ってるというのはもうそれでロマンだ。京急が「路地裏の超特急」とも呼ばれる所以である。

 なぜこんなことになってしまったかといえば、保有路線のほとんどがJR東日本やその子会社、東京モノレールの競合区間なのである。
 そう。「赤い彗星」は日本一の鉄道会社、JR東日本と戦う漢なのだ。もう、ロマンしかない。感じないでいられようか。
 京急はスピード以外にも、あの手この手でJRと戦おうとしている。そう、「最高速度TXに負けてんじゃんw」と思ったあなたも、以下を読めばそんな減らず口をたたけなくなる。

 京急の車両は加速がすごいのだ。

 参考までにTX車の最大の加速度は3.0km/h/s、これは毎秒時速3.0km加速するよということである。付け加えておくとこれは優秀な部類に入る。
 対して京急は3.5km/h/s。最高速度もヤバいのに加速もヤバい。しかもこの値を1両あたり100人乗ってようが叩き出せる。いかに足回りが良いかがおわかりいただけただろうか。

 こんな車両を使って作るダイヤ(時刻表)も当然カオスになる。山間部の人口が閑散した地域と人口が密集している京浜地域の両方を走るため、それぞれに対応するために大抵の直通列車が連結ないし解結をする。しかも、とんんでもなく早い。京急は増解結も早いのだ。
 また、場所によっては快速特急(快特)や特急といった優等列車が普通列車の数倍の本数で走っているのも特筆すべきだろう。当然、通過待ちが多くなり、しかも京急の駅間隔は短いところで400mしかないので、普通列車で行くと快特の倍の時間かかる。その待避方法もかつては乗客を乗せたまま留置線や車庫に普通列車をツッコむ線路が2本しかない横浜駅で反対の線路のド真ん中に普通列車を停車と、ネタに事欠かせない。
 早さを追い求めるために行き着いてしまった結果が「蒲田要塞」だ。空港線が一部単線になっている事と、蒲田駅での折り返しをする為のホーム増設の為、駅を2階建てにするというカオスな方策をとってしまった。実際に写真で見ると軍事基地以外の何物でもない。いかにJRと戦うために苦労しているかお判り頂けただろうか。

 しかし、これだけのダイヤを組んでも、遅延は発生してしまう。普通の鉄道会社では遅延の回復に時間が掛かるのが常だが、京急は違う。遅延の回復の為ならマジでなんでもする。唐突な終点宣言はなんのその、種別変更、UST(浦賀サイドターン)に代表される本線逆走、留置線待機などカオスにカオスを極めていく。それもそのはず、他の大手私鉄では自動化したポイント切り替え等を京急は「手動」でやっている。そのため、柔軟な対応ができるのだ。人はいつしか、これを逝っとけダイヤと名付けた。
 柔軟な対応と言えば聞こえがいいが、乗客にしてみれば溜まったもんじゃない。乗ってた快特が知らない駅に止まり始めたり、行き先が変わったり、普通に乗ってたら5本の列車の通過待ちをくらったり、散々な目にある。それでも、止まらないという信頼感か、大抵台風のときとか、普通に運行して人が多すぎてパンクして運休する、という訳の分からない止まり方をする。

 いろいろ書いてきたが、真面目な話、運賃の割高感があるものの、その速さとアクセスの良さは本物である。羽田空港を使う時や三浦半島への観光のときは利用してみてはいかがだろうか?

※初めの画像はフリー画像からお借りしました。t****************************m様、ありがとうございます。

※この記事は https://adventar.org/calendars/3324 の記事です。

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