ペダルを漕いで

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土曜日は給食が無い日なので一番はじの使っていない教室でお弁当広げて食べている。美雪ちゃんがもしゃもしゃ食べてるおにぎりは鮭茶漬け混ぜたやつで浩子ちゃんのお弁当には鮎の甘露煮が一本白ご飯の上に乗せてあった。小学校低学年まで土曜の午後と言えば世界の料理ショーを見ながら婆ちゃんの作ったお昼ご飯を食べていた。今日は誰と食べようかな？と客席から選んだ人と洋食を食べる番組でなかなか司会者の言ってる冗談が分からなかった。でも料理は美味しいんだろうなって分かってた。いつかああいうの食べてみたいどこで食べれるのかなあって思いながらさやえんどうの味噌汁を飲んだ。高学年に入って郡大会に向けて夏は陸上を、冬はノルディックスキーを強制的にやらされた。世界の料理ショーはそこから観ることは無かった。小中と特別飛び出たお金持ちの家の子が居なかった。だから皆平均したお弁当を持ってきていた。小金持ちの家の子はお弁当以外のデザートにフルーツを別のタッパーに入れて持ってきてた。母親に私にもなにかデザート入れて欲しいと頼んだ次の日、おかかご飯の横にミニチョコケーキが入っていた。なんか違うんだよなあ。横で浩子ちゃんが「いいなあチョコケーキ」って言ったからまあこれでいいんだなと思うことにした。