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138/1000 千成屋珈琲(喫煙)@大阪市浪速区恵美須東 191127

今朝は、大阪、通天閣のお膝元、新今宮駅に降り立ちました。

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通天閣を目指し、歩きます。

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昼間は、今やインバウンドの旅行者で賑わうジャンジャン横丁も朝の静けさ。

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ジャンジャン横丁入ってしばらく行くと名物ミックスジュース発祥の店の看板が。今日はここでモーニングを頂きます。

大阪の喫茶店と言えばミックスジュースと言ってもいいくらい。私も大阪にいたので飲んだことがありますが、どうして大阪で生まれたのか、そのルーツを知りたくて。

ミックスジュースは、大阪の新世界で生まれた。昭和23年、果物店を営んでいた初代店主の恒川一郎氏が、考案したのが始まりといわれている。「完熟したフルーツはおいしいけれど、皮が傷んでしまうと売れなくてもったいない」と思っていたところ、ミックスジュースにすることを思い付き、売り出した。それが評判を呼び、人気を博すことになる。最初は、果物店の軒先で飲んでもらっていたが、昭和35年にミックスジュースをメニューとして置くことを前提に、喫茶店『千成屋珈琲』を開店。ちょうど喫茶店ブームが訪れていた時代だった。「“喫茶店といえばミックスジュース”という流れを生み、大阪で浸透していったのではないか」と白附氏はいう。

大阪人のもったいない精神から生まれたんですね。

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オープン直後で誰もいません。

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レトロな雰囲気

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モーニングセットもあったのですが、

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やっぱりたまごサンドが食べたくなって、ミックスジュースと一緒に頼みました。

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当時の新世界の写真が飾ってます。

明治36年(1903年)に、大阪市の「天王寺(てんのうじ)」と言う地域一帯で、「第五回内国勧業博覧会」が華々しく開催されました。今で言うところの万博(万国博覧会)ですね。5ヶ月間で、530万もの人が訪れたそうです。その博覧会が終わった後、跡地の西側半分は民間に売却され、その場所に「大阪新名所」とうたわれた歓楽街の「新世界」が誕生しました。明治45年(1912年)のことでした。


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元祖ミックスジュース。何が入ってるんですか?と聞くと

「バナナ、リンゴ、桃、みかんです。」

とバイトの女の子が笑顔で教えてくれました。一口飲むと、あーあの時代にタイムスリップした気分。今の飲み物のように甘くなく、悪く言えば、美味しくないともいえます、でも、当時としては、画期的な飲み物であったことは間違いない。そして、このシャリシャリ感は、氷をクラッシュしてるんですね。今で言うスムージー。まさに先駆けの一品です。

中身を詳しく調べてみると、↓

・バナナ 他のフルーツよりちょっと多めにバナナを入れる。
・りんご りんごの酸味は、ジュースを飲んだ後のスッキリ感を演出してくれる。
・氷 フローズンのように、砕いた氷も一緒にミキサーへ。
・みかんと黄桃 みかんの酸味、黄桃の水分量も重要な要素。
・牛乳 フルーツの自然の甘みを引き立てる。ここは企業秘密だが、千成屋珈琲では、牛乳にある甘みをプラスすることで、オリジナリティを出しているそう。


この話、ゴダールの映画「勝手にしやがれ」にみるヌーベルバーグのように感じました。今でこそ当たり前の技法のジャンプカットやファストカットなどのカット割や手持ちカメラでの撮影。当時は衝撃的で斬新でした。アメリカハリウッドの大資本に対抗する為に、予算のない中絞り出したアイデア。

このミックスジュースの誕生も大阪人のもったいない精神が、新しい波ヌーベルバーグを起こしたのですね。


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たまごサンドも塩味がきいた出汁たまご焼きが、なんともよかったです。




千成屋珈琲

大阪市浪速区恵美須東3-4-15

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