クリエイティブED

人はいつか死ぬ
それは僕も然りと至極当たり前のことを思っていた
そして、今日僕は死んだ

詳しく言えば僕という人間の根幹をなす「クリエイティブ」が死んだ

音楽を作りDTMを始めプラグインを買い漁り試行錯誤を重ねYouTubeに手を出し編集を覚えさぁこれからという時にぽっかりと死んだ

下世話だが「クリエイティブに対して勃たなくなった」と言い換えても良いかもしれない
心因性クリエイティブ機能不全になった

思春期の男子のように何度も何度も連戦した
曲を作り音を重ね動画を作った
男子特有の連戦時の痛みのような物を携えながら
もっともっとと出したその先にある快楽を求めていた

それが無くなった

有りもしない才能の泉が枯れていくこと
年齢のこと
良いものが生み出せないこと
何もかもが枷になった

焦りはあった
心は動いているのに体が動かないから景色が変わらない
周りの人間や環境の人格否定を喚き散らしていまいそうになっていた


ずっと何者かになりたかった
クリエイティブに痛みは付きものと慰めて
それでもデスクに向かっていた


ここまで作れたと自分を褒めたり
なんてざまだと自分を罵ったり

今は悔しくもあるが清々しい気持ちだ
やってダメだった
リカバリー出来るリソースが何も無い
お金も時間も体力も
となれば…という話


諸々全てに感謝している
失恋時のような、この恋を知らなければと言った悲壮感もない

ただ僕という人間の1番大事にしていたものが死んだ

急に人は死ぬんだなと改めて思った

これからなにをしよう

平凡に暮らすのだろう

家業を継ぐのもいいかもしれない

とりあえず今は棺桶の中で眠りたい

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