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見切り発車がおトクなワケ

なぞなぞ

あなたは、仕事から帰って顔を洗います。おでこを洗い、目の周りから鼻、頬、口と顎の順に洗います。今日はちょっと花粉が多かったので、目の周りをいつもより多く洗いました。

さて、一番綺麗になった場所はどこでしょう?

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答え、わかりましたか?

やっぱり目でしょうか、それとも意外にも顎でしょうか。あなたはどう答えました?


正解は、「手」です。

手はどこを洗うときも使いますよね。だから当然一番綺麗になるのは、手。


英語を話したかったら、英会話講師になれ

私は一浪して入った大学で英語を専攻。入学前、大学合格が決まり、予備校生活もやっと終わってアルバイトでも、と思って始めた地元の小さい喫茶店で、それまでずっとフラれっぱなしだった自分に、人生初の彼女ができた。行きたい大学にも合格したし、すれ違う男は必ず振り返るくらいの可愛い彼女ができたので、マジで嬉しくて、ほとんど勉強も忘れて彼女と遊んでばかり。大学4年のクリスマス直前でフラれるまで、ずっとそんな感じで何もしてなかった。

でも、フラれてから振り返ってみると何も残ってなかった。アルバイトで稼いだお金も彼女への指輪やらバッグやらデートに使ってた。だからそのまま卒業するのも嫌で、内定もらっていた会社には謝って留年し、1年間英語を勉強した。本当は英語が話せるようになりたかったけど、留学する余裕がなかったし、とにかく資格だけは、と、必死で勉強して英検準1級を取った。

卒業して学習塾で英語を教えながら空いた時間で勉強し、TOEIC800点台を取った。TOEIC800点は某英会話スクールの講師になる資格の最低条件。リスニングとスピーキング以外は自身があったから、面接で使いそうな会話を自然に話せるくらい何度も練習して、面接に臨んだ。もちろんその時は海外経験なし。パスポートも持っていなかった。(ここでの勉強法はまた後日紹介します。)

ダメもとで受けたのに、なんと合格。その後の1週間の研修(不合格者が出る)も無事通り、当時日本で一番生徒数の多い校舎に配属になり、そのスクール史上初のパスポートがない英会話講師になった。

ここからが試練だったけど、「英語が話せるようになりかったら英会話講師になれ」というのを、実証できた10年間だった。

当たり前だけど、生徒と違い、講師は英語を話せなければならない。単語は知っていなきゃいけない。会議も外国人が入るから、当然英語。生徒の前では、なんでも知ってる先生じゃなきゃいけない。小学校や中学校と違い、英会話スクールは営利団体だから、人気がなければクビ。でも、そんな環境に追い込まれると、少しずつ、でも確実に、できるようになる。初めは外国人講師にバカにされてたけど、1〜2年するとミーティングをリードしたり、上級の会話コースも教えられるようになったり、慕ってくれる生徒もたくさんできる。アメリカ人の親友もできて、いろんな相談事に乗ったり。

おかげで、留学以上の経験を、自宅から通いながら給料をもらって得ることができた。そして、5〜6年海外に留学していた帰国子女よりもずっと英語ができるようになった。


デザイナーになりたかったら、まず最初に自分をデザイナーと名乗れ

10年英会話講師をした後、デザイナーになろうとしたとき(その経緯はまた別の機会で)、当然どこの会社も面接さえもしてくれず、人材紹介会社に登録しても連絡が全く来ない。ちゃんとデザインを学んでいない人は、当たり前だけどスキル証明するためのポートフォリオが必要になる。経験がなくて仕事がもらえないのに、作例が必要なのだ。鶏か卵かとか、負のスパイラルとか言ってる場合じゃなく、とにかく作品を作らなきゃいけない。「自己プロジェクト」みたいなのもやったけど、説得力がない。

そこで、「私はウェブデザイナーです」と名乗ってみよう、と思った。幸い、「Webデザイン」という言葉が浸透し始めたころで、ウェブデザイナーは新しい職業。まだ肩書きに使う人が少ない。「私はウェブデザイナーなんだけど、何かできることある?」と何十人に声をかけたか覚えてないけど、とにかく聞きまくった。そうしたら、オーストラリアから2件、日本から数件の案件をゲット! 当時持っていたのはBondi BlueのiMac。iMacが毎回オーバーヒートするくらいとにかく必死に仕事したのだけ覚えている。Windowsを持っていないから、知り合いかのPCを使わせてもらったが、コーディングの結果を一件一件確認しに家を往復(暗黒のIE6の時代)する毎日。

そんなことを繰り返し、ポートフォリオも少しずつ増えていった。1年後には新宿区の制作会社でようやくデザイナー職に就き、仕事できるようになった。

その後も全く同じように、やりたいことは実践しながら身につけていったと思う。グラフィックやウェブデザインだけでなく、プロダクトもやりたいと思って見よう見まねでCADを使ってブログにプロダクトデザインのアイデアをブログに載せまくっていたら海外から仕事が入った。それを機にプロダクトデザイナーとしてたくさん仕事ももらった。Akerunをデザインできたのも、そのブログのおかげだと思っている。

そして多分これからもそんな感じで自分の人生は進んでいくんだと思う。


主体になれ

何かをやろうと思ったら、受け身でいるより、その主体になる(特にそれを教える)方がはるかに伸びる。必要になるエネルギーも全然違うけど、あっという間に身につくし、何よりそれで報酬を得られるというのは、代え難いメリットなのではないだろうか。同じことを言っている偉人も多い。

顔を洗って一番綺麗になるのは手だ。あなたにも、ぜひ「手」になってほしい。

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