真介|ステキコミック連載中

普段は芸能活動してる小説家志望。夢は本を出版すること!ステキコミックにてSTORYTOON『黄泉の台所』連載中‼️ノベプラ、ステキ文芸、monogataryでも作品掲載してます✌️ BOOTH⇒https://smilebutchershop.booth.pm/

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【告知】BOOTH開設‼️

わたくし真介、この度なんと BOOTHを開設しました〜‼️✨️その名も 『スマイル精肉店』 です! もちろんお肉は取り扱ってません‼️(?) 同人で発表している小説作品や、ハンドメイドアクセサリーなんかを販売していく予定です。 まだまだ作品数は少ないですが、順次追加していくので乞うご期待!! 今年はなかなかオフラインのイベントに参加できなさそうなので、思い切ってBOOTH始めちゃいました。 より多くの人に作品を、今度は紙の本で見て欲しいなぁと思います。 ちなみ

    • 【小説】追葬 十二

      「も〜〜〜〜サイアク!!  また浮気されたんだけどぉ!?」 バーに通って1ヶ月が経った。 すっかり常連になり、最近はロリータファッションの二人組と親しくなった。彼女たちもまた、異状性癖を持つ。 「聞いてよぅアッキー!  あの野郎、ここあ以外に女作ってやがった!」 この店で唯一、暁生を「アッキー」と呼ぶここあは、ゴスロリファッションにカシスレッドの縦巻きツインテールがトレードマークだ。大きな瞳を囲む極太アイラインは、涙くらいでは滲まない。 「浮気されたって……どうせ他

      • 汚くなった私を、文学が、音楽だけが、あたしを人間にもどしてくれるの 彼らを美しいと思えてよかった あたしはこの罪を、これほどの罰を、一人で墓まで持って行ける気がしないよ

        • 【小説】追葬 十一

          その日の夜、暁生は夢を見た。 そこはぐるりと海に囲まれ、本土の流行が随分遅れてやってくる。 石を投げれば必ず知り合いに当たってしまうような、閉鎖的で息苦しい島だった。 島で暮らしはじめたのは12歳の頃。 義実家との人間関係に母が気を病んでしまい、療養のために島へ越してきた。祖父母から酷い虐めを受ける両親を見るのは、暁生もつらかった。だから島への移住は暁生も賛成していた。 それが地獄の入口だとも知らずに。 「おかえり、暁生ちゃん」 いつからか、『家族』を名乗る知らな

        • 固定された記事

          皆もう読んでくれたよね、、、❓ ステキコミックより 🍚『黄泉の台所』🍚 ↓↓↓ https://sutekicomic.com/comics/d96d45ee-64a2-403a-b93a-7c76b65ede33/

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          【小説】追葬 十

          会員規則七条 一、 会員同士は「バーネーム」で呼び合い、個人情報の詮索を禁ずる 二、 当ビルB1以降で起こった事故・事件・その他違法行為は全て、指定暴力団《鶴嶺組》が処理する 三、 当ビルB1での会員同士の売買行為を禁ずる 四、 ツケ払いや代行支払いは認めない。 支払い方法が無い場合、当方が指定する業者にて臓器売買又は売春で、原則当人がその場で支払うこととする 摘出手術は来店日より3日以内に行う 五、 会員は会員以外の人間を店内に連れてきてはならない 入店した場

          【小説】追葬 九

          薄暗い店内を照らすのは、アンティークな橙色のハングランプが数箇所ぶらさがるのみ。重厚感のある黒いカウンターは老舗の格式高いバーを思わせた。 「ご丁寧にどうも。ラムをロックで貰おうかな」 「じゃあボクも同じものを」 「かしこまりました」 洗礼された手つきでロックグラスに金色のラム酒を注ぐと、芳醇な香りがカウンターいっぱいに広がる。ステンドグラスのような酒器は、店の雰囲気に良く似合う。 「素敵なグラス。お酒に合わせて選んでるの?」 「えぇ。酒器を集めるのが趣味でして」 「ラ

          【小説】追葬 八

          暁生が普段よく飲みに行く繁華街から車で5分ほど離れた場所にある、古い雑居ビルの前でタクシーは停まった。 シンゲツと外で飲むときはたいてい、彼の趣味で三ツ星ホテルラウンジのような重厚感のある敷居の高いバーに連れていかれるのだ。 しかし廃墟同然のビルに迷いなく軽い足取りで入っていく彼の背中は、なんだか新鮮であった。 営業しているのかも定かではないスナックの電光掲示板や、如何わしい気配漂うコンセプトバーの看板にはうっすらと埃が被り、どこからともなく煙草と芳香剤の匂いがする。

          強くなることは、つらかった過去の自分を否定するわけじゃない。 苦しんでいた私を抱きしめて、傷跡はずっと残ったまま強くなれたよ。 忘れてあげないよ、おまえたちが吐いた言葉ぜんぶね

          強くなることは、つらかった過去の自分を否定するわけじゃない。 苦しんでいた私を抱きしめて、傷跡はずっと残ったまま強くなれたよ。 忘れてあげないよ、おまえたちが吐いた言葉ぜんぶね

          気付けば秋の足音がそこに

          夕焼けを見ると胸がきゅっとする あんなに汗ばんでいた気温が嘘みたいに冷えて、からりとした風が吹く度に季節の移ろいを感じます。 秋の夕刻が好きです。 晴れた日の夕暮れ、橙と青が混ざり合う空が大好きです。夕日を見ると、パンザマストが頭に流れたり、子どもたちの「また明日」がどこからか聞こえてくる気がします。 少しずつ街並みや木々が衣替えをはじめ、足元にかさかさと枯葉が横切っていくと、もうブーツを引っ張りださなくちゃ、と思います。 青から黄色へ、黄色から赤へ、鮮やかに変わっ

          気付けば秋の足音がそこに

          ここで戦うべきか、次に進むべきか、前を見てたって足元見えてなきゃ頑張れないよ こんな地獄でドブも啜れないんじゃまだまだだね

          ここで戦うべきか、次に進むべきか、前を見てたって足元見えてなきゃ頑張れないよ こんな地獄でドブも啜れないんじゃまだまだだね

          【小説】「 追葬 」七

          「……まさか、彼女を助けたいなんて思ってないだろうね?  キミは自分がどんな人間か、キミが一番よく知っているだろう」 シンゲツの双眸は本当に穢れを知っているのかと疑いたくなるほどに美しくて、鋭く、冷たい。 その目に射抜かれると、胸の深いところが音を立てて凍てつく気がするのだ。 「……冗談。あたしはそこまで景気のいい馬鹿じゃない」 ニコ、と弧を描く。 彼は暁生が「こちら側」から逃げることを、許そうとしない。 「あぁもう、あたしが悪かったよ。この話は終わり!  ちょっ

          【小説】「 追葬 」六

          「やっぱり新商品はホワイトムスクにして正解だったよ」 肌触りの良いソファに寝そべって、大して面白くもないバラエティ番組を眺めていると、シンゲツは背後から躊躇なく暁生の髪を両手で掬った。 まるで薔薇の花でも香るように、肺いっぱいに吸い込む。 はじめは気色悪かった「髪吸い」なる行為も、慣れてくれば人間が愛猫の匂いを嗅ぐ程度にしか感じなくない。 「ホワイトなんたらは知らないけど、いい匂いだね」 「だろう?  少しはリラックス出来たかい?」 「あー……まぁ、うん。ありがと」

          aは「個性」を求め、bは「同化」を求めました。相容れないふたつの要求に、彼女はころすしかないのでした

          aは「個性」を求め、bは「同化」を求めました。相容れないふたつの要求に、彼女はころすしかないのでした

          【小説】「 追葬 」五

          弟の名前は千紘。 以前、中学校に通う十四歳の男の子とだけ聞いたことがある。 二人は父親が違うという気まずさがあるのか、千景はあまり弟の話をしたがらない。 そして暁生も、まだ一度も彼の姿を見たことがなかった。 「ただでさえ弟と母親の世話で大変なのに、もし赤ちゃんまで増えたら、あの子はきっと……」 千景は面倒見が良く、家族にも愛情深い子だ。 少なくとも千紘のことは大切に思っている。 だからこそ、暁生は不安であった。 「たまに顔を見て、話を聞いて、また来るねって約束

          毎年海を見に行く度に、彼女はただいまと呟いていた。 いつか本当に行ってしまうのではないかと不安になって、僕はその度に「君の帰る場所は僕らの家でしょ」と茶化すけれど、君は一度たりとも笑ったことはない。寂しそうに、安心したように、水平線を眺めている。 「……約束、守れなくてごめんね」

          毎年海を見に行く度に、彼女はただいまと呟いていた。 いつか本当に行ってしまうのではないかと不安になって、僕はその度に「君の帰る場所は僕らの家でしょ」と茶化すけれど、君は一度たりとも笑ったことはない。寂しそうに、安心したように、水平線を眺めている。 「……約束、守れなくてごめんね」